JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
2014 巻, 11 号
JARI Research Journal 2014年11月号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
研究速報
  • 大谷 亮, 橋本 博, 岡田 和未, 小林 隆, 岡野 玲子
    原稿種別: 研究速報
    2014 年2014 巻11 号 論文ID: JRJ20141101
    発行日: 2014年
    公開日: 2025/12/14
    研究報告書・技術報告書 フリー
    日本の歩行中の交通事故を概観すると,15歳以下の子どもが第一当事者となる割合が高く,さらなる交通事故の低減のためには,子どもを対象にした安全対策が重要となる.また,子どもは将来のドライバ候補であり,一旦停止して安全確認するといった基本的な交通行動や安全態度の育成を図るには,幼少期からの継続的な安全教育が必要になる.基本的な交通行動は,危険感受性能力の育成と知覚-運動学習により習得されるものであり,日常からの持続的な訓練が重要である.しかしながら,日本の学校の状況を概観すると,持続的な訓練が困難な場合が多く,これを可能にする枠組みを構築することが課題となっている. 米国では,子どもの道路の横断を保護するCrossing Guardと呼ばれる人たちが,AAA(American Automobile Association)が発行する道路の適切な横断方法に関する資料に基づき,日常からの訓練を実施した事例が見られる.このCrossing Guardによる日常からの訓練により,子どもの横断時の行動が適切に変容することが示されている.また,英国では,ボランティア(主に保護者)が実際の道路上での訓練を実施する取組みが実施されており,子どもの交通事故の低減に寄与している. 以上のような枠組みは,子どもの適切な安全態度や行動の習得だけではなく,訓練を担当するボランティアなどの安全に関する意識を適切に変容させるといった副次的な効果が期待される.すなわち,訓練の場に参加することで,子どもに教えるための知識の習得の機会が増加し,教育を担当することによる自覚の芽生えが,適切な安全意識の醸成に繋がると考えられる.教える体験を通して,教育担当者自身の態度や行動が変容する事例は,高学年が教師役となって低学年に適切な道路の横断方法を教える小学生向けの交通安全教育においても示されている. 本研究では,低学年児童の保護者を対象にして,自らの子どもの横断行動の訓練に参加することで,保護者自身の行動に関する意識が変容するか否かを把握することを目的とした.
  • -情報伝達に対する煩わしさを低減するための視聴覚表示の呈示方法-
    大谷 亮, 江上 嘉典, 岩城 亮, 中村 之信
    原稿種別: 研究速報
    2014 年2014 巻11 号 論文ID: JRJ20141102
    発行日: 2014年
    公開日: 2025/12/14
    研究報告書・技術報告書 フリー
    前報では,ドライバから直接見えないカーブ先の渋滞車両との追突の危険性を知らせるインフラ協調安全運転支援システム(以下,「インフラ協調システム」という)を対象にして,情報伝達に伴う煩わしさの影響要因を検討した.その結果,カーブの進入直前に視聴覚表示を伝達することにより,主観的な煩わしさが大きく評価され,渋滞車両を回避するために強いブレーキが必要となるなどの負の影響が見られた.この結果は,視覚表示を呈示することで,カーブ走行や渋滞車両を回避するための前方注視が干渉されることによると推察される. 本稿では,前報と同様に,運転シミュレータ(以下,「DS」という)にカーブ先の見えない箇所に渋滞車両が存在する状況を模擬して,情報提供に対する煩わしさを低減するための視聴覚表示による伝達方法を調査した.
  • 細谷 純一, 伊藤 剛
    原稿種別: 研究速報
    2014 年2014 巻11 号 論文ID: JRJ20141103
    発行日: 2014年
    公開日: 2025/12/14
    研究報告書・技術報告書 フリー
    大気や自動車排気,とりわけディーゼル排気に関する健康影響は,欧米を中心に古くから研究されてきた.特に第一標的臓器である呼吸器系への影響,中でもアレルギー性炎症への影響に関する研究はその中心であり,国内においては我々や国立環境研究所などが精力的に実施してきた.一般的には,ディーゼル排気などを含む大気汚染物質の曝露により,アレルギー性炎症が増悪することが知られている. しかしながら,実験プロトコルによっては,逆に炎症を抑制させることも報告されている.実際,我々が過去に実施したNC/Ngaマウスを用いた喘息様病態モデルによる研究においても,ディーゼル排気粒子(Diesel particulate particle,DEP)がダニ抗原誘発アレルギー性炎症反応を抑制することを確認している. アレルギー性炎症に代表される呼吸器系炎症のメカニズムは非常に複雑である.従来,炎症に関わる亢進メカニズムと抑制メカニズムのバランス(Th1(Tヘルパー1細胞)/Th2(Tヘルパー2細胞)バランス)が崩れ,Th2有意な状態になることで発症すると考えられてきた.しかし最近になって,こうしたTh1/Th2バランスに加え,Th17(Tヘルパー17細胞)やTreg(制御性T細胞)が炎症反応に深く関与することが明らかになりつつある.とはいえ,詳細なメカニズムは明らかになっていないのが現状である.こうした状況を踏まえると,我々も今後大気や自動車排気による炎症反応を評価していく上で,これまで以上に分子レベルでの包括的な評価・解析,とりわけ炎症反応に関与する様々な分子が織り成すネットワーク(パスウェイ)の解析が必要になると考えられる. そこで本研究では,DEPによる炎症抑制反応の分子メカニズム解明を目的に,NC/Ngaマウス肺の網羅的遺伝子発現プロファイル(DNAマイクロアレイデータ)を用いて,DEPにより特異的に変動するパスウェイの抽出を試みた.
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