GCVを使って重回帰式の予測変数の選択を行うことで得られる予測変数は,目的変数と線形の関数関係にあると見なすのが普通である.しかし,選択された予測変数の中には,実際には目的変数とは線形の関数関係がないにもかかわらず,偶然によって選択されたものも含まれる可能性がある.そういう可能性を考慮して予測変数の選択を行うために,新たな統計量「
GCVf」(fはflexibleを意味する)を提案する.
GCVfを使えば,予測変数を選ぶ際の条件の厳しさを調整できる.例えば,全ての予測変数が目的変数と線形の関数関係にないにもかかわらず線形の関数関係があると誤謬する確率が5パーセントになるような
GCVfを作成する.すると,その
GCVfが選択する予測変数が目的変数と線形の関数関係にあることがかなり信頼できる.
抄録全体を表示