要 旨
目的:有効な喫煙防止教育について検討するために2015年度から2022年度、地域の高校生にタバコに関する質問調査を行った。
方法:W県立高校3校の3年生を対象に、タバコ、加熱式タバコ、電子タバコ経験、家族・友人の喫煙、喫煙防止授業受講、性格、生活習慣、喫煙関連疾患の知識、タバコに関する意識を調査し、喫煙防止教育の有効性、喫煙経験に関連する要因について検討した。
結果: 3 校の回答者 5,352 人のうち小学校、中学校、高校において喫煙防止授業を受けた者はそれぞれ 89.9%、96.7%、86.1%であった。喫煙経験率は男 7.5%、女3.6%、加熱式タバコまたは電子タバコ経験率は男4.4%、女 2.4%であり、これらは経年的に減少したが、2022年に増加した。
家族や友人が喫煙者である者、友人からタバコを勧められた経験のある者、性格的に気分がくしゃくしゃする者はそう
でない者に比べて喫煙経験率が有意に高かった。喫煙は格好いいと答えた者の喫煙経験率はそう思わない者に比べ有意に高かった。タバコは依存性がある、老化を引き起こす、お金がかかる、薬物である、やめにくいと思う者、タバコを勧められたら絶対に断る自信があると回答した者の喫煙経験率はそうでない者に比べて有意に低かった。
考察: 喫煙防止教育は情報を伝えるのみでなく、勧められても断る、ストレス対応などのライフスキルを育てることが重要であると考えられた。
結論: 喫煙経験の有無を目的変数とするロジスティック回帰分析では、喫煙者はやせられる、意志が弱いと思う者は高喫煙経験率と関連し、タバコの勧めを断る自信がある、煙はイヤと思う、タバコはストレスを増やすと思う者は低喫煙経験率と関連した。学校喫煙防止教育では児童・生徒におけるタバコの勧誘を断る力の育成が重要であると考えられた。
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