禁煙科学
Online ISSN : 1883-3926
vol.10 巻 , 01 号
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  • 尾崎 裕香, 高橋 裕子, 小見山 麻紀, 和田 啓道, 浅原 哲子, 山陰 一, 船本 雅文, 砂川 陽一, 森本 達也, 飯田 真美, ...
    2016 年 vol.10 巻 01 号 p. 1-9
    発行日: 2016年
    公開日: 2021/06/12
    ジャーナル オープンアクセス
    要 旨
    目的:「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」第2回締約国会議(2007年)で「受動喫煙を防止するためには 100%全面禁煙とする必要がある」という方針が示されている。しかし日本では禁煙条例が施行されているのは神奈川県 と兵庫県のみである。そこで日本における受動喫煙の健康被害と全面禁煙に関する意識について海外と比較するための調 査を実施した。
    方法:2015年2月3日~2月12日の期間に日本の1000人とアメリカの1000人を対象とし、インターネットによるアンケート を実施した。
    結果:レストランや飲食店において、日本では分煙が最も多く(65%、p<0.001)、全面禁煙はごく少数であった (11%、p < 0.001)が、アメリカでは全面禁煙が最も多く(60%、p < 0.001)、分煙は少数であった(28%、p < 0.001)。また日本は受動喫煙の健康被害に対する知識度がアメリカより低い一方、関心度は高かった。東京オリンピッ ク・パラリンピックに向け強制力のある受動喫煙防止条例の制定を希望するかについては、日本(とても思う:51%、少 しそう思う:29%、あまり思わない15%、全く思わない:6%)、アメリカ(とてもそう思う:45%、少しそう思う: 34%、あまり思わない15%、全く思わない:6%)と、日米共に約8割が制定希望であった。
    結論:受動喫煙の健康被害に関する知識度は日本の方がアメリカより低い一方、関心度は日本の方がアメリカより高いこ とが明らかとなった。日本において受動喫煙の健康被害に関する情報発信を強化していく必要性がある。
  • 志野 泰子, 高橋 裕子
    2016 年 vol.10 巻 01 号 p. 10-18
    発行日: 2016年
    公開日: 2021/06/12
    ジャーナル オープンアクセス
    要 旨
    目的:精神患者が禁煙を希望する率は、一般健常者とほとんど変わらないものの積極的な禁煙支援は行われていないのが 現状である。本研究は禁煙を考える健康教育に参加した精神障がい者の禁煙意識の変化と禁煙阻害因子を理解し健康教育 を行う過程から、禁煙支援方策を検討することとした。
    方法:社会復帰施設に通所する精神障がい者のうち禁煙を考えたいとする者で、研究者が実施する5回の健康教育に参加 できる6名を対象とした。参加者のグループワークと講話等での発言内容の逐語録を起こし、KJ法により解明する質的記 述的研究を行った。
    結果:禁煙を考える健康教育でのグループワーク等では、精神障がい者の禁煙意識の変化と禁煙阻害因子を説明する11の グループ因子が導き出された。禁煙意識には【禁煙をしたいが、精神疾患を持っていると無理かもしれないと思う】から 【精神の病気だから禁煙をする価値がある】など5つのグループ因子が抽出された。禁煙阻害因子としては【タバコは薬 の役割があり、副作用の改善に役立つと思う】など6つのグループが抽出された。
    結論:精神障がい者の禁煙を支援する今回の健康教育の方法は、患者が禁煙への取り組みに自信をもち実施できるという 効果があった。この行動を維持するために社会復帰施設の関係者に、禁煙への理解を高めてもらうための働きかけが、重 要であると考えられた。
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