日本再生歯科医学会誌
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8 巻, 1 号
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原著論文
  • 山口 大, 高野 真知, 染井 千佳子, 谷本 安浩, 和田 守康, 葛西 一貴
    原稿種別: 原著論文
    2010 年 8 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2010/12/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は低出力レーザー照射がヒト間葉系細胞(hMSC)から骨芽細胞への分化に及ぼす影響を検討するために, alkaline phosphatase (ALP)活性とosteocalcin産生量およびcore binding factor a1 (Cbfa1), osterix (Osx)の遺伝子発現について検討を行った.
    低出力レーザー照射はGa-AI-As半導体レーザーを用いて, hMSCに1日3分 (9.33 J/cm2/min: 27.99J/cm2), 24時間毎に28日間レーザー照射を行った.
    ALP活性はレーザー照射群において, 非照射群と比較して全期間にわたって有意に増加した. Osteocalcin産生量はレーザー照射群において, 非照射群と比較して14日目から28日目まで有意にosteocalcin産生量が増加した. Cbfa1とOsxの発現は3, 7日目においてレーザー照射により対照群より増大した.
    低出力レーザー照射は,Cbfa1, Osx の遺伝子発現を介して間葉系幹細胞の骨芽細胞への分化を促進することが示唆された.
  • 三島 弘幸, 宮元 沙織, 田中 和夫, 大久保 厚司, 見明 康雄, 西野 彰恭
    原稿種別: 原著論文
    2010 年 8 巻 1 号 p. 10-18
    発行日: 2010/12/30
    公開日: 2011/02/09
    ジャーナル フリー
    青年(20歳代)と中年(40歳以降)の歯肉縁下歯石を用い,加齢変化に伴う組織構造及び組成変化の比較検討を行った.実体顕微鏡の観察結果では,中年の歯石が青年の歯石よりも緑色,灰色や暗褐色を呈していた.走査型電子顕微鏡の観察の結果において,中年の歯石では多角形の構造物,フレイク状の構造物や桿菌様の構造物がよく認められた.青年の歯石では球形の小さい構造物がよく観察された.EPMA分析では青年の歯石は中年の歯石よりNaを多く含み,中年の歯石は青年の歯石よりO,Ca,P,Mgを多く含んでいた.青年の歯石のCa/P比は1.75±0.39とHAに近く,中年の歯石のCa/P比は1.50±0.21とWに近かった.X線回析の結果でも青年の歯石ではHAを示し,中年の歯石ではWを示した.EPMAの分析結果とX線回析法の結果は調和的であった.年齢に伴い結晶や構成組成が変化することが示唆された.
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