地層構造を調査する際に利用される比抵抗値データは,ボーリング,地上電磁波,空中電磁波という3種類の異なる方法により観測される.ボーリングデータは最も精度が良いが,経費と手間の観点から調査箇所は限られる.一方,地上電磁波,空中電磁波によるデータは,精度はボーリングデータに比べて必ずしも良くないが,広範囲に採取できる.このように,同一の事象を,精度と観測範囲の異なる幾つかの方法により観測したとき,それらの観測領域間に包含関係が成り立つ場合,階層構造を持つデータと呼ぶ.本稿では,階層構造を持つデータを用いて,そのなかでボーリングデータのような精度は最も良いが標本数がごくわずかであるデータの大域的な分布を予測するため地球統計学的なモデルとクリギング予測量を提案する.また,数値実験により既存手法との比較を行い,提案手法が優れた性質を持つことを検証する.
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