応用統計学
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34 巻, 1 号
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  • 佐藤 健一, 早川 式彦, 隅田 治行, 大瀧 慈
    2005 年 34 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2005/08/30
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    レコードリンケージにおける個人同定処理は,計算機が未発達であった時期から必要とされていたこともあり,国内では経験的な手法についての議論が先行している.本稿では,レコード値の一致型ペア数に対して,2項分布の和を想定し,ポアソン近似することで統計モデルに基づいた手法を議論する.また,経験的な知識の統計モデルへの利用方法についても検討し,計算機による同定処理の自動化を行う際に有用なレコード値の頻度を考慮した判定基準を提案した.解析例によって,統計モデルの適合度を検証することができ,新規でレコードリンケージを行う場合のみならず,既存の照合結果の検証にも有効であることが示唆された.
  • 辻谷 将明, 左近 賢人
    2005 年 34 巻 1 号 p. 15-29
    発行日: 2005/08/30
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    従来,生存時間解析ではCox比例ハザードモデルが広範に活用されてきた.特に,共変量の値が時間とともに変動する時間依存型データが含まれる場合,その近似解法としてMayo updatedモデルやヨーロッパnew versionモデルが広範に活用されてきた.しかし,それらのモデルには,べースライン生存関数やベースライン累積ハザード関数の推定などに問題点が残されている.本稿では,部分ロジスティック回帰モデルを援用した部分ロジスティックモデルおよびニューラルネットモデルを提案し,ブートストラップ法による統計的推測を系統的に行う.実際例として,PBC(原発性胆汁性肝硬変)データを取上げる.肝移植を念頭においた,観測期間の任意時点における6ヶ月後の条件付き生存率の予後予測を通じ,提案手法を既存手法と数値的に比較する.
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