JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
2013 巻, 11 号
JARI Research Journal 2013年11月号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
研究速報
  • -自車走行時の煩わしさの影響要因の検討-
    大谷 亮, 江上 嘉典, 岩城 亮, 中村 之信
    原稿種別: 研究速報
    2013 年2013 巻11 号 論文ID: JRJ20131101
    発行日: 2013年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    現在,ドライバから直接見えないまたは見え難い箇所の情報を提供するインフラ協調安全運転支援システム(以下,「インフラ協調システム」と記す)の実用化に向けた検討が進められている1).このシステムの普及促進に関しては,安全性を確保しつつ,ドライバにとって煩わしくない支援を実現することにより受容性を高めることが重要となっている.インフラ協調システムの安全性に関する検討は,これまで多くの調査が行われているが2)3),支援機能に対する煩わしさ4)については,異なる支援システムを対象にして,その影響要因を実験的に把握した例は散見される程度である. 本稿では,運転シミュレータ(以下,「DS」と記す)による実験により,カーブ先の見えない箇所に渋滞車両が存在する状況を対象にして,情報提供に伴う煩わしさの影響要因を把握することを目的とした.
  • -自車停止時の煩わしさの影響要因の検討-
    大谷 亮, 江上 嘉典, 岩城 亮, 中村 之信
    原稿種別: 研究速報
    2013 年2013 巻11 号 論文ID: JRJ20131102
    発行日: 2013年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    前報では,インフラ協調安全運転支援システム(以下,「インフラ協調システム」と記す)からの情報提供に伴う煩わしさの影響要因を把握するため,単路での定常走行時として,見通しの悪いカーブ先の渋滞状況を想定した検討を行った1).ここで,単路での定常走行時と交差点での一時停止時では,ドライバが期待するシステム機能の役割に違いが生じると考えられ,これによって,煩わしさを生じさせる諸要因が異なると予想される. そこで,本稿では,運転シミュレータ(以下,「DS」と記す)を用いた実験により,前報とは異なる交通状況として,見通しの悪い出会い頭状況を想定し,インフラ協調システムからの情報提供に伴う煩わしさの影響要因を把握することを目的とした.
  • -小集団討論による児童の道路および学校内の事故リスク認識の変容-
    大谷 亮, 岡田 和未, 橋本 博, 小林 隆, 岡野 玲子
    原稿種別: 研究速報
    2013 年2013 巻11 号 論文ID: JRJ20131103
    発行日: 2013年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2012年に閣議決定された「学校安全の推進に関する計画」には,子どもを対象にした安全教育の充実が記されており,災害,犯罪,交通事故から子どもを守るための取組みがこれまで以上に求められている.また,同計画の中には,災害,生活,および,交通のいずれの領域も重要な課題であり,教育活動においていずれかに偏ることのないように十分に配慮することが記されている.ここで,学校現場の状況を見ると,安全教育に十分な時間を費やすことが困難な場合が多く,効果的な安全教育を効率的に実施することが必要となっている.この点から,ある特定場面を想定した安全教育の内容が,他の場面の安全に関する内容に般化できれば,限られた時間の中で異なる領域の安全について広く理解できると考えられる.心理学における般化の概念とは,学習によって得られた特殊な規則や特性を一般化させることをいう.例えば,道路場面を対象にした安全教育により,交通事故のリスクばかりではなく,災害や生活場面の事故のリスクに関する子どもの認識が適切に変化すれば,教育内容が般化したことになる.  子どもの交通安全教育を概観すると,発達段階に応じたカリキュラムの構築が期待されており,低学年から高学年へと成長するとともに,具体的な技術の取得から抽象的な知識の教育へと内容を変化させることが有用と考えられている1).発達段階の特徴をみると,高学年児童は適切な道路の横断方法についての知識を既に取得している場合が多く,交通安全について主体的に学習することが困難な場合が多い2).このような状況のもと,危険マップ作りなどを通して,高学年自らが交通安全について考える取組みなどが行われている3).また,子どもの事故原因や対策についての小集団討論と役割演技法による継続的な安全教育を実施することにより,交通事故のリスクに対する高学年の態度や行動が変容することが示されている2).小集団討論は,産業労働安全対策にも広く用いられており,活動の中で発言することにより「思考力の育成」,議論することにより「価値観の育成」,安全目標を設定することにより「行動規範の確立」,参加することにより「安全意識の醸成」が期待されている4).この点から,子どもが小集団の中で発言や議論することにより,領域に依らない安全に関する幅広い思考力や価値観を養うことができると予想される.  本稿では,高学年を対象にした小集団討論において,登下校時の飛び出しの原因と対策を議論することにより,交通事故に関するリスクとともに,学校内(廊下など)における事故のリスクについての児童の認識が変化するか否かを調査し,教育の般化の可能性の点から,小集団討論に基づく交通安全教育を考察する.
  • -道路反射鏡のある交差点での検討-
    細川 崇, 橋本 博, 平松 真知子, 吉田 傑
    原稿種別: 研究速報
    2013 年2013 巻11 号 論文ID: JRJ20131104
    発行日: 2013年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    平成23年の交通事故死者数は,4,612人となり,11年連続の減少となるとともに,昭和27年以来57年ぶりに4,000人台となった一昨年を更に下回った.また,発生件数及び負傷者数も7年連続で減少し,発生件数は17年ぶりに70万件以下となった.一方,高齢者の死者数は全体の半数を超えており,依然として高齢者への事故対策が重要である1).  著者らは,高齢運転者の事故が多い出会い頭場面に注目し,一時停止規制のある交差点に非優先側から進入する場面(以下,単に一時停止交差点と記す)での発進敢行判断の評価やフィールド調査を実施した2),3).また,前報4)では,高齢運転者の日常運転行動について調査した.一時停止交差点通過場面を解析し,優先側の交差車両に減速など回避行動をとらせた(本研究ではこれを干渉と定義する)場面の典型例として以下を抽出した. (1)あらゆる進行方向と交差車両に対し, ・安全確認が不十分/タイミングが不適である ・交差車両が多数あり,その接近が分かっていて進入した ために干渉した場合 (2)停止線を超えて,交差道路にはみ出して停止し,右交差車両と干渉した場合 (3)道路反射鏡で確認したにも関わらず発進し,右交差車両と干渉した場合(特に自車右折の場合) (4)安全確認はするものの,ギャップ判断を誤り,  ・自車右折の場合の左交差車両  ・自車左折の場合の右交差車両 に対し干渉した場合  以上の典型例のうち,本研究では,(3)の高齢運転者の道路反射鏡の確認特性に注目した実験検討を行ったので,その結果を報告する.
  • -拡張現実技術を適用した実験車両の開発と歩行者への対応行動の検討-
    田川 傑, 内田 信行, 佐藤 健治, 神保 浩之
    原稿種別: 研究速報
    2013 年2013 巻11 号 論文ID: JRJ20131105
    発行日: 2013年
    公開日: 2025/12/18
    研究報告書・技術報告書 フリー
    交通事故の発生件数は平成24年中には約67万件発生しており,死者数については4千人半ばである.これまでに交通事故削減を目指し,ドライブレコーダ等の記録機器を用いて,事故や危険場面に遭遇した際の運転者行動を取得・分析した結果をもとにした危険場面再現実験により,事故につながった運転行動を実証的に示した研究がなされている.ここで実際に即した運転行動を取得するためには,現実感のある設定の下に実施されることが望ましい.そこで筆者らは,実際の車両の運転席前方にディスプレイを搭載し,実風景上に歩行者のコンピュータグラフィクス(以下,CG)を重畳することで危険な場面を安全に再現可能な実験車を作成した.しかし,重畳したCGには自車の挙動が反映されないため,減速や操舵で危険を回避した後は車両挙動に合致したCG映像を表示することができない.そのため,衝突回避可否まで実験データを用いた分析できず,シミュレーションによる検討が必要になるという問題があった.また運転席前方に搭載されたディスプレイに表示された前方映像をもとに走行する車両であり,2次元情報より得られた視覚情報にて運転操作を行うこととなる.この視覚情報の違いは,運転行動に影響を及ぼす可能性があるため,通常車両との運転行動の比較・確認をする必要がある. そこで本研究では,自車の挙動をCGに反映できるよう,拡張現実(Augmented Reality,以下,AR)を適用した新たな実験車(Japan Automobile Research Institute - Augmented Reality Vehicle,以下,JARI-ARV)を開発した.本稿では,JARI-ARV開発の狙い及びシステム構成を示す.またディスプレイを用いた走行による運転影響を検討するため,歩行者への対応行動について,通常車両と比較した分析結果について述べる.加えて危険場面の再現性の検討として,飛び出し歩行者への対応行動を分析した結果について述べる.
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