本論文は,建築構造力学の分野で開発されたトポロジー最適化である“構造形態創生法”を,弦楽器の駒のトポロジカルデザインへ応用することを提案したものである。駒はシェル振動場として物理モデル化し,その解析には有限要素法が用いられる。トポロジー最適化の目的関数については,弦の境界条件として機能する機械系としての駒の力学特性に着目し,弦がかかる位置に発現する弾性主軸の方向が魂柱のほうを向くようにすることを目標として定式化する。ヴァイオリン駒を対象として,提案手法によるトポロジー最適化の事例を示し,提案手法が駒の弾性主軸の向きをコントロールする機能を有していることが示される。