今日,建築材料の開発,発展により多くの建物が木造か
ら様々の様式の建物に建てかえられつつある。しかし, こ
れら開発された建材の中には内蔵物に悪影響を与えるもの
があるので, RC造住宅の収納空間に関し,コンクリートか
らの放出物による収納衣類の被害を実験により求め,他方,
実在の東京都23区内の430のRC造住宅の収納空間の構造を
調査し, これと対応させて被害の程度を診断し,その結果
コンクリート量/気積の値が大きい程,有害性が高く,狭
小な, しかも外壁に接し,柱,梁を含む収納部が一番危険
度が高いことが判明した。更に, これにもとづき今後の収
納空間のあり方を求めた。
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