安全教育学研究
Online ISSN : 2186-5442
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16 巻, 2 号
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  • ― 教育現場における対応の状況調査
    土岐 祥子, 松浦 正一, 清水 真知子, 藤森 和美
    2016 年16 巻2 号 p. 3-12
    発行日: 2016/10/31
    公開日: 2025/08/22
    ジャーナル フリー
    ドメスティック・バイオレンスに曝される子どもたちも、2004年以降、法的に児童虐待に含められ、学校関係者には彼らの早期発見のための努力義務等が課されている。そこで本研究では、143名の学校教育関係者を対象に、ドメスティック・バイオレンスに曝される子どもたち(DV事案)について、どれぐらい対応経験があるのか、どのような対応がなされたのか、対応にあたり困難を感じたかを調査した。
    その結果、DV事案に直接かかわった学校教育関係者は39.9%であった。DV事案への対応として、直接関わった学校教育関係者の半数前後は、ひとりで問題を抱えるのではなく、上司等へ報告、学校内連携、外部機関との連携といった学校内外で何らかの連携をして対応していた。DV事案に関わった対象者の68.5%が事案への対応を困難と感じていた。中でも、保護者への対応が、困難さの一番の要因であったと回答していた。
    今後は、学校教育関係者が抱える対応の困難さを少しでも改善するため、特に、より有効的に保護者と対応する制度の改善やより良い連携のための方策を検討するための具体的な提言に結び付くような、詳細な実態調査が必要であると思われる。
  • ― 地震発生を想定した学校内DIG向け事例集として ―
    村岡 治道
    2016 年16 巻2 号 p. 13-25
    発行日: 2016/10/31
    公開日: 2025/08/22
    ジャーナル フリー
    園児・児童・生徒が日中を過ごす園内・校内には様々な危険が潜む。地震発生時の天井材・内壁・外壁等の倒壊・崩落や照明器具・ピアノ・本棚等の落下・転倒・移動はその一例である。
    「学校防災マニュアル(地震・津波災害)作成の手引き」をはじめ、多くのマニュアルや図書では、事前指導として地震発生時に「落ちてこない、倒れてこない、移動してこない」場所へ速やかに移動することの指導徹底を推奨している。しかし、その理解や普及は十分とは言えない。さらなら普及を促進する際、危険事例の果たす役割は大きいと言える。
    そこで本稿では、著者が岐阜県内で視察した19校から危険事例を39枚の写真で紹介し、マニュアルや図書では示されていない危険事例を解説する。これらの事例の抜本的な問題解決には専門家によるハード対策の実施が不可欠であることを指摘しつつ、現場で実施可能な2対策を提案する。また、個々の学校を身近な教材として活用する手法として、災害図上訓練(DIG)の校舎内あるいは学校敷地内版を「校舎内DIG」や「学校内DIG」と称して実施することを提唱する。本稿が教員や園児・児童・生徒にとって「落ちてこない、倒れてこない、移動してこない」場所の見極め(目利き)の基礎情報となり、暫定的ではあるが問題回避の契機となることを期待する。
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