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清野 峻吾, 遊橋 裕泰
セッションID: 1A-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
近年、職業や働き方の多様化によって人々のキャリアに対する価値観の変化が大きくなっている。個人が主体的にキャリア形成を図るためにも高いスキルを身につけることが重要である。そこで、より専門的が高い学びがある大学院に学部生が進学する理由を調査する。筆者が進学した理由はロールモデルの要因が大きかったことから、溝口(2020)のロールモデル類型タイプとキャリア・アンカーを用いてモデル作成をする。モデル作成からロールモデルとなりうる要因を考察する。
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曽我 悠加, 遊橋 裕泰
セッションID: 1A-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
科学技術政策「Society 5.0」では、勘や慣習に基づく経営から脱却し、データ手動の経営への移行が期待されている。しかし、実際の養豚業界の現場では産歴に基づく淘汰基準も未だ明確でないため、データに基づいた改善の希望がある。よって本研究は、農場と品種別に淘汰基準を示し、経営改善のため農場間の差異の原因特定を目的とする。そのために、繁殖記録を説明する数学モデルを構築後、重回帰分析を行い、その係数結果をもとに淘汰基準を検討した。淘汰基準を初産の値を下回る産次として、生時一腹子豚体重と離乳時一腹子豚体重から判断した。係数結果と全国平均との比較した結果、対象農場では一腹当たりの飼育頭数を増やすことが必要であることが判明した。
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梶 貴広, 遊橋 裕泰
セッションID: 1A-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
近年、企業の存在意義を示した「パーパス」を策定する企業が増加している。パーパスを策定することで、一貫性とスピード感を持った経営の実現、組織内で一体感と求心力を醸成する、顧客に新たな価値を提供するなどの21世紀の企業に求められていることを実現しようとしている。本研究は静岡大学遊橋研究室が主導でwebアプリ開発を行っている学生アプリ開発チームにおいて、パーパスドリブンな組織を構築する際に検討するべき内容について考察した。
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蛯谷 孟弘, 河野 朱夏, 岩田 敬悟, 福田 峻平, 加藤 拓巳
セッションID: 1A-4
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
現在旅行予約サイトでは,ビジネス目的顧客と観光目的顧客のいずれにも,同じ量の観光情報を提示している.しかし,ビジネス目的の場合は,時間的制限があり遠出ができない,等の理由から観光情報の効果が乏しい懸念がある.そこで本研究は,宿泊予約サイトにおける観光情報の豊富さが再購入意向に与える影響は利用目的によって変化すると推察した.オリコン顧客満足度調査データに基づいて,目的別に重回帰モデルを構築した結果,観光目的では正の影響を示した一方で,ビジネス目的では有意な結果は検出されなかった.したがって,旅行予約サイトでは,顧客の利用目的を踏まえて,情報量や内容を変化させるべきである.
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加藤 拓巳, 相原 陸人, 磯部 秋斗, 安藤 栞里, パク シンへ
セッションID: 1A-5
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
顧客満足はその利用環境に依存する.例えばHäagen-Dazsは商品購入時に専用のスプーンを提供することで,ブランド経験を向上させている.しかし商品・サービスの利用環境の影響に関する議論は欠如している.ここではNetflix 等の定額制動画配信サービスに焦点を置く.本研究の仮説は「動画の高速視聴と通信容量の無制限を実現する自宅Wi-Fi環境はサービスの満足度に正の影響を与える」である.当該サービス利用者に対する顧客満足度調査の結果に傾向スコアマッチングを適用した結果仮説は支持された.この結果は,商品・サービスだけに捉われることなく,顧客の利用環境まで配慮することで効果的なブランド経験を構築できることを示唆する
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小林 秀二
セッションID: 1A-6
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
2010年代にハッカソン等を定期的に開催する地域イベントコミュニティが隆盛となった.起業コミュニティのスタートアップ・ウィークエンドを対象に地域コミュニティの形成と持続の実態を分析する.まず,二部グラフのネットワーク分析により,リーダー(主催者)の存在の重要性を数値化した.次にコミュニティの形成と持続性の二段階に分けてロジスティック回帰で分析した.リーダーは,形成時と持続期の役割がある.形成時は,高いオーソリティ値のムーバーが発起人となってコミュニティが形成される.第二段階の形成後,中小都市のコミュニティは,数年で活動が鈍ってしまう.それを防ぐには,地域リーダーの力に頼ることになる.
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ゲームを通して
Shrotriya Tushar Sanjay, 一守 靖
セッションID: 1B-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
変化の激しい時代には、人は変化に対応していくことが求められる。人はどのような場合に変化に対して抵抗を感じるのだろうか。本稿では、ポケモンゲームのリメイク版とマイナーチェンジ版に対する反応についてのオンライン上のユーザーレビューデータを用いて、入替型の変化と追加型の変化に対する抵抗の強さについて分析した。テキストマイニングを行った結果、入替型の変化を体験したユーザーの評価が有意に下がっていることと、追加型の変化の場合は評価があまり変わらないことが明らかになった。現在、アンケート調査も実施中であり、さらに自分でゲームを作って変化の形をコントロールして実験も行う。
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オープンイノベーションの遂行のためのコンフリクトマネジメント手法の提案に向けて
丸山 大輝, 岩村 光貴, 石田 秀一郎, 大槻 亮輔, 三好 きよみ
セッションID: 1B-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
近年注目されているオープンイノベーションは、業種、職種など多様なメンバー構成のプロジェクトで遂行されることが多く、コンフリクトマネジメントが課題の一つとされている。本研究は、多様性の高いメンバー構成のプロジェクトにおけるコンフリクトの特徴を明らかにすることが目的である。プロジェクト経験者にインタビューを実施し、その逐語録を質的統合法を援用して分析した。その結果、多様性の高いメンバーで構成されたプロジェクトにおけるコンフリクトの特徴として、主にタスク・コンフリクトやプロセス・コンフリクトに分類される生産的なコンフリクトが発生すること、及び協調に分類される有効な対処を行うことが示された。
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尹 聖在, 高橋 大志
セッションID: 1B-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では、投資家の注文情報が記録されている東京証券取引所の株式売買データおよび自然言語処理手法を用いて株式市場におけるニュース発信に対する投資家行動の反応について分析した。分析の結果、ポジティブな緊急ニュースの発信後における出来高比率の増加の程度は、他の分類のニュースと比較して相対的に小さくなること、大型株は相対的にニュース発信後の出来高比率の増加の程度は相対的に小さいことを見出した。これらの結果は、ニュースと投資家行動との関連性について興味深い結果を示すものである。
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阿部 俊光, 姜 理惠
セッションID: 1B-4
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
本稿では、VUCA時代のリーダーに関する研究の傾向を、関連する文献のシステマチックレビューから明らかにする。VUCAの4つの要素の定義を踏まえて、その対応策として機敏性、柔軟性、情報収集力、効率化を挙げる研究があり、またVUCA時代のリーダーには探索、柔軟性、決断力、情報収集力が必要であるとした研究は一部あるが、リーダーに必要な能力や育成方法に関して触れた研究は少なく、VUCAのリーダーに関する将来の研究余地が明らかになった
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安髙 翔大, 細野 繁
セッションID: 1B-5
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
救急の際に他の病院でも患者の医療データを閲覧して適切に治療することを目的とする。ユーザー中心のアクセス管理が可能なUMAやユーザーがアクセス制御を設定することが可能な認可サーバを用いた管理フレームワークを提案する。ユーザーが特定の人に対して権限付きのアクセストークンを認可サーバから発行して公開鍵で暗号化しブロックチェーンに保管する。任意のタイミングで特定の人であることを証明する必要がある為、特定の人の秘密鍵を用いて暗号化されたアクセストークンを復号化できることで本人であることが証明することができる。これによって、救急の際に特定の医者が患者の医療データにアクセスすることが可能となる。
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立石 凌, 細野 繁
セッションID: 1B-6
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
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Web3 アーキテクチャにおける認証・認可の実現には, 集中型 ID から自己に主権のある分散型 ID への転換と, 分散型 ID に適したリソース制御の仕組みが求められる. その仕組みとして, Web3 環境におけるポリシーエージェントを提案する. RBAC を使用したポリシーの記述方法とリソース制御プロトコルを示し, 分散型台帳を利用した評価環境を示す.
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丹羽 海斗, 大内 紀知
セッションID: 1C-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
キャッシュレス決済の普及促進を目指す日本において、個人間送金機能の利用拡大は重要な鍵となる。個人間送金機能はQRコード決済アプリで利用可能であり、QRコード決済アプリ自体の利用率は高くなっている。それにも関わらず、個人間送金機能の利用率は高くない。そこで、本研究では、アンケート調査で得られたデータを用いて共分散構造分析を行い、個人間送金機能の利用に影響を与える要因を明らかにした。その結果、QRコード決済アプリの利用開始時期により、「周囲の利用状況」が個人間送金機能の「知覚された使い易さ」に与える影響が異なることなどを明らかにし、キャッシュレス決済の普及に向けた新たな示唆を得た。
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李 宗昊, 尾高 匡, 伊佐田 文彦
セッションID: 1C-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では、社会ネットワーク分析手法を用いて、ヘルステック組織の成長要因を明らかにする。研究方法については、Lexisから新聞記事を収集し、新聞記事から多数の関連組織を抽出しデータベース化する。データ化された記事から分析を実行し、定量的な研究を行う。分析結果としては、次数中心性と媒介中心性は組織の成長に正の影響を与えることを観測される。
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謝 孟軒, 伊佐田 文彦
セッションID: 1C-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、新聞記事からデータベース化された組織間関係情報を利用し、社会ネットワーク分析を行った実証研究である。従来の自動車産業を参照に、現在急成長中の電気自動車業界に注目しながら、大きな連携ネットワークを形成している組織が、どのようなネットワーク構造を取っているのかを明らかにすることを目的とする。分析結果としては、EVシフトが起こす自動車産業の構造変革は顕著に表れている。従来の自動車産業を代表する系列取引関係とは大きく異なり、強者連合のネットワーク構造を観測される。
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-食品安全文化の測定手法構築に向けて-
河田 史子, 小川 美香子
セッションID: 1C-4
発行日: 2023年
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
食品安全文化に対する認識や行動を測定評価することでの食品安全文化を管理する手法の確立が求められる。本研究では、GFSIの「食品安全文化方針」をもとに、自記式で5段階全30項目の「食品安全文化自己評価表」を開発した。食品製造の品質管理担当者を対象に調査を実施した結果、当評価表が食品安全文化の現況や課題把握に有用であることが推察され、評価事象の具体化、階層別尺度、判断基準など、今後の改善課題を明らかにした。安全文化の測定、可視化により活動を具体的に促進し、安全文化づくりを積極的に進めるツールとして有用な可能性を示した。
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只野 日向子, 藤山 勇愛美, 飯尾 淳
セッションID: 1C-5
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
ここ10年程でインハウス弁護士の数が300倍に増加したが、その理由や実情は明らかにされていなかった。日本弁護士連合会は、インハウス弁護士のキャリア調査のためアンケートを実施した。本文では、そのアンケート回答を多角的に分析した結果を記している。本稿では特にその役職に注目する。内容の多さから2つに分け発表する。本稿では特にキャリアへの意識と役職に注目する。インハウス弁護士の方がどんなキャリア観をもって仕事を選ぶ傾向があるのか。また、役職が上がることに何か共通点や特徴はあるのかということだ。アンケートデータをクロス集計等の方法を用い検証した。本稿は日本弁護士連合会で実施された業務改革シンポジウムにて発表したものである。
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求められるスキルと職業選択のジェンダーギャップ
藤山 勇愛美, 只野 日向子, 飯尾 淳
セッションID: 1C-6
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
近年インハウス弁護士が急増した現状を鑑み,その背景や具体的なキャリアパスを把握するため調査を行った.その中で得られたアンケート結果より,インハウス弁護士のキャリアパスにおいて必要とされるスキル,および職業選択におけるジェンダーギャップについてデータ分析を実施した.その結果,インハウス弁護士は転職時に管理業務や組織維持に関するスキルを重視し,ジェンダーギャップは小さく部長職以上は中途や男性の方が昇進しやすい傾向がみられた.
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田口 由美子, 松島 桂樹, 岡田 浩一, 大串 葉子, 高島 利尚, 坂本 恒之, 矢野 聡
セッションID: 1D-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
: IT 活用による生産性向上への取り組みの重要性については、だれもが認識しているところであるとと
もに、政策による IT 化推進策も20年以上にわたって展開されてきている。今日では、デジタルトランスフ
ォーメーションがキーワードとなり、企業のビジネス革新による生産性向上が求められてきている。しかしな
がら、多くの中小企業では、IT の活用がまだまだ進んでいないというのが実態である。
近年、中小企業の生産性の向上、経営のデジタル化を目指して、地域金融機関とクラウドのベンダーの連携
による中小企業支援のネットワークが推進されつつある。その動向と役割期待などについて考察する。
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名越 翔, 森田 裕之
セッションID: 1E-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
小売店でのID-POSデータと,連動した顧客の店舗内回遊データを併せて分析することで、より多様な分析が可能になる.従来の研究では,当該データを用いて,顧客の店舗内回遊と購買行動を再現するエージェントベースドシミュレーションを実行し,回遊行動は概ね再現しているものの,購買行動の再現には改善が必要な点が存在する.本研究では,小売店舗内の商品エリアへの侵入のタイミングと当該商品ジャンルの購買確率,そして同様に商品エリアでの滞在時間と購買確率の関係について分析を行う。結果として、購買確率とその滞在時間では多くの商品ジャンルで,また購買確率と当該エリアへの侵入のタイミングでは,複数の商品ジャンルで有意な結果が得られたことを示す.
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大石 将平, 大江 秋津
セッションID: 1E-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
博物館が取り巻く環境に適応するためには、博物館自身がイノベーションを通じて成長する必要がある。個々の博物館が持つ経営資源は限界があり、継続的にイノベーションを起こすことは難しい。本研究は、経営資源が少ない博物館でも、イノベーションを起こすためにはどのような取り組みが必要かという研究課題を持つ。これを明らかにするために、博物館が他組織と連携することにより、外部知識を積極的に探索・活用してイノベーションを生み出すメカニズムを実証することを目的とする研究の計画である。これにより、先行研究の博物館のビジネス・モデル・イノベーションが組織パフォーマンスに与える影響のメカニズムを拡張する。
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小宮 侑子, 安藤 陽紀, 花岡 桃可, 飯尾 淳
セッションID: 1E-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
現在,情報化が進み,多くの大学が学習管理システムであるLearning Machine System (LMS)を導入するようになった.これは,オンラインでの学問的進歩のための包括的な学習環境をサポートするものである.LMSにはさまざまな種類があるが,本稿では,我が大学が利用しているLMS(学習管理システム)のmanabaにおいて,その利用状況や使いやすさに関してアンケートを実施し,現状の把握を図ると共に,アンケートの結果を分析し,機能ごとの使用の有無などを明らかにした.また,より多くの利用者が利便性を実感できるようにするにはどうすべきなのか,改善点を模索した.
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主産地4県の自給率動向
稲垣 伸子
セッションID: 1E-4
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
我が国全般の農業生産量は生産基盤とともに減少している。卸売市場統計において、本州4ブロック野菜の域内率は低下し、主産地県の出荷は広域ブロック内率が上昇している。伝統果実の卸売市場流通は二分化し価格上昇している。他方、果実の統計外ローカル流通は産地至近に維持、地方卸売市場や直売システムは産地地域の消費を充足している。食料自給率は都道府県別の計算と公表をされているが、令和元年度概算値でカロリーベース150%以上の道県は2、同産出額ベースでは9道県である。都道府県別産出額の国内順位で上位12位までに、この9中7が入る。このうち4県の生産基盤等について精査し食料確保のローカリティの意味を議論する。
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澤田 博光
セッションID: 1E-5
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
社会、経済及び産業界は大きな転換期を迎える中で、国や企業は、デジタルソリューションやイノベーションによってパラダイムを変革し、SDGs(持続可能な開発目標)を実現するための新たな社会基盤とビジネスモデルを開発する必要がある。そのためには、SDGsを基軸とするパーパス(存在主義)をステークホルダやパートナーと価値共有して、これまでのビジネス及びシステムのコンポーネント同士の関係を変えることで現状の社会のジレンマを解消し、新たな産業を生み出す「共創型社会」を創出しなければならない。本稿では、共創型社会の基軸となるデジタル社会を創り出すためのビジネス&IT戦略に必要なビジネス及びシステム要件定義と新たな構築プロセスを提案する。
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石川 遼, 遠藤 正之
セッションID: 1F-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
バイナリーオプションとは、為替相場などを対象に、予め決められた時点の騰落を予測し、ある値よりも高いか低いか、二者択一で選ぶ取引である。一見単純な取引だが、実際は複雑な理論的根拠に基づく金融取引であり、射幸性が高いという特徴がある。本稿ではバイナリーオプション取引においてプロスペクト理論をどのように適用できるかを二人の被験者の取引の結果を比較・分析し考察する。
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今村 健人, 遠藤 正之
セッションID: 1F-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
金融機関の存在理由が問われている中、本稿では協同組織金融機関に着目する。首都圏、地方政令指定都市の信用金庫、地方都市の信用組合に日常の業務やコロナ禍の活動などの共通質問だけでなく、各機関独自の取り組みなどについてヒアリングや公開情報での調査を行い、どのように地域貢献しているのか比較して研究した。その結果、個々で差異はあるものの、調査した3つの組織で共通して地域の強みを活かしていることが確認できた。
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長谷川 拓巳, 遠藤 正之
セッションID: 1F-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
近年、各種金融機関では度々システム障害が報告されている。ここでは東京証券取引所株式売買システム障害(2020)とみずほ銀行システム障害(2021)について、リスクマネジメント戦略の6観点を基に分析し重要度の高い観点を明確化する。観点としては東証システム障害では「ITリスクマネジメント」が、みずほ銀行システム障害では「組織体制とITガバナンス」が多くの問題点と関連しており、対策において重要な要素であると考えられる。
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永井 志尚, 遠藤 正之
セッションID: 1F-4
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
近年ロボアドバイザー投資を用いるFinTech企業が増えてきた。複数の企業のIR情報や雑誌等のインタビュー記事、オンラインセミナーなどの情報からロボアドバイザー企業の収益モデル、広報・広告、提携戦略の形を分析し、経営戦略を研究する。
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佐竹 勇哉, 遠藤 正之
セッションID: 1F-5
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
この研究の目的は路線バス事業者でのスマートフォンを利用した決済の課題を整理する事である。そのため、全国の政令指定都市の路線バス事業者を中心に事例や現在の運行状況などを調べ、路線バスにおけるQRコード決済の利用状況、利用時の乗客側とバス会社側への影響を調べる。
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清水 昌弥, ホー バック, 妹尾 大
セッションID: 1G-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
サブスクリプションモデルを採用する企業が増えた。その理由として、消費者の価値観や消費行動の変化が挙げられる。これまで、適切な料金体系やビジネスモデルの分析、消費者の利用意向や解約に関して研究が進んでいる。本研究は、サブスクリプションモデルの解約に影響を与える消費者像を明らかにする事を目的とする。アンケート調査を通じてデータを収集し、特徴によって分類し分析を行う。それをもとにサブスクリプションモデルの解約率を減少させる方策を考察する。
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天明 淳, ホー バック, 妹尾 大
セッションID: 1G-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
ソーシャルゲームは日常の中で身近なものになっている。企業がコンテンツの質を維持するためには、ユーザーの購買意欲を維持し、開発費を確保し続けなければならない。これに対し、先行研究から、ユーザーの離脱要因に、多くの出費を必要とする課金要素が挙げられている。さらに、ギャンブル性を持つ課金要素の一部には制御幻想が働くと考えられる。よって本研究では、既存研究で得られた制御幻想の促進要因でソーシャルゲームに適応できるものを探る。仮説構築をしたうえでアンケートを行い、因子分析により促進要因を考察する。ギャンブル性を持つ課金要素を現状の水準で保ちながら、いかに開発費をユーザーから確保するかについての知見を得る。
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和田 義規, ホー バック, 妹尾 大
セッションID: 1G-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
類似性魅力仮説に従えば、感情状態の類似性は創造性に関連しうる。本研究では、集団活動において創発性を最大限発揮するための要因として感情状態の類似性に注目し、感情状態の類似 度が集団の創造的活動の創発性に与える影響を明らかにすることを目的とする。2者間で創造性 課題をタスクとした実験を行い、生体計測器による被験者の感情価の計測し、アイディアの評価を 収集して、分析する。本研究により企業が創発性を高める上で、先行研究で注目されてきた多様 性やリーダーシップに対して、感情の類似性という要素を加え、創発性を高める際の一助となる。
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- 感情的コミットメントとチームの創造性向上に向けて -
稲田 りお, ホー バック, 妹尾 大
セッションID: 1G-4
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
組織が成果を出すために不可欠な感情的コミットメントとチームの創造性を高める上で、リーダーが重要な役割を果たす。これに対し、既存研究は信頼性に該当するリーダーシップを問題としてきた。しかし、信頼性と共にリーダーの有効性に影響を及ぼすものに、リーダーの役割を獲得する過程が影響を与える正当性が存在し、これを取り入れることで現状よりも更にメンバーの感情的コミットメントとチームの創造性を高められる可能性がある。そのため、本研究ではリーダーの選出方法に着目し、実験を通じて正当性の異なる四つの選出方法の効果を検証することで組織が成果を出すための知見を得る。
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渡邊 黎, ホー バック, 妹尾 大
セッションID: 1G-5
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
フリー
日本企業では従業員の多様化が進み、DEI(Diversity, Equity, and Inclusion)への注目が高まっている。特にLGBTQ+への関心は大きく、2016年に任意団体work with Prideが企業のLGBTQ+への取組を評価するPRIDE指標を作成した。しかしこの指標による評価が経営戦略に有効か定かでない。先行研究から、従業員個人の創造性に着目して有効性を示す必要がある。本研究は企業のPRIDE指標遵守が各従業員の創造性に及ぼす影響とそのメカニズムを明らかにすることを目的とする。本研究は、あらゆるDEI施策が個人の創造性を喚起することを示唆する。
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石合 智郎, ホー バック, 妹尾 大
セッションID: 1G-6
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
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音楽は、人の感情や行動に影響を与える。先行研究では、単純作業の前に音楽を聴取することで作業のパフォーマンスが上がることや示されている。しかし、作業前に音楽を聴取する場合のみが研究されており、作業中の聴取が考慮されていない点や被験者が好きな音楽であることが結果に寄与しているかどうかが検討されていない点が問題である。本研究は、音楽の特徴や好み、聴取するタイミングが作業のスピードおよび正確性に与える影響を解明することを目的とする。目的達成のために、被験者に特定のタイミングで、音楽が流れない状況下と、3種類の音楽がそれぞれ流れる状況下で作業をしてもらい、スピードとエラー率を計測・比較する。
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岡田 裕太, ホー バック, 妹尾 大
セッションID: 1G-7
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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SNSにおいて女子キャンプ、サウナ女子といったコンテンツ的特徴を持つトピックは、個人の承認欲求を満たす手段として用いられることがある。本論文においてコンテンツ的特徴を持つということは、対象となる言葉自体やユーザの投稿内容に珍しさを持ち、SNSのシェア機能により拡散をされていることを指すものとする。本研究では、COVID-19の影響で落ち込んでいる余暇市場の中でも、外出を伴う趣味・娯楽の市場のSNSを用いた効果的な拡大方法に関する示唆を与える。そのため、聞き取り調査とアンケート調査を実施して収集したデータを分析することによって、SNSを使用する女性の余暇市場への需要を明らかにする。
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企業のCSR活動報告へのテキストマイニング分析
岡本 育実, 大江 秋津
セッションID: 2A-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
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本研究は、組織間協力が組織に与える影響は何かという研究課題を持つ。目的は、社会貢献活動における企業とNPOの「協働」や「寄付」による連携が、企業のCSR活動への社会的評価に及ぼす影響を実証する。2009年と2013年の2期の188社376件のデータによるテキストマイニングと重回帰分析を行った。その結果、企業とNPOが連携して実施する社会貢献活動の中でも「協働」による連携は、密な連携関係を通じてパートナー組織の持つ専門的な経験や知識を共有することができるため、企業に社会課題の解決方法や社会的価値の創造方法に関する豊富な学習機会や、社会的評価の向上をもたらすと考える。
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春田 征吾, 所 健一, 小野田 崇
セッションID: 2A-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
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ビルや工場などの大口需要家は電気事業者と高圧電力契約を結ぶ。その基本料金は、過去1年間の最大使用電力量に基づき決定される。大口需要家は今月の使用電力量が過去1年間の最大使用電力量を超過しなければ基本料金を抑えることが出来るため、電気事業者は大口需要家の今月の使用電力量が過去1年間の最大使用電力量を超過すると予測された際に発信されるアラートを提案した。本研究では、業種ごとの特徴に基づく判別関数の作成によって最大使用電力量の超過予測を行い、その精度を向上させることで数多くの需要家に有効なアラートの発信に貢献した。
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大木 伊織, 西垣 貴央, 小野田 崇
セッションID: 2A-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
会議録・要旨集
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本研究は商船搭載機器の異常予兆を対象としている.本研究における異常予兆とはデータの外れ値とみなす.先行研究では,外れ値検出手法の1-Class SVMを用いモデルの構築を行った.その結果,不具合だけでなく不具合前の異常予兆も検出することができた.しかし,異常予兆は検出できるものの,その要因特定までには至らなかった.そこで,本研究では外れ値検出モデルを解釈するための手法であるSHAPを用い,要因特定を行った.その結果,不具合箇所において機種担当者と解釈が一致しただけでなく,不具合前に検出された異常予兆箇所の要因が不具合の要因と一致した.このことから早い段階で何が原因による不具合が今後起こるかを示唆することが可能となった.
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小林 巧樹, 西垣 貴央, 小野田 崇
セッションID: 2A-4
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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サポートベクター回帰(SVR)では、εインセンシティブ損失関数と2次εインセンシティブ損失関数という、2つの損失関数が提唱されている。しかし、後者は提唱されているだけで、線形SVRしかプログラムが実装されていない状況にある。本研究では、2次εインセンシティブ損失関数を用いた非線形SVRのプログラムを実装し、εインセンシティブ損失関数を用いたSVRとの予測精度の比較を行った。その結果、2次εインセンシティブ損失関数を用いたSVRは、εインセンシティブ損失関数を用いたSVRよりも、予測値と観測値の最大二乗誤差および最大絶対誤差の小さい場合が観測された。
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桑原 日菜子, 徐 春暉, 安藤 雅和
セッションID: 2B-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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将来の為替レートを予測する方法は今までに数多く提案されてきた. その中でも, 過去のデータから直近のデータと似ているデータ区間を抽出したものを, 予測に利用する方法がある. 本研究では, 直近の為替変動データと似ている過去の為替変動データを抽出し, その先の変動が同じになると仮定して予測したデータの精度を測る. 使用するデータ数や予測の期間を変え, それぞれの将来の予測と実際の価格との比較を行い,より高い予測的中率を目指す.
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菊地 統太
セッションID: 2B-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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アニメ制作会社がクラウドファンディングで制作費を募る際,プロセスエコノミーをリターンとして提供することがある.本研究では「アニメのジャンルに応じて好まれるプロセスエコノミーの種別が異なる」という仮説を基に,クラウドファンディングのリターンとして適合するプロセスエコノミーの意識調査を実施した.この調査の平均値と標準偏差から,制作の現場・シーン・裏話・没イラスト・落書きといった作業の状況や中間成果物はいずれのジャンルでも好印象であり,制作者同士の衝突・忙しい様子・仕事の愚痴といったネガティブな情報,制作者の顔・人生相談・食事の様子といった個人的情報については,適合するジャンルに差異があることが判った.
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ウォーターフォール型とアジャイル型を比較して
菊井 隆寛
セッションID: 2B-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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本研究では、仕様変更に対する逐次的な意思決定方法を再現し、ウォーターフォール開発とアジャイル開発間の違いについて観察を行った。そのためのアプローチとして、ウォーターフォール型とアジャイル型のモデルを制作し、ユーザニーズの変化が生じた際に、「仕様変更を行うべきか」の意思決定を、強化学習を用いて学習させた。学習後に得られた意思決定方法の違いを観察した結果、ウォーターフォール型では開発過程の後半で仕様変更を行い、また受け入れ回数が少ない傾向が得られた。一方、アジャイル型では開発過程の比較的前半で仕様変更を行い、受け入れ回数も多い傾向が得られた。このことから、開発手法に応じて、仕様変更に対する対応方法を変える必要性が示唆された。
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山田 崇, 杉原 太郎, 池上 雅子
セッションID: 2B-4
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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本研究は,複数業種により形成される規制産業における規制の策定・施行に向けた競争・協調がどのように実施されているかを調査する.2010年代から2020年代初頭にかけて普及・規制が進んだ衝突被害軽減ブレーキシステムについて,特に商用車への搭載義務化に向けた規制を実施した事例に焦点をあて,時系列分析を実施した.結果,事故の前後に規格策定のアクションおよび競争的アクションが増大している相変化を見出した.規制が競争・協調の活動に変化を及ぼしたひとつの事例を見い出す解析手法の例として報告する.
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石井 充
セッションID: 2C-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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オープンソースソフトウエアの成功に刺激され,すべての情報を公開したハードウエアであるオープンソースハードウエアの試みがなされている.すべての情報を公開することは,開発初期において,オンライン上のリソースを用いて製造コストを下げられるなどの利点がある一方,公開されている設計図に基づいて第三者が互換製品を低価格で製造することが合法的に可能であるため,それら互換品との価格競争にさらされるという欠点も存在する.現実の市場では,価格差にもかかわらず,正規品と互換品は共存している.本研究では,この共存の要因を探るため,RaspBerry Piというオープンソースハードウエアに対して,消費者の選好調査を行った結果を報告する.
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:分身ロボットカフェ DAWN ver.βの事例から
大串 葉子, Park Jaehyun, Chang Younghoon
セッションID: 2C-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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近年、ロボットが接客に利用されるようになっている。そうしたロボットの多くは、人手不足の解消と人件費の削減、そして集客の目玉として利用されている。しかしながら、株式会社オリィ研究所が運営する分身ロボットカフェDAWN ver.βでは、重度の障害などの理由で外出が困難な従業員がアバターロボットOriHimeを遠隔操作し接客 サービスを提供している。
本報告では、分身ロボットカフェDAWN ver. βの事例をもとに、アバターロボットOriHimeを通じたサービスはどのような価値を創造しているかについて分析し、考察を行っている。
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稲葉 達也, 萩原 優衣
セッションID: 2C-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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IoT技術が発展し,家庭で利用する機器にも用いられるようになってきたが,利便性の向上等のプラス面だけでなく,セキュリティの不安といったマイナス面もあるため幅広く普及している状況にない.本研究では技術受容モデルを援用し,IoT機器やサービスを消費者が受容する際の因果関係の解明を試みた.アンケートで取得したデータの分析結果から,知覚有用性,知覚信頼度が,強く機器やサービスの利用に対する態度に影響を与え,態度が使用意図に強い影響を与えていることが分かった.明らかになった使用意図に対する各種因子の関係は,機器やサービスの提供者がマーケティング施策を立案するうえで有用となる.
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安岡 寛道
セッションID: 2D-1
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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GAFAに代表される巨大プラットフォーマーは,全て米国系企業を中心とした“プラットフォーム”である.地方の中小企業を活性化させるためにこれらを活用することはもちろん必要だが,方法はそれだけではない.日本の企業のうち,99.7%を占める中小企業を活性化させることで,最終的には日本の地方経済を支えることができるはずである.そのため,地方の中小企業を中心とした地方創生を,日本独自の“基盤”や,段階的なDXの視点をまじえて論じる.
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大森 寛文
セッションID: 2D-2
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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本稿では,国土政策および地域政策の理念転換の動向を踏まえつつ,地方創生の政策枠組みの特徴について明らかにした。第一に,国土政策の理念が転換した様相を振り返り,これと呼応して地域再生政策および地方創生政策が相互に関連し合いながら今日の地域振興の推進役を果たしていることを示した。第二に,ひと・まち・しごと創生法の法的枠組みを踏まえ,同総合戦略および基本方針が提示・改訂してきた政策目標の変遷を整理した。第三に,地方創生政策が単一の政策ではなく,複数の法律,複数の府省庁が提供する政策パッケージ,複数の財源措置から構成された総称であり,政策枠組みが重層的で複雑な構造にあることを示した。
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環境心理学・社会心理学からの示唆とデジタル技術への期待
大森 寛文
セッションID: 2D-3
発行日: 2023/01/31
公開日: 2023/01/31
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本稿では,環境心理学と社会心理学の知見を手掛かりに,どうしたらより多くの人々を地域活動に動員できるのか,そこにデジタル技術がどのように貢献しうるのかについて考察した。具体的には,第1に,関係人口が注目される背景と定義について確認した。第2に,地域問題への関心の高まりが繰り返し生じてきてこと,それが世界的規模でみられつつあることを示した。第3に,環境心理学と社会心理学の理論を手掛かりに,人々を行動に駆り立てるための要諦を探る。最後に,関係人口を題材として,より多くの人々を地域活動に動員するための方策とそこにデジタル技術をどのように活用しうるかについて考察した。
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