禁煙科学
Online ISSN : 1883-3926
vol.8 巻 , 05 号
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  • 守 正浩, 小林 純, 森嶋 友, 豊田 康義, 里見 大介, 利光 靖子, 吉田 行男, 高見 洋司, 福富 聡, 荒井 学, 河野 宏彦 ...
    2014 年 vol.8 巻 05 号 p. 1-8
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/07/23
    ジャーナル オープンアクセス
    要 旨
    目的:結腸癌周術期をモデルとして、喫煙が周術期の医療費にどのような影響を与えるのかを明らかにする。
    方法:2011年1月1日~2012年12月31日の期間に当科で待機的かつ開腹下に結腸癌根治手術を受けた89例を対象とした。対 象を喫煙歴の有無で2群に分け、周術期の医療費について統計学的に検討した。また、喫煙歴有群を当科初診時の喫煙状 況により、過去の喫煙群、術前禁煙群、継続喫煙群に分けてそれぞれの医療費を比較検討した。当院は医療費の定額支払 制度 DPC/PDPS(Diagnosis Procedure Combination / Per-Diem Payment System)採用施設である。医療費の比較はDPC/ PDPSにより算出された出来高部分点数および包括部分点数、総報酬点数それぞれについて行った。
    結果:喫煙歴有群の方で包括部分点数、総報酬点数は有意に高額であった(p = 0.0375、0.0398)。出来高部分点数に有 意差はみられなかったが、手術、手術機材、エネルギーデバイスを除いた出来高部分点数は喫煙歴有群で有意に高額だっ た(p=0.0308)。また、喫煙歴有群のうち、継続喫煙群の医療費は喫煙歴無群、過去の喫煙群、術前禁煙群の医療費より も有意に高額であった。
    結論:喫煙は結腸癌周術期医療費を有意に増加させ、1症例あたり総報酬点数で50000点(50万円)の超過医療費が発生す ることが明らかとなった。また、術前禁煙を行うことにより医療費は喫煙歴無群と同等の水準まで抑えられることが示さ れた。術前に禁煙期間を設けることで、医療費の削減に寄与できることから、術前の積極的な禁煙指導が推奨される。
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