JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
2012 巻, 5 号
JARI Research Journal 2012年5月号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
研究速報
  • 秋山 賢一
    原稿種別: 研究速報
    2012 年2012 巻5 号 論文ID: JRJ20120501
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    環境中の有害大気汚染物質(Hazardous Air Pollutants: HAPs)1)については,自動車や工場などの多くの発生源が知られているが,その排出割合が明確となっているとは言えない.  HAPsの発生源を調べるためには,発生源データを積算したり,固体粒子については構成成分の濃度比から推定する方法(Chemical mass balance法:CMB法2))などの研究がなされてきたが,明確な答えは出せなかった.  最近報告されている炭素安定同位体比の変化を用いる方法3-8)は,2002年に初めて自動車排出ガス中のベンゼンが燃料より重くなる3)ことが示され,HAPsの発生源推定に利用できる可能性が示され,その後発表論文も増え始めている.  以下,各種発生源や大気からHAPsのひとつであるトルエンの炭素安定同位体比データを収集した結果から,発生源研究に有効であることを報告する.
  • 山本 義洋, 鮏川 佳弘, 関野 雅昭
    原稿種別: 研究速報
    2012 年2012 巻5 号 論文ID: JRJ20120502
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    交通事故において乗員が車内に閉じ込められている場合,消防による救急・救助活動が行われる.しかしながら,車両構造と救急・救助活動との関連に関する研究はほとんど行われていない状況にある.負傷者の救命には,受傷から1時間以内の治療が有効といわれており,事故の通報から30分以内に病院に搬送することが求められている1).このため,救急・救助活動が車両構造を踏まえて安全かつ迅速に行われることで,病院到着までの搬送時間を短縮し,これにより傷害程度を軽減させる効果が期待される. 我が国における救助分析によれば,負傷者乗車車両に占めるキャブオーバ車の割合が比較的高い2).また,大型トラックが関与する前面衝突事故では,救助時間が長くかかる傾向にある.特にドア開放作業や,ステアリング部材やインパネ部材に対して油圧救助機材を使う室内の拡張作業を行うことが多く,これらの作業には多くの時間を必要とする3).室内拡張が効率良く進むことができれば,救助時間の短縮につながると考えられることから,本報告では,大型トラックのFEモデルを用いて,日本の消防(レスキュー隊)において近年普及してきている油圧救助機材;レスキューシリンダ(レスキューラム,ラムシリンダとも呼ばれる)を用いた効果的な室内拡張方法について検討を行った結果を述べる.
  • 菊地 一範, 本間 亮平, 若杉 貴志, ヴァン クイ フン グエン, 岡村 宏樹, 菊池 弘一, 畠山 善幸
    原稿種別: 研究速報
    2012 年2012 巻5 号 論文ID: JRJ20120505
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    昨今の運転支援システムの開発においては,ドライバに煩わしさを感じさせることがないよう,運転中のドライバ状態を推定することで,必要な場面で必要に応じた支援を行う技術の検討が進められている.このようなシステムの一例としては,ドライバの顔向きをモニタリングし,脇見が検出された場合には衝突警報の提示タイミングを早くする技術1)が実用化されている.また瞬目などの生理的な指標や,操舵などの運転操作の特徴から,ドライバが眠気を感じているような居眠り状態を推定する技術開発2)-6)も盛んに行われている.  他方,事故のドライバ要因においては,脇見や居眠りよりも,漫然運転の占める割合が多い7).漫然運転の定義は様々であるが,居眠りとは区別された運転に集中していない状態として,ドライバ自身は眠気を感じていないがぼんやりとしている状態(以下,「ぼんやり状態」という)や,運転以外のことを考えている状態(以下,「考え事状態」という)などが挙げられる.ぼんやり状態については本間ら8)が,考え事状態については安部ら9)が,それぞれの状態において,周囲状況変化の見落としや発見遅れが発生しやすい特徴的な場面が存在することを実験的に明らかにしている.しかしながら,それぞれの漫然運転状態をどのように検出するのか,その技術は確立されていない.  そこで本研究では,実車においても比較的計測が容易なドライバのステアリング操作および瞳孔径の2つに着目し,漫然運転状態時において特徴的な変化が現れるのか,ドライビングシミュレータ(以下,「DS」という)実験により取得したデータを用いて検証した.また,それら2つの指標の時系列変化によって,漫然運転中のドライバ状態を抽出する技術の可能性ついて考察した.
研究活動紹介
  • 倉林 伸次
    原稿種別: 研究活動紹介
    2012 年2012 巻5 号 論文ID: JRJ20120503
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2012年3月29日(木),経団連会館国際会議場にて,「-Transport Future Workshop- 第2回自動車とエネルギーに関するワークショップ」と題し,(財)日本自動車研究所主催,(財)日本エネルギー経済研究所共催の下,ワークショップを開催した.  過去,日本エネルギー経済研究所と日本自動車研究所は,自動車部門を中心とした長期エネルギー予測モデル開発し,モデルの概要およびモデルを用いて検討した乗用車部門の長期シナリオを中心に,「第1回自動車とエネルギーに関するワークショップ(2010年3月開催)」の場で発表した.今回のワークショップでは,自動車の将来のエネルギーに関する基調講演とともに国際エネルギー機関(IEA),日本エネルギー経済研究所,日本自動車研究所の3者が,それぞれの長期エネルギー予測モデルを用いて検討した道路交通セクター(乗用車,バス,トラック)における長期シナリオおよびCO2削減取り組みを紹介し,日本自動車工業会からは,メーカーの視点による自動車燃費,次世代車の展望,統合的対策の重要性について紹介した.  本ワークショップは,従来議論されていた自動車単体での対策のみならず,交通流改善効果などの統合的な対策も含めた道路交通セクターの温室効果ガス排出低減に関する対策技術とその導入効果について,聴講者の皆様とともに情報の共有化を図っていくことを目的とした.  年度末の繁忙期にもかかわらず222名のご参加をいただき,第1回ワークショップに引き続き自動車のエネルギー問題に対する関心の高さを伺うことができた.
  • 國弘 由比
    原稿種別: 研究活動紹介
    2012 年2012 巻5 号 論文ID: JRJ20120504
    発行日: 2012年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    (財)日本自動車研究所(JARI)ITS研究部では,2012年3月22日に,JARI ITSセミナー 『安全・快適な高齢者のモビリティ実現に向けて』を青学会館 アイビーホールで開催し,100余名の方に参加いただいた.  日本は今,超高齢化社会を迎えようとしている.総人口に占める高齢者の比率は2割を大きく超え,2055年には4割に達するという試算もある.この状況を目前に控えて,社会保障制度の改革や高齢者の雇用確保,社会参加の促進,新たなコミュニティの形成など,さまざまな検討が各方面で行われている.また,超高齢社会の課題への解を見つけることは,今後,世界が迎える高齢社会の課題の解決策を提示し,新しい産業を創出する可能性もある.  こうした高齢社会の新たなステージへの施策や取り組みを実効性のあるものとし,社会の要請に応えていくためには,高齢者のモビリティの確保は,重要なファクターの一つになると考え今回のセミナーを企画した.  セミナーでは,成熟期を迎えつつある自動車やITS技術の新たな活用に向けて,高齢者への安全で快適な移動の提供に焦点をあてて,その現状や課題,自動車の安全対策,介護の現場での取り組みなどをご講演いただいた.ここでは,その概要について簡単に紹介する.  なお,このITSセミナーは毎年2回,賛助員への情報提供の一環として開催しているものである.
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