JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
2015 巻, 12 号
JARI Research Journal 2015年12月号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
研究速報
  • 安藤 慧佑, 松田 智行, 明神 正雄, 今村 大地
    原稿種別: 研究速報
    2015 年2015 巻12 号 論文ID: JRJ20151201
    発行日: 2015年
    公開日: 2025/12/11
    研究報告書・技術報告書 フリー
    環境問題に対する意識の高まりから,排ガスを出さない電動車両の普及が進められている.なかでもリチウムイオン電池を搭載した電気自動車は有力候補の一つであるが,普及の課題の一つとしてリチウムイオン電池の劣化による航続距離の低下が挙げられる.リチウムイオン電池の性能(容量,出力)は充放電を繰り返すことによって起こるサイクル劣化と電池を使用しなくても起こる保存劣化がある.車両では走行期間より駐車期間の方が長い場合が多く,駐車中の電池の性能低下(保存劣化)抑制による寿命の向上は重要な課題である.  リチウムイオン電池の保存劣化の原因としては,電解液の分解等の副反応により充放電に関与できる電気化学的に活性なリチウム(有効リチウム)の消費が知られている.これは主に電池を高SOC(State of Charge)で保存している場合に進行する.一方,正極活物質にスピネル型マンガン酸リチウム(Li1-xMn2O4)が使用されている場合,電解液中にマンガンが溶出する劣化が知られている.これは主に高温(約45°C以上),低SOC(x = 0.1 ~ 0.4)で保存している場合に進行する.劣化しやすいSOCが異なる2つの劣化要因の影響を正確に把握することが電池の耐久性を向上するために重要である.  近年,出力と価格のメリットから,正極活物質にスピネル型マンガン酸リチウムと層状岩塩型酸化物の混合正極を用いたリチウムイオン電池が実用化されている.しかし,混合正極のリチウムイオン電池の保存試験の実施例は少なく,さらに電解液の分解と正極からのマンガン溶出を同時に議論した例はほとんどない.本研究では,スピネル型マンガン酸リチウムと層状岩塩型酸化物の混合正極リチウムイオン電池について保存試験を実施し,充放電曲線を微分して得られるdV/dQ曲線の解析により,試験温度とSOCが電解液の分解と正極からのマンガン溶出に及ぼす影響を調査した.
技術資料
  • 福山 慶介, 鮏川 佳弘, 田久保 宣晃, 大賀 涼
    原稿種別: 技術資料
    2015 年2015 巻12 号 論文ID: JRJ20151202
    発行日: 2015年
    公開日: 2025/12/11
    研究報告書・技術報告書 フリー
    交通事故鑑識手法のひとつとして,運動量保存則とエネルギ保存則の連立方程式を解くことにより衝突速度を推定する方法がある.エネルギ保存則を用いる場合には,事故車両の永久変形量から車体のエネルギ吸収量を求める必要がある.このエネルギ吸収量を算出する際には,衝突実験データ等から求めた車体のエネルギ吸収分布図が用いられている.これまでに剛体壁へのフルラップ前面衝突実験のデータから,様々な車種での車体前面のエネルギ吸収分布図が報告されている.しかし,これまでのエネルギ吸収分布図は, 55 km/h程度(中速度)で剛体壁へ衝突させた実験データをもとに作成されたものであり,80 km/hを超えるような高速衝突での車体変形まで対応していないのが実状である.一方,実際の交通事故においては様々な速度での事故形態があるため,これまでのエネルギ吸収分布図を超える永久変形量の場合も散見される.このため,実際の交通事故鑑識の現場では,高速衝突で車体変形が大きい場合にも対応した車体エネルギ吸収分布図が必要となっている.  本稿では,高速衝突で車体変形が大きい場合でも対応可能なエネルギ吸収分布図を作成すべく,この手始めとして,小型乗用車の高速衝突実験を実施することにより,潰れ量が1.4 mまでの小型乗用車のエネルギ吸収分布図を検討した結果について報告する.
解説
  • 香月 伸一
    原稿種別: 解説
    2015 年2015 巻12 号 論文ID: JRJ20151203
    発行日: 2015年
    公開日: 2025/12/11
    研究報告書・技術報告書 フリー
    ISOにおけるIntelligent Transport Systems(ITS)に関する国際標準化は専門委員会TC204において行われている.1993年以来20有余年にわたる活動実績を持つが,2013年10月に開催された神戸総会でのSchnacke議長の課題提起をきっかけに新たな標準化領域を探る動きが始まった.  2015年10月にドイツ・ポツダムで開催されたISO/TC204総会では,すでに標準化作業に着手している自動運転システムに加えて,Mobility Integration,Big Dataと題した3つのワークショップが開催され,今後の標準化への取組みについて議論が行われた.  本稿では,こうしたISO/TC204の近況について紹介する.ISO/TC204の活動内容,体制等については,公益社団法人自動車技術会発行の報告書,ITSの標準化パンフレット2015などを参照願いたい.
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