JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
2012 巻, 3 号
JARI Research Journal 2012年3月号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
研究速報
  • -確認行動に関する訓練が安全態度に及ぼす影響-
    大谷 亮, 岡田 和未, 橋本 博, 小林 隆, 岡野 玲子
    原稿種別: 研究速報
    2012 年2012 巻3 号 論文ID: JRJ20120301
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    政府は第九次交通安全基本計画の三つの視点の一つとして,「歩行者及び自転車の安全確保」を掲げている1).歩行中や自転車乗車中の事故の第一当事者を概観すると,15歳以下の子どもの占める割合が多い例えば2).ここで,自転車については,マナーの問題3)などが指摘されており,自転車運転者を対象にした効果的な安全教育を構築するための検討が行われている4).  筆者らは小学校児童(以下,「児童」という)を対象にした安全教育を実施し,質問紙および行動観察調査などにより,その有用性と課題を把握し,学齢段階に応じた効果的な安全教育の体系化に向けた検討を行っている5),6).ここで,学区が広範囲な小学校では,自転車通学を許可しているところがあり,交通事故低減の観点から,児童を対象にした適切な自転車安全教育の構築が求められている.また,小学校に通う6年間は,規則などに関する認識が変化する時期であり7),かつ,長期的観点から,自転車や自動車を運転するより良き交通社会人を育成するために,この時期に交通法規を踏まえた適切な安全態度や行動を習得することが重要と考えられる.  本報では,自転車の乗り方として,適切な確認とその重要性を児童が学習することを狙いとした安全教育を実施し,対象とした教育の有用性を児童の認識や態度に関する質問紙調査により把握することを目的とした.
  • 清水 貴弘, 今村 大地, 矢口 紀恵, 金村 崇, 上野 武夫
    原稿種別: 研究速報
    2012 年2012 巻3 号 論文ID: JRJ20120302
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    地球温暖化,化石燃料の枯渇などの環境・資源問題を解決するために,クリーンエネルギを使用する燃料電池車を普及させ,CO2を削減することが求められている.2015年頃に普及開始,2025年以降の本格普及を目指す燃料電池車には,コスト低減,耐久性・信頼性の向上が必要である.特に,燃料電池での発電に使用する電極触媒を有効に活用し,高い発電性能を維持するためには劣化を抑える対策を取る必要がある.したがって,自動車用燃料電池の実用化促進には電極触媒の劣化メカニズム解明が急務である.  自動車用燃料電池として研究開発が進められている固体高分子形燃料電池(PEFC)の耐久性の向上には,カソード触媒の劣化メカニズム解明が必要不可欠である.そのため,単セルでの耐久性評価試験1)や乾燥酸素雰囲気での電極触媒の透過電子顕微鏡(TEM)その場観察2)が行われている.  これまでの研究から,一般的に使用される電極触媒であるPt/Cでは,Fig. 1に示すように,劣化後に担体腐食やPt粒子の粒成長・凝集・脱落などが確認されている3).しかし,いずれの方法も「燃料電池の実作動条件と同様の環境」で「電極触媒の劣化過程を観察」するという条件を両立できておらず,劣化メカニズム解明に向けて新たな技術を開発することが求められている.  そこで本研究では,空気の湿度を制御して電極触媒を発電状態と同様の環境でその場観察することにより,劣化途中で生じる構造変化の過程を明らかにすることを目的とした.
技術資料
  • 北島 創, 片山 硬, 伊藤 誠
    原稿種別: 技術資料
    2012 年2012 巻3 号 論文ID: JRJ20120303
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    交通事故原因の類型の中で最多の事故件数を記録する追突事故に対する予防安全型技術1), 2)への期待は大きい.しかし,真に効果的な対策を検討するためには衝突に至る過程を客観的な事実に基づいて明らかにする必要がある.ここで,ドライバの認知が正しくなければその後の判断・操作が正しくありようはなく3),追突リスクに対するドライバの状況認識の誤りを検出することが,どのような支援をすべきか決める上では非常に重要な課題となる.  筆者らは,東京都内の200 台のタクシーに搭載したドライブレコーダが記録した追突事故・ニアミスデータを収集し,その解析結果に基づいて追突事故を制動操作で回避することを前提とした衝突余裕度という追突リスク評価指標を提案した4).  本報では,ドライブレコーダが記録した追突事故・ニアミス時のドライバの状況認識を診断するため,従来の追突リスク評価指標と衝突余裕度を組み合わせた診断方法を開発する.さらに,状況認識を誤ったドライバが危険な状態から復帰することに有効な支援策を提案する.
研究活動紹介
  • 船崎 敦
    原稿種別: 研究活動紹介
    2012 年2012 巻3 号 論文ID: JRJ20120304
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    わが国は2007年,超高齢社会(65歳以上の人口比率である高齢化率が21%以上)に入った.2050年には高齢化率が40%に達すると予測されている.また,65歳以上の高齢ドライバーによる交通事故も増加傾向にあり,最近は10万件前後で推移している.このような状況の下,運転免許証返納制度の創設,損害保険大手各社の高齢ドライバーの保険料率引き上げ方針など,高齢ドライバーを運転から遠ざけるような風潮がみられる.  一方,公共交通の不十分な地方では,移動手段として自動車の必要性は高く,高齢者にとって,日用品の買い物や病院への通院などのための生活必需品であるだけでなく,生涯を通して社会に参加し,充実した人生を送るための重要な手段とも言える.高齢者がいきいきと生活できる活力ある地域社会の構築に向けて,高齢者が安全に運転できる新しい自動車が求められている.  このようなことから福岡県の提唱により,2009年5月に全国35道府県が参加する「高齢者にやさしい自動車開発推進知事連合」が結成され,2010年度を目途に,高齢者にやさしい自動車のコンセプトを自動車メーカー等に提案し,開発・実用化を促すことを目指した.この目的のために,高齢者にやさしい自動車開発委員会(委員長:JARI小林敏雄所長)は,知事連合からの付託を受け,2009年7月から2年間にわたり,高齢者のための自動車の支援機能や車両について検討した 1), 2) .  本稿では,その活動の紹介を中心に,超高齢社会における自動車の在り方を考える.次章より,高齢ドライバーの対象範囲,市場規模推計,アンケート調査とニーズ把握,コンセプト提案などについて述べ,最後に市場規模を試算する.
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