日本女子体育連盟学術研究
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29 巻
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原著論文
  • 遠藤 保子
    2013 年 29 巻 p. 1-15
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
    本研究は,アフリカの舞踊を対象として,小学校高学年に対するグローバル教育を視野にいれた実践研究の結果を踏まえて,その内容と方法を明らかにするとともに,アフリカの舞踊をグローバル教育の教材にするための基礎資料を得ることを目的とした。実践は,2009年10月31日,立命館大学において以下を行った。1.アフリカの社会と舞踊に関する解説,2.モーションキャプチャを利用したアフリカの舞踊のデジタル記録の説明と実演,3.映像教材の紹介,4.昼食(ガーナの料理付),5.ガーナ人舞踊家による舞踊と音楽,6.舞踊と音楽のワークショップ。実践に際しては,(1)アフリカに興味を持つ段階,(2)アフリカと日本の関係を知る段階,(3)自分たちが実践し,考える段階を設定した。実践の後,児童への質問紙調査,教員への聞き取り調査を行った。その結果,質問紙調査では,児童が,アフリカの舞踊や食文化を体験してアフリカの文化を考える契機になり,日本の文化と相対比較が可能になり,聞き取り調査では,教員にとって,実践はおもしろく,分かりやすいものであることが明らかになった。以上のことから,アフリカの舞踊は,グローバル教育の教材として有効であると思われる。
事例報告
  • ─2つの授業を事例に─
    伊藤 茉野, 村田 芳子
    2013 年 29 巻 p. 17-35
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
    本研究では,他者と直接関わり合いながら踊ることを重視したダンス授業を2事例取り上げ,授業観察と授業者へのインタビュー調査を通して,「他者との関わり」を創出するダンス授業の特徴とその背景にある授業者の考えを明らかにし,ダンス授業における対人関係について考察することを目的とした。その結果,「他者との関わり」がみられる31の教材の特徴は,授業者のダンス観や学習観に基づいて2人組の活動形態が多く取り上げられており,その活動内容は全身の運動や連続的な動きの有無や,他者と関わりながら動く際のきっかけの違い(音楽,多様な動き,題材)による4つの場面に分類された。さらに,これらの動きの形成には「共有」と「やりとり」の2つがあり,やりとりする受け手の積極性と役割交代の流動性が発展するように活動が組み立てられていた。このような活動の組み立ては,他者との関係性を手立てに即興的な関わり合いや表現を引き出すという授業者の考えを背景としたものであると示唆された。
  • ─音楽の特徴を生かした即興的な交流を取り入れたボールルームダンス指導試案─
    田島 正浩, 村田 芳子
    2013 年 29 巻 p. 37-54
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
    日本においてボールルームダンスは,その歴史的変遷から競技ダンスを中心に発展してきた。そのため現在日本においては,既成の型の習得から入り,時間をかけて踊りを研鑽・改良していく指導法が主流となっている。そこで本研究では,ボールルームダンスの指導法の導入部に着目し,既成の型の習得を中心とする指導ではなく,各種目1)の持つ音楽性やリズムの特徴,表現感を大切にし,学習者が即興的に交流しながら踊り,その特性を楽しみながら学習を進めるボールルームダンスの指導スタイルを提案し,その重要性を論じることを目的とする。
    ボールルームダンス指導試案では,以下の3点に着目して作成・実施された。第一に,ダンスの学習を初心の学習者にもイメージしやすい表現と重ね合わせ,第二に,各種目の特徴のある音楽表現2)を即興的に交流しながら学び進められる様な構成を試み,特にスムーズな授業の展開を重視した。第三に,これらの指導試案は,ボールルームダンスの本来の姿に存在する即興の“リード&フォロー3)”の学習に注目し,学習者がそれぞれのダンス音楽を感じ,全身で表現を楽しみながら展開する点が特徴である。このような学習を通して,身体的な国際文化交流感覚を身につけるとともに,教育としてのボールルームダンスの新たな方法の可能性が示唆された。
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