経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
PACIS2018主催記念特別全国研究発表大会
選択された号の論文の39件中1~39を表示しています
予稿原稿
  • 風間 恵実, 喜多村 正仁
    セッションID: P-1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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     従来の消費関数は、コブ・ダグラス型効用関数を予算制約式のもとで最大化するという条件を解いて得られる。仲澤(2014)は、行動経済学の代表的成果の1つであるプロスペクト理論に基づいて、効用関数中の消費量を参照点との比または差で置き換えるモデルを構築した。ここで、参照点として過去の消費量のみを考慮している。しかし現実には、イースタリン・パラドックスにおける順応仮説や相対所得仮説が示唆するように、自らによる過去の消費量だけでなく周囲の人の消費量も参照点となり、人の満足度に影響を与えると考えられる。本研究では、仲澤(2014)のモデルをさらに拡張し、過去の消費量と周囲の消費量の両方を参照点として考慮するモデルを構築する。
  • IT化による治験の効率化を通した国内医薬品産業の競争力の強化を目指して
    三宅 講太朗, 須藤 修
    セッションID: P-2
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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    医薬品産業の国際競争が激しさを増し,日本企業も国際競争力がこれまでになく必要とされている.高い競争力を維持するためには一層の効率化が求められており,その手段としてITの活用が重要なポイントとなっている.IT投資が企業の生産性に与える影響については多くの異なる意見があるが,我が国におけるIT投資は所期の効果を十分に上げていない.本研究では,医薬品産業において,これまでに行われたIT投資額が業界全体の生産性について及ぼした影響について分析し,企業の競争力の指標としての経済学的な手法により,IT投資の競争力獲得に対する影響を検討した.
  • 大場 春佳, 石塚 浩司, 西田 芳, 大石 隆之, 水野 信也
    セッションID: P-3
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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    近年,学校生活における給食の重要度が高まってきている.本研究では,データサイエンスを用いて給食の残菜に関する分析を行い,子供達にとって望ましい給食を提供するにあたっての今後のアプローチについて検討した.給食残菜全体の分析では,残菜量が重量に依存していることから,重量だけでなく栄養素ごとの解析の必要性を示した.また学校給食実施基準を用いて,必要な栄養素を摂取ができているか確認をした.給食提供分においては基準値を上回っていても,残菜を差し引いた場合はエネルギー,カルシウム,鉄,食物繊維の不足割合が高いことを示した.今後はオープンデータと連携させることで気候や行事,成長との関連性について検討したい.
  • 前田 典昭, 河村 圭
    セッションID: P-4
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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    社会基盤施設のアセットマネジメントの実施運営には,企業の組織形態に整合したコミュニケーションが不可欠である.しかし,現実の実務層における人材は,団塊世代から新時代へと転換し,技術継承や情報伝達で課題を有している.組織を支え,安定運営を実施するための最大手段は,組織各層におけるプレイヤーの役割確保とコミュニケーションに他ならない.本論では,少子高齢化やIoT社会を見据え,マネジメント運営をする企業組織構造とあわせて新時代におけるイノベーション可能なコミュニケーションの具現像を提案するものである.
  • 辛 郷孝, 菅 愛子, 山下 泰央, 高橋 大志
    セッションID: P-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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    本研究は、外食産業のPOSデータを用いて経営力向上に繋げるサービスの実現について分析を行ったものである。
    日本の外食産業は、労働生産性が低い上、慢性的な人手不足で人材確保に苦労している。
    そこで、この課題を解消する対策として、POSデータを分析し、商品を提供する顧客層ごとに購買行動の特徴を明らかにし、販売政策の検討を行った。
  • 佐々木 誠治, 茂木 雅祥, 高島 悠佑, 白井 康之, 後藤 祐介
    セッションID: P-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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    指名制度を有するサービス業スタッフに対する顧客ロイヤルティは従来計測時点での把握にとどまり,計測にも別途調査が必要になるなどの問題があった.本研究では, 新規の調査を必要とせずサービスに関わる購買履歴のみを利用して,分析期間内の顧客の来店や指名データから,スタッフへの顧客のロイヤルティの強さと変化傾向を定量的に評価する指標を提案する. この指標を用いることにより,同一スタッフの顧客間, 同一店舗内のスタッフ間, 同一チェーン内の店舗間という三観点で顧客ロイヤルティの傾向を評価することが可能となる.本稿では複数店舗を経営するヘアサロンチェーンのID付きPOSデータに本指標を適用し, 分析を行った結果を報告する.
  • 海野 萌, 大場 春佳, 水野 信也
    セッションID: P-7
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    近年、大学の授業やイベントが一般公開される動きが広まっている。授業の資料や動画を一般公開する目的で構築されたシステム基盤はオープンコースウェア(OCW)と呼ばれている。本研究では、タイムスタンプとアイトラッキングを用いて動画コンテンツが有効利用されているのかを検証した。タイムスタンプでは動画の再生時間に紐づいてコメントを追加でき、どの時点に注目しているのかを明確にすることができる。一方でアイトラッキングでは、視線を計測、可視化することで無意識に注目している場面を客観的にとらえることができる。これらのデータをコンテンツにフィードバックすることで、動画コンテンツの効果的な利用の支援が期待される。
  • 高山 理璃子, 菅 愛子, 高橋 大志
    セッションID: P-8
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    近年、主要な情報ソースの一つであるニュースと株式価格変動について数多くの
    研究が報告されている。筆者らはこれまで韓国株式市場を対象とし個別企業ニ
    ュースと資産価格変動の関連性について分析を行ってきた。本研究は、高頻度
    データを分析対象とし、深層学習の主要な手法の一つであるLSTMを通じ、個別企業ニュースおよびマクロ経済ニュースを用い、テキスト分類精度の向上について検討を試みたものである。
  • 現状と国内普及に向けた問題・課題
    近野 章二, 飯島 淳一, 明神 知, 藤波 務
    セッションID: 1C-1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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    IT活用のビジネス上の価値の最大化を図るために有効とされるプラクティスをまとめたフレームワーク(IT-CMF)を扱う。
    当該フレームワークはアイルランドのIVIで策定、公開され、ここ数年で国内での適用事例も出始めている。
    当該フレームワークの国内での理解、普及に向け、IT-CMFと関連アセスメントに関する講演、
    裏にある原理原則の理解、国内適用における問題・課題の抽出、研究会を通じた解決策の策定と提案を進める。
    当セッションでは、IT-CMFと関連アセスメントの概要、現在の成果と課題を報告する。
    また、参加者より当該領域における問題、課題、IT-CMF適用の可能性などについて議論する。
  • 梅澤 克之, 石田 崇, 中澤 真, 平澤 茂一
    セッションID: 1G-1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    近年,授業と宿題の役割を「反転」させ,授業時間に先立って知識習得(自習)を済ませ,教室では知識確認や問題解決学習を行う授業形態をとる反転授業が注目され始めた.我々は,学生が自宅で自習を行うときに学習ログを取得し,学習時間と理解度の関係から学生を複数のグループに分類した上で教場での授業を行うグループ分け反転授業を提案し,提案方式と反転授業ではない従来の講義形式,および反転授業ではあるがグループ分けを行わない授業との比較評価を行ってきた.本論文では,いままで提案してきたグループ分け反転授業を16週間の実授業へ適用し、有効性を評価する.
  • 石田 崇, 梅澤 克之, 齋藤 友彦, 中澤 真, 平澤 茂一
    セッションID: 1G-2
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
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    著者らは,これまでにプログラミング教育における編集履歴可視化システムの開発を行ってきた.このシステムでは学習者はWEBブラウザ上でプログラミング学習を行うことができ,またシステムではその際のソースコードの編集ログを取得し逐次把握することができる.本研究では,編集履歴可視化システムを使ってC言語プログラミング学習を行った際のソースコード編集履歴,プログラミング学習の前後に実施したアンケート,基礎学力に関する小テストの成績,学習時の脳波の状態を総合的に分析し,個々の学生の特性と学習行動との関係性についての検討を行った.本発表ではその結果について報告する.
  • 中澤 真, 梅澤 克之, 平澤 茂?
    セッションID: 1G-3
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    学習履歴を活用したLearning Analyticsは適応的な学習支援実現のために重要な課題である.筆者らは微細な粒度の電子教材の閲覧履歴データに基づく学習者モデルの構築や,プログラミング学習時のソースコードの変遷過程を記録した編集履歴データに基づく学習者分析に取り組んできた.これらの学習履歴を個別に解析することで,学習者の理解度やつまずき箇所などをある程度推定できることを既に示した.
    そこで本研究では,これらの学習履歴を組み合わせることにより学習者の活動内容を従来よりも正確に把握し,学習者個別の状態を的確に分析する方法について論じる.
  • 齋藤 友彦, 梅澤 克之, ?? 崇, 中澤 真, 平澤 茂?
    セッションID: 1G-4
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    著者らは新潟県立松代高校を中心に,近隣の高校生を対象とした「まつだいサイエンス講座」を開催した.講座内でプログラミングやタイピングソフト実施時における閲覧・編集履歴及び脳波履歴を収集し,その解析を行った.これまでの結果,プログラミングやタイピングソフト実施時においてβ波/α波の値が学習の困難度を測る指標として有効であることが確認した.本稿では,まず,講座冒頭に行ったプログラミングに関する事前アンケート及び事前テスト(中学3年生~高校1年生レベルの英語,数学,国語)の結果をまとめる.続いて,事前アンケート・テストと脳波の関係を解析し,特にβ波/α波との関係について考察を行う.
  • 田中 宏和, 増田 靖, 永吉 実武
    セッションID: 1H-1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    東海支部主催で、イノベーションとは何かについてワークショップを開催する。最初に、三人の登壇者が制度面、文化面、事例の角度から話題提供を行う。次に、その話題をもとに、参加者同士が自由に意見交換を行う。
  • 需要プロセスと足並みをそろえる製造サービス業への変換
    佐藤 亮
    セッションID: 1A-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    IoTの応用を保守サービスとして狭くとらえてはならない。現在の企業にとって革命的な2つの変化をもたらす。ひとつは、需要のとらえ方を変えて「需要予測から需要測定へ」とすることである。もう一つは、自社の組織を、プラットフォーム利用やサービスとして他社から購入する専門業務で構成できることであり、分業やアウトソーシングや提携の程度がこれまでとまったく異なるものとなっていることである。
     これらは、企業の戦略と経営戦略論にとっても大きな変化をもたらす。需要プロセスをある程度取り込んだ仕組みでのリーンシステムとMRP IIの融合という課題を解決していく必要がある。
  • 分散エージェンシーに基づくデジタルイノベーション経営についての考察
    高橋 浩
    セッションID: 1A-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    デジタル化の進展により、企業外部の開発者(分散エージェンシーの一例)などを活用したイノベーション実施で成功する企業が目立っている。これはApple、Google、Amazonなどの巨大IT企業だけでなく、自動運転などで話題の、基本的に物理要素を保有する自動車産業などにも押し寄せている。その結果、最近のイノベーションは新たな局面に達していると考えられる。しかしその実態は判然としない。そこで、本稿は、一歩IT産業で先行した分散エージェンシーの視点で自動車産業を概観することで、基本的に物理要素を含むことが多い既存産業におけるデジタルイノベーション経営について考察する。
  • 思い付きと賑やかしを超えるために
    春木 良且, 松尾 尚, 伊藤 大貴, 関 治之, 田中 弥生, 尾澤 知典
    セッションID: 1C-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    本研究部会では、3年間の活動を通して、社会連携による学びに関する多くの事例調査、分析を行ってきた。課題を学校外のセクターから設定して行うPBL自体、教育現場では一般化して来たが、その中には、商業主導であったり、あるいは遊びとしての要素が強く、学びとしての価値が希薄なものも散見できる。それらの存在意義を否定しないが、特に教育の一環として考えた場合、社会側と教育機関が連携することにおける、目的の不一致、軋轢や課題なども明らかになってきた。本セッションでは、特に「社会課題、公的課題」を念頭に置いた実践事例を通して、新たな学びの姿と大学の役割に関して考察する。
  • 組織の関係性による従業員満足、顧客満足、従業員の行動、業績への影響
    松木 知徳, 中村 潤
    セッションID: 1K-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    日本国内の飲食業界は慢性的な人材不足に直面しており、非正規社員のモチベーションを高め、戦力化するかがビジネス上の重要課題となっている。本研究は日本の飲食業界における非正規社員をとりまく組織内の関係性について調査研究をしたものである。組織内の関係性は従業員満足を高め、その結果が顧客満足、従業員の行動、さらには業績にも大きく影響を及ぼすとの仮説を立て、調査検証を行った。本研究ではリーダーシップや職場の関係性および従業員のモチベーションや行動について、飲食大手3社からアンケート調査を行い、マネジメントモデルにあてはめながら共分散構造分析を踏まえて考察を行った。
  • 東北地方の中小製造業のケース
    工藤 周平
    セッションID: 1K-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は、事業と情報通信技術(ICT)の整合の組織的成熟度の観点から企業のICT利活用を評価することである。ICT投資の有効性を高めるためには、事業とICTを整合させる組織的な活動の水準を向上させなければならない。本研究では東北地方の製造業を対象に、経営トップのリーダーシップ、コミュニケーション、ICT基盤、外部委託、ICTリスク管理の5つの要因を用いて評価を行う。2017年の6月下旬から7月下旬の期間で東北地方の中小の製造業1200社を対象に郵送によるアンケート調査を実施し、233社から有効回答を得た。分析の結果、経営のリーダーシップやコミュニケーションの能力と比較して外部委託の能力が低い傾向が示された。
  • 平澤 茂一, 雲居 玄道, 小林 学, 後藤 正幸, 稲積 宏誠
    セッションID: 1L-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    N(?M-1)個の2値判別器を用いたM(?3)個のカテゴリからなる多値分類のための構成方法について考察しその性能を評価する.この問題の構成方法は,M個(符号語数)の長さN(符号長)の行ベクトルを持つM行N列の行列Wをどう与えるかに帰着する.まず,与えられたカテゴリ数Mに対し,多値分類データがM次元正規分布により生成されると仮定したとき,実験により分類誤り確率Peと判別器数Nがトレードオフの関係にあることを示す.次に,この結果をシステム評価モデルに適用し,Mが大きくなる時の振舞いを明らかにする.
  • 松下 穂高, 林 高樹
    セッションID: 1L-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    ETC2.0は、ETC普及時よりも早い速度での普及が進んでおり、走行履歴や車の挙動履歴など蓄積されるデータ量が大幅に増加している。一方で、それらのデータ活用については進んでおらず、我が国の政府も、行政や民間レベルでのETC2.0の利活用を後押ししている。本研究で使用するETC2.0プローブデータは1か月分で400GBもありそのままでの利用が難しいことから、2015年4月~2016年3月までの1年間における10か所の観光地での危険運転回数に焦点をあて分析を行った。本研究では、ETC2.0データを用い、観光地ごとの場所の影響や天候の勘案した、各ドライバーの危険運転度スコアリング・システムの提案を行う。
  • 雨宮 寛二
    セッションID: 2C-1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では、クレイトン・M・クリステンセンが提唱したイノベーションの法則を分析フレームワークとして、アップルが2001年以降に開発した製品iPod、iPhone、iPadが新市場型の破壊的イノベーションであることを実証的に分析し、アップルがいかにして競争優位を築き上げたのか、その要因を解明する。ネットワークサービスを中心にした破壊的戦略に加え、統合化戦略やモジュール化戦略の有効性、さらには、アップルが破壊的イノベーションにより成長する上で必要な基本方針などの検証と考察を試みる。
  • 中小企業の二代目による「語り」に着目して
    宮本 淳子, 増田 靖
    セッションID: 2C-2
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    異分野協働によるイノベーション創出に注目が集まる中、中小企業の二代目に当たる人物が自社の既存事業とは異なる分野の人々と共に新技術開発に取り組み、イノベーションを実現させたケースが存在する。本研究では、そのような人物が、新技術開発のプロセスにおいて、どのような「語り」(「対話」型コミュニケーション)を行っていたのか、インタビュー調査を実施し、転機となった「語り」の特徴を分析する。これにより、情報価値の変容が、新技術開発の促進に影響していることを示し、彼らの行動様式を「語り」の観点から考察する。
  • 渡邊 真治
    セッションID: 2C-3
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    ブロックチェーンは、耐改竄性のあるデータ構造をした参加者全員によって合意されたデータが登録される自律分散型データベースである。そのため、ブロックチェーンの技術が金融業だけではなく、様々な分野に適応されるようになってきた。本研究はブロックチェーンの採用に対する株式市場の評価を分析することを目的としている。分析にはイベントスタディの手法を用いる。
  • 加藤 拓巳, 津田 和彦
    セッションID: 2K-1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    ITの成長とともにWeb広告は成長を続け,2017年には日本におけるWeb広告媒体費は,1兆2,206億円に達した.これは,総広告費の23.6%にあたる規模である.これほど注目されている一方で,関与の高い商品ほど,広告に触れたことによる衝動買いは見込みが薄く,自発的なWeb検索の方が購買行動を期待できる.しかし,それを定量的に実証した例は少ない.そこで,日本の自動車業界を対象に,Web広告から誘引された顧客と自発的にWeb検索した顧客の間で,Web見積りという購買行動の有無の差異を検証した.
  • 石橋 健
    セッションID: 2K-2
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は人間行動の調査実験の困難さを軽減することである。現実世界では、調査実験に関する多数の制約が存在する。スーパーマーケットのケースでは、調査実験は店舗の売上を確保しながら実施されなければならない。そのため、研究者はフィールド実験において売上減少に関する消費者行動を調査することができない。本研究はデータを収集するためにアイトラッキング機能付きバーチャルリアリティ(VR)ヘッドセットを用いる。このデバイスは、被験者の眼球運動と仮想空間における位置を観測することができる。本稿では、調査実験に対する本提案の利用可能性について、データ収集のためのプロトタイプシステムを構築して議論する。
  • 金子 雄太, 石橋 健, 矢田 勝俊
    セッションID: 2K-3
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、スーパーマーケットで取得された視線追跡データを用いて、消費者の売場注視時間と商品選択の関係性を分析した。我々はアイトラッカーを装着した被験者に売場で商品を選択してもらう実店舗実験を実施し、個人ごとに売場への注視時間と購買結果の関係性を表すモデルを構築して解析を行った。本報告では注視時間が購買結果に及ぼす影響について、商品カテゴリーを考慮して分析した結果を報告する。
  • 深層学習の適応範囲の拡大
    貝塚 洋, 向 正道
    セッションID: 2A-1
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    画像分類タスクにおいて,画像にラベルを付与する作業が大変であるために,「ラベル付き画像」の数 は「ラベルなし画像」の数より少ない.本論文では,大量にある「ラベルなし画像」を有効に利用するために,新しい教師なし学習ASL (auto-similarity learning)を提案する.ASLでは,1枚のリアル画像から,一部のピクセルが乱数に置換されたマスク画像を複数生成して,リアル画像とマスク画像との画像類似度を学習する.ASLと「ラベル付き画像」を使用する教師あり学習とを同時実行することで,汎化性能の高いニューラルネットワークを実現する半教師あり学習を構成する.
  • 尾崎 博子, 岩本 圭介
    セッションID: 2A-2
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    テキストデータから有益な情報を抽出するための技術、テキストマイニングは数値データを扱うデータマイニングから派生した技術である。現在ではアンケートの自由記述文・論文・特許・対話記録など様々なテキストデータに対して分析のニーズがある。
    当社では、汎用テキストマイニングソフトウェアの Text Mining Studio(TMS) を開発・販売しており、これまで様々な業界・分野でご利用いただいている。本稿では、TMSの機能概要と、テキストマイニングの分析コンサルティングを長年に渡り提供している当社だからこそ紹介できる、実際にビジネスでテキストデータの分析をする際の流れやポイントなどについて説明する。
  • ネットワーク効果の阻害の仮説モデル
    加藤 和彦
    セッションID: 2A-4
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    本稿の目的は、ソフトウェア産業におけるツーサイド・プラットフォーム戦略において、プラットフォーム製品上で動く補完製品のOSやアプリケーション等の派生種の発生が、ツーサイド・プラットフォーム戦略上の正のサイド間・サイド内ネットワーク効果を阻害する仕組みに関して仮説提起する。その上で事例を例証し、補完製品を生み出す開発業者の開発動機と、プラットフォーム製品の多様性の関係について確認を行う。最後に、プラットフォーマー(プラットフォーム提供者)にとってのプラットフォーム戦略上のインプリケーションを導出する。
  • 淀川 高喜
    セッションID: 2A-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    デジタル化とは、進歩したIT(デジタル化技術)を用いてモノや人の振る舞いに関するデータを収集し解釈して何らかの意味を探知し適切に対処することである。デジタル化による変革への投資は、新たな製品・サービスや業務プロセスによって事業価値を生み出すことが目的であり、不確実性への挑戦も必要であるので、既存ビジネスの管理や効率化のためのIT投資の管理方法では、適切にマネージすることができない。本稿では、デジタル変革投資に相応しい投資分類、投資ポートフォリオ管理、投資案件進捗管理、投資成果評価の方法を提示する。
  • デジタルトランスフォーメーション時代のIT部門の在り方
    宗平 順己
    セッションID: 2A-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    戦略への追随性を高めるために、従来型の堅実なアプローチをするIT部門に加え、スピードを重視した開発を進めるために、バイモーダルITのアプローチが採用されてきているが、デジタルトランスフォーメーションの時代において、もう一段加速したアプローチが必要となってきている。
    本論ではデジタルトランスフォーメーション時代のシステムの特徴をアーキテクチャ面から整理し、従来から提唱されているパースレイヤーアプローチを改めて採用する必要が出てきたことを示すとともに、その場合のIT部門の組織例についても提案する。
  • SNS投稿の日中比較に基づいて
    内木 哲也, 王 ?
    セッションID: 2C-4
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    有名人を起用したTV-CMは多大な影響力を期待できることから世界中で制作され放送されているが、その影響力を捉える社会的文脈は日本と諸外国では大きく異なっている。その相違は、不祥事発生時に当該CM出演の有名人に対して、当人の影響力行使に対する責任を追及するのではなく、一被害者と捉え擁護する視聴者の声として顕著に現れている。これは有名人に対する情緒的反応という以前に、専門職としての有名人の捉え方の相違に基づいた反応と捉えることができる。本報告では、不祥事発生時の有名人CMに対するSNS投稿の日中比較に基づき、日本の社会的文脈の特徴について考察すると共に、日本社会におけるシステムデザイナのような専門職のあり方について議論する。
  • 本田 正美, 梶川 裕矢
    セッションID: 2C-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    新規の政策が採用される際、それをどの部署が担当することになるのかは自明ではない。とりわけ、複数部署が関係するような政策の場合、どの部署が担当することになるのかは組織としての経営判断にもつながる。本研究では、政策の担当部署の決定過程について、情報通信政策に関わる政策課題と目されるオープンデータに着目する。自治体において、どの部署がオープンデータ担当部署とされたのか、事例分析を行うのである。新たに浮上した政策課題につき、組織としての対応のあり方を考察することが本研究の目的である。
  • 宮崎 亜紀子, 村上 真, 鈴木 陽介, 岩本 隆
    セッションID: 2C-7
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    就労者のウェルネスに関連する要因として「仕事から活力を得て、仕事に誇りを感じ、従業員がいきいきと仕事をしている状態」であるエンゲージメントへの注目が高まっている。本研究は、エンゲージメントに関連する要因を、生活習慣を含む身体要因、精神要因も併せて明らかにした。データ利用同意を得た4企業の従業員849名に対し自記式質問紙調査「FiNCウェルネスサーベイ」を実施し尺度値を統計解析した。就労者の生活習慣、身体要因、精神要因の良好さがエンゲージメントの高さと関連していた。改善が比較的容易な生活習慣の改善を積み重ねることにより、エンゲージメントを強化できる可能性があると考えられる。
  • 小松 昭英
    セッションID: 2K-4
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    今や、新産業革命が、産官学の協力の下で、各国で進行中である。この産業革命は、IoT/CPSなどの情報通信技術の進歩と相俟って、大きな影響を産業社会、消費社会に、さらに社会全体に与えつつある。もちろん、その推進はビジネスを担う個人を含む多くの企業組織により行われている。慣例的な用語定義に拘らず、より包括的な視点から、ビジネスコンピューティングについて考察する。
  • 大嶋 淳俊
    セッションID: 2K-5
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    経営環境がグローバル化し複雑化する中で、経営リーダーの育成が改めて重視されている。2000年頃から大企業を中心に、アメリカの先進企業を参考に日本でも次世代リーダー育成の取り組みが盛んとなっている。
    次世代リーダー育成プログラムは、「人材の選抜→研修→戦略的配置」という一連のプロセスで取り組まれている。この中で、研修の位置づけは比較的低くみられているが、約30社の事例研究やアンケート調査の結果から考察する。
  • 大嶋 淳俊
    セッションID: 2K-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    いわき市の常磐地区にある「いわき湯本温泉」は、奈良時代から続く日本三古泉の一つと呼ばれる由緒ある温泉地であるが、東日本大震災の影響・風評被害を受けて、観光客が震災前の6割程度にとどまっている。そのため、いわき明星大学における地域連携型PBL授業、いわき明星大学と地元の商工会議所等の産業界と連携した観光プロモーションビデオ制作を行っている。さらに、昭和女子大学の女子大生による観光プランの制作等も行っている。このような地域活性化活動における現状と課題を考察する。
  • 人口減少下の遠関東圏産地の諸作目について
    稲垣 伸子
    セッションID: 2K-7
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    現在我が国の主要野菜供給は、市町村区域の産地登録に基づいて生産と出荷をモニターし確保調整を図られている。農の多面性と寒暖適時性およびリスク分散の点で、地方野菜生産は維持される理由がある。農家数減少下において地方産地の数はなお多い。しかし出荷実績は減少を免れ得ず、商業利用を含め域内自給が自覚化されるようになり、一極集中消費地への供給は別途再編が求められる事態である。これらの状況について公開情報を総合して検討を試みる。
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