安全教育学研究
Online ISSN : 2186-5442
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23 巻, 1 号
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  • Mika IWASA, Hiromi KAWASAKI
    2023 年 23 巻 1 号 p. 3-17
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/06/23
    ジャーナル フリー
    This study examined the effectiveness of using a disaster scenario in a class, designed to help nursing students think about health care outside the hospital. Fifty-seven second-year nursing students (mean age 20 years, all female) were included in the study, which took place in May-June 2019. A pretest verified students’ existing knowledge, and disaster scenarios were developed and taught based on an analysis of social needs and disaster situations. Students wrote worksheets before and after the class, in addition to a report after the class. Chi-square test analysis of the change in the percentage of correct answers between the pretest and posttest showed that 9 of the 11 questions on health care were significant at the 1% level. On the students’ worksheets, 12 words appeared frequently before the class and 24 after. Content analysis of the reports showed that there were 20 subcategories that could be grouped into seven categories. Based on the percentage of correct answers on the posttest, the increase in the number of words on the worksheet, and the content of the categories, the introduction of disaster scenarios into the classroom enabled nursing students to think independently about health care in evacuation center during disasters.
  • ― 大雨時の緊急避難場所の検討 ―
    桜井 愛子, 佐藤 健, 村山 良之, 熊谷 誠, 北浦 早苗, 小田 隆史
    2023 年 23 巻 1 号 p. 19-30
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/06/23
    ジャーナル フリー
    本研究では、実効性のある学校版避難確保計画の作成支援のために教員研修プログラム「地図を用いた災害リスクの理解と児童在校時の大雨での緊急避難場所を考える」を開発し、2022年度の石巻市第1回防災主任研修会で実施した。同研修を受講した防災主任が災害リスクと地形の関係を踏まえてハザードマップを理解し、大雨時に洪水と土砂災害がほぼ同時に発生する状況で学校外のどこを緊急避難場所として選択しようとするのか、その過程を明らかにした。結果からは、受講者は必ずしも学校周辺の災害リスクを踏まえて緊急避難場所を選択しないことが示され、研修の実効性を上げるための方策を考察した。
  • 飯田 智行, 関 和俊, 髙木 祐介, 宮坂 雄悟, 家光 素行, 内田 昌孝, 西村 一樹
    2023 年 23 巻 1 号 p. 31-40
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/06/23
    ジャーナル フリー
    本研究は、暑熱環境における座位安静時の体重減少量と尿成分への影響を明らかにすることを目的とした。7名の成人男性を対象者とした。対象者は人工気象室(気温:33.1 ± 0.1 ℃、湿度:57.6 ± 0.8 %、WBGT(湿球黒球温度):29.4 ± 0.2 ℃)において、高校野球の試合のDVDを座位にて視聴した。約2時間の視聴中に、麦茶を自由に飲める条件とした。対象者の水分摂取量、体重減少量、発汗量及び尿中電解質を測定した。その結果、対象者の飲水量は518.4 ± 493.1 ml、発汗量は0.492 ± 0.172 kgであり、ほぼ同等の値を示し、視聴前と視聴後の体重に有意差は認められなかった。対照的に、尿電解質のNa / Crは、試合前は8.15 ± 4.65、試合後は6.12 ± 2.85であり、視聴前よりも視聴後が有意な低値を示した(p <0.05)。これらの結果から、暑熱環境下において麦茶を飲水する際、水分摂取量は充足しているが、電解質が不足している可能性が示唆された。暑熱環境下では、座位安静であったとしても、熱中症予防として運動時と同様に水分摂取及び塩分摂取を心がけていく必要性がある。
  • 水谷 幸恵, Christofer Bullsmith
    2023 年 23 巻 1 号 p. 41-51
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/06/23
    ジャーナル フリー
    予測不可能な災害が頻繁に発生し、今後、一層の災害対応力強化が求められている。本稿は大学を含めた教育現場における災害対応の在り方とともに災害に強いシステムの必要性を示し、教育現場でどのようにこれを実現できるかを検討したものである。 緊急事態発生時に迅速かつ適切な対応をとり、災害による被害を最小限にとどめるためには、情報共有が重要である。また、判断や指示が組織の中枢に限定されたシステムのみの場合、その組織の重要な責任者の参集が不可能な状況等にあるとシステムそのものが機能しなくなることから、分散型のネットワークであることが災害対応システムとしてより強健なものとなり得る。現場における意思決定も同様であり、限定的な意思決定のプロセスのみでは脆弱なものとなり得る一方で、分散型の意思決定のプロセスは受ける影響を限定的にとどめ、全体としてはシステムの機能を維持し続けることができる可能性を持つ。その具体的事例としてCOVID-19によるパンデミックの緊急事態下において、学内の情報共有と意思決定のために立ち上げられた分散ネットワークシステムについて報告する。
  • 山崎 雅史
    2023 年 23 巻 1 号 p. 53-60
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2025/06/23
    ジャーナル フリー
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