-
伊勢 一也, 江川 琢雄, 神森 大地, 宮本 夏美, 吉田 晃佑, 森口 雅之, 三好 きよみ
セッションID: PR0011
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、事業会社のDX推進組織において発揮されるリーダーシップの傾向を分析することを目的とする。事業会社のDX推進組織の責任者へのインタビュー調査および質的分析を通じて、メンバーのスキルと多様性によってリーダーシップスタイルが異なることを示した。メンバーのスキルと多様性の高い組織では委任型リーダーシップやシェアードリーダーシップが、スキルと多様性が低い組織では参加型リーダーシップが、スキルは低いが多様性は高い組織ではインクルーシブリーダーシップと指示型リーダーシップがそれぞれ発揮される。
抄録全体を表示
-
組織の意思決定シミュレーションモデル分析からの一考察
安藤 良祐
セッションID: PR0015
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
不確実性の高い現代社会において組織構造は企業等の意思決定にどのような影響を与えているのか。本研究はあいまいな状況における組織の意思決定モデルであるゴミ箱モデルをベースとしたシミュレーションモデルを開発し、その結果を考察するものである。モデルでは組織構造として階層的な構造を模した4層から成る層状構造でシミュレーションを実施する。シミュレーションの結果、組織の中層下位メンバーの意思決定負荷が最も高くなること、上位メンバーの意思決定では問題解決割合が高く、やり過ごし割合が低くなること、下位メンバーの意思決定では問題解決割合が低く、やり過ごし割合が高くなることがわかった。
抄録全体を表示
-
- 情報の同質性と市場パフォーマンス -
小澤 優真, 大江 秋津
セッションID: PR0088
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、市場が環境に適さず衰退する要因は何かという研究課題をもつ。目的は、市場同士のつながりに注目することで、市場に流れ込む情報の性質がもたらす市場のパフォーマンスへの影響を実証する。日本の化学産業企業が参入する市場を対象に、7期224市場1,568件の時系列データを用いて分析した。分析の結果、閉鎖的な市場ほど市場のパフォーマンスが低いことを示した。企業が市場の将来を見据えた市場戦略をとる重要性を示したことに実務的貢献がある。
抄録全体を表示
-
防蟻会社の事例から
望月 雄介, 高木 俊雄
セッションID: PR0094
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
防蟻会社の経営者である発表者が、自社の営業問題を営業支援ツールであるSFA(セールスフォースオートメーション)を導入し、活用することで問題解決を展開していく一連のプロセスにおける経営者の行為に先んじる意図の浸透に焦点を当てその浸透のプロセスの一側面を記述する。そのため本発表では、まず防蟻会社の営業上の問題を明らかにした上で、それを解決する方法としてのSFAの有効性を明らかにする。そして、この問題とその解決方法をどのような形で社員に浸透させていくのか経営者の意図の浸透のプロセスを明らかにしていく。
抄録全体を表示
-
遠藤 千馬, 出久根 芳樹, 高橋 邦治, 岩下 基
セッションID: PR0017
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
近年,AI技術が急速に発展する一方で,人口減少に伴う労働力不足が進行し,特に営業領域における人材不足が顕著である.この課題に対処するため,AIがユーザーの性格に応じた効果的な営業アプローチを可能にし,AIによる営業活動の実現を目指すことが考えられる.
本研究ではブライダル業界を実証フィールドとして,対話生成AIの発話行動をユーザーの性格特性に基づいて最適化する方法(営業AI手法)を探求する.その第一段階として,OpenAI社が提供するGPTsを活用し,心理学的性格診断であるMBTIを含む多様な要素から成る革新的な向性評価の質問を参考に,ブライダル業界に対応した精度の高い向性評価を実現する質問を構成することができた.
抄録全体を表示
-
百武 靖悟, 古川 哲也
セッションID: PR0046
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
今日データの量は急速に増加しており、消費者の行動予測などに用いるために様々な分析が行われている。データから有益な情報を見つける手段の1つとしてクラスタリングが頻繁に用いられる。クラスタリングはデータ間の距離に基づいて行われるが、概念の大きさを考慮していないものがほとんどである。本研究は概念の大きさ(粒度)を考慮したクラスタリングの提案をする。粒度の違いを踏まえたクラスタリングを検討することで、人々のパラダイムシフトなど思考の変化を見つけることも可能となる。
抄録全体を表示
-
吉岡 優人, 生田目 崇
セッションID: PR0074
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では,状況依存型料理レシピ推薦システムの構築を目的として,グラフ畳み込みネットワーク(GCN)と対照学習を組み合わせた手法を提案する.本研究では料理レシピを対象とし,提案手法は,料理の栄養成分,食材の共起関係,および視覚的特徴を統合的に考慮し,ユーザーの状況に応じた推薦を実現する.評価実験では,提案手法と従来の人気ベース推薦を比較し,特定の状況下で提案手法の優位性が示された.本研究は,状況依存型の料理レシピ推薦を通じて,ユーザーの健康的な食生活支援に寄与することを目指している.
抄録全体を表示
-
小柳 歩夢, Pann Yu Mon
セッションID: PR0056
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
AIと画像認識によって人間の姿勢や動作を認識する技術は自動運転をはじめ応用領域の極めて広い重要技術であり,近年急速に進歩しているところだが,他方,これを動物の姿勢や行動に適用する試みが広がっている.言葉を発することのできない動物の姿勢や行動からその意味を正確に読み取ることは,飼い主としての動物の健康管理や危険行動の把握のみならず,動物病院における診断の補助,家畜飼育施設における家畜の健康管理や出産予知など極めて広い産業応用分野を有している.本研究では,こうした最終ゴールを念頭に置きつつ,猫を対象とした動画像から猫の姿勢や動作を正確に判別するツールの開発経過とその成果について報告する.
抄録全体を表示
-
森口 雅之, 江川 琢雄, 神森 大地, 宮本 夏美, 吉田 晃佑, 伊勢 一也, 三好 きよみ
セッションID: PR0020
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は,デジタル人材に必要なコンピテンシーとその向上プロセスを探索的に検討した。事業会社と SI 企業に所属する技術者を対象に、インタビューを行い、それぞれのデジタル人材に必要とされるコンピテンシーの特徴を抽出した。事業会社のデジタル人材に必要なコンピテンシーとしては、積極的に周囲を巻き込む、事業構造や業務知識をもとにビジネスに貢献する、の 2 点が特徴であった。SI 企業では、相手に合わせたコミュニケーション、様々な経験や外部とのつながりを活かす、の 2 点が特徴であった。共通点としては、仕事や学びへのモチベーションを高く保ち会社評価だけでなく、自己実現と自分の価値を高めることであった。
抄録全体を表示
-
堀川 桂太郎
セッションID: PR0047
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
既知のビジネスケースを機械学習で分析し,未知事例のイノベーション成否確率を予測する手法を考案した[1].今回新たに,生成AIを活用して,事例を多次元特徴ベクトルに自動変換する技法を考案して手法[1]をアップデートした.これにより分析者が膨大なケース文書を手動で読み解き,類似事例を探すプロセスをほぼ自動化した.イノベーション要因に基づくF件の質問リストを適切にデザインすることで,自動的にケース文書をF次元の特徴ベクトル化する.大量の既存ビジネスケース文書が自動データ化され,クラスタリング・分類・類似検索・外れ値検索等の機械学習分析が大きく加速する.自動生成技法と評価実験の詳細と分析速度を大幅に向上した結果について報告する.
抄録全体を表示
-
寺田 真一郎
セッションID: PR0059
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、生成AIがAlphabet社をはじめとする米国テック企業にどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的とする。具体的には、ChatGPTの登場等がテック企業与える影響を株価イベントスタディ手法により分析する。本研究の結果、ChatGPTのサービス開始等については、各テック企業の株価に有意な影響をもたらしていない。しかし、Microsoft社のサービスへのOpenAI社技術の導入発表については、Microsoft社にポジティブな影響が観察された。これにより、生成AIのビジネスへの影響においては、サービスレベルの提携が重要な要素であることが示唆される。
抄録全体を表示
-
内田 彬浩
セッションID: PR0027
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
新規性が高く不安定な段階にあるエマージングビジネスを早期に観測する方法として、購入型クラウドファンディング市場からLLM(大規模言語モデル)を用いて該当する事業を抽出する枠組みを提示する。あわせてエマージングビジネスの新規性を定量化することで、高い新規性を持ったビジネスにおける近年のトレンドとして宇宙・メタバース・ロボティクス・サスティナビリティがあることを示した。本稿で得られた結果はエマージングビジネス研究の進展に貢献するとともに、新たな産業であるエマージングインダストリーの出現の予測に活用できる可能性がある。
抄録全体を表示
-
坂巻 英一
セッションID: PR0016
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
入れ子型ロジットモデルは選択肢間に相関があることを仮定し選択肢を階層的に構造化した上でモデルが構築されている点に特徴がある。入れ子型ロジットモデルを用いることにより直接観測することが困難な選択集合に対する効用を測定することが可能になる反面、多峰性の尤度関数を持つことから従来行われてきた最尤推定法を用いたパラメータ推定では得られた推定値が最適解ではなく消費者の実際の選択行動を正しく反映しているとは限らない、といった課題が予てより指摘されてきた。本研究では入れ子型ロジットモデルのパラメータをMCMC法により推定することによりパラメータの推定精度を向上させる方法を提案する。
抄録全体を表示
-
デジタル技術を利活用した電力の安定供給と脱炭素の両立
小倉 博行, 馬奈木 俊介
セッションID: PR0012
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
電力自由化政策が目指す市場メカニズムに基づく電力取引市場(卸電力市場)の整備は,データやデジタル技術を利活用して,ダイナミック・プライシング(DP)やディマンド・リスポンス(DR)等の節電行動を促し,電力ひっ迫時の電力の安定供給と脱炭素の両立(グリーントランスフォーメーション:GX)が可能となる.本稿では2016~2023年度の東京電力エリアの電力需給,気象及び卸電力市場のデータセットを用いて,卸電力市場が最大電力需要に与える影響評価モデルの構築及び分析を行った.そして,電力自由化政策がGXに与える影響の評価を行い,その有効性を検証した.
抄録全体を表示
-
教育効果の最大化を目指したシュミレーションアプローチ
齊藤 絵理子, 大野 高裕
セッションID: PR0093
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究の目的は,教育効果の最大化を目指したシュミレーションアプローチによって,通学事情と都市交通問題を考慮した授業開始時刻の評価モデルを構築することであった.評価として教育効果を最大化し遅刻率を最小化するトレードオフの関係における最適解を解くことを試みた.そのために3つのモデルを設定し,分析により平均的な挙動の推定結果を示した.
抄録全体を表示
-
松平 好人
セッションID: PR0010
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究の目的は、大阪市による中小・ベンチャー企業のイノベーション促進政策「大阪トップランナー育成事業」の支援を受けたスピンアウト企業の事業進化における戦略内容と戦略形成プロセスを明らかにすることである。その目的のため、事業進化のプロセスにおける「事業の芽の発見」を確認した上で、「事業の見直し」に焦点を絞り考察する。
抄録全体を表示
-
狩野 英司
セッションID: PR0049
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
行政機関ではアジャイル開発への関心が高まっているが、実際の導入にあたっては、様々な制度的・体制的課題を解決していく必要がある。こうした課題の解決は個別プロジェクト毎ではなく、部門横断的な推進組織が担う方が望ましい場合がある。本研究では、東京都庁での事例を基に、アジャイル開発を本格実施した場合の一般的なプロセスを導出し、これを個別プロジェクトの活動と部門横断的な活動に区分する。部門横断的なアジャイル開発推進組織の役割を明らかにすることで、行政機関が今後、本格的にアジャイル開発に取り組む際の示唆を提供することを目的とする。
抄録全体を表示
-
本田 正美
セッションID: PR0068
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
データマーケットプレイスは、データの売買を促進するオンライントランザクション拠点である。代表的なデータマーケットプレイスとして、SnowflakeマーケットプレイスやAWS Data Exchangeがある。これらは民間事業者によるものであるが、日本では、2016年の官民データ活用推進基本法施行を背景として、公共機関によるデータの公開や流通の取り組みも進んでおり、公共機関によるデータマーケットプレイス開設の事例も見受けられるようになっている。本研究では、公共機関による開設事例から、データマーケットプレイスの現状と課題を論じるものである。
抄録全体を表示
-
岡田 裕太, 妹尾 大
セッションID: PR0062
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、心理的安全性が高い環境において、ルーチンタスクのパフォーマンスを低下させない条件を特定することを目的とする。大学のスポーツ部活動のマネージャーを対象とするインタビュー調査を通じて、心理的安全性とルーチンタスクのパフォーマンスの関係を分析し、組織運営における具体的な指針を提供する。
抄録全体を表示
-
南藤 朱夏里, 小川 望, 高橋 直己, 大内 紀知
セッションID: PR0083
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
デジタル・トランスフォーメーション (DX) 推進は日本企業にとって重要であり、その実現に向けて何をすべきかについて、多くの議論がされている。一方で、現在、多くの企業では、人材の問題がDX推進の大きな課題となっている。そこで、本研究ではDXに積極的に取り組んでいる企業であるDX銘柄・DX注目企業に注目し、それらの企業の人材への取り組みの特徴を明らかにすることを目的とした。企業の報告書に記載されている内容についてトピックモデルを用いて分析した結果、DX銘柄・DX注目企業では、他の企業に比べ、人材に関する記載箇所で「デジタル技術活用」や「デジタル時代への対応」のトピックについて言及していることが明らかになった。
抄録全体を表示
-
内納 拓哉, 大江 秋津
セッションID: PR0091
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、日本映画・アニメといった映像作品や、日本食レストランの海外進出が日本食メーカーの海外進出に与える影響を実証するための研究計画である。データは、海外に進出した日本食メーカーとし、2014年から2021年の時系列データを使用する。これにより、日本食メーカーが海外進出を成功するためのメカニズムを実証する。
抄録全体を表示
-
笠原 正洋, 後藤 美香
セッションID: PR0071
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では、米国のユーティリティ企業72社を対象に、DEA intermediate approach を用いて2013年から2022年における発電容量と発電量を考慮した生産効率性を推定した。企業を発電量に占める再生可能エネルギーの比率によって3つのグループに分類し、メタフロンティア分析を実施することで再エネ発電比率による生産効率性の格差を検証した。
抄録全体を表示
-
松野 広太郎, 高橋 真吾
セッションID: PR0054
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
破壊的イノベーションは,既存製品の性能が顧客の需要を上回っており性能過剰を起こしている市場に対して,既存製品よりも性能など従来の価値基準で劣ってはいるものの,価格など新しい価値基準においてどこか優れた一面を持つ新製品を市場に投入する技術革新である.この破壊的イノベーションが進行するプロセスやペースには業界や事例ごとにばらつきがあるため,本研究では市場の特徴を表現したシミュレーションモデルを作成し,イノベーションの多様性が生まれる要因,またその多様性に応じた破壊的イノベーションへの有効な対策について分析する.
抄録全体を表示
-
四方堂 優希, 高橋 真吾
セッションID: PR0058
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
イノベーションのジレンマは,破壊的イノベーションに取り組む余裕がある既存企業が,優れた経営能力により既存顧客に向けた持続的イノベーションを追求し,最終的にシェアを奪われてしまう現象である.この現象への対策として,既存企業から完全に独立した組織を生成して新事業開発に取り組むスピンアウト戦略が提唱されていたが,既存企業が持つ資源を有効活用できないという問題点から有効性が疑問視されている.また近年になって,新たな対策として,資源を適切に配分できる両利きの経営が有効と考えられている.本研究ではイノベーションのジレンマ状況下において,シェアの確保に有効な対策を検討する.
抄録全体を表示
-
目黒 心, 高橋 直己, 大内 紀知
セッションID: PR0065
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
企業間の発明者の移動を契機とした知識移転について様々な研究が行われている。これまでの研究では、発明者が転職によって企業間を移動すると、移動元企業から移動先企業に知識が流入するだけではなく、移動先企業から移動元企業に知識が流入する現象 (リバース・ナレッジ・フロー) が発生することが示唆されている。本研究では、移動した発明者の移動元企業での他の発明者との関係性や、移動した発明者自身の能力に着目し、これらの特徴が「リバース・ナレッジ・フロー」による知識の移転量に与える影響を分析するための枠組みについて検討する。
抄録全体を表示
-
山本 麻衣, 高橋 直己, 大内 紀知
セッションID: PR0079
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
多くのユーザー数やコンテンツ数を有していた先発の消費者生成メディア(CGM)が、後発のCGMの参入によって競争優位性を喪失している現象に着目し、本研究では、なぜ投稿者が先発CGMではなく後発CGMに投稿するのかという点に焦点をあてる。技術や価値観の変化により、これまでCGMの強みとされてきた蓄積されたコンテンツ数の多さがCGMの評価にネガティブな影響を与える可能性があるという問題意識に基づき、レシピサイト市場を対象に、投稿者のCGM選択の意思決定に関する仮説を設定するとともに、その仮説を検証する枠組みを検討することを目的とする。
抄録全体を表示
-
QRコード決済アプリを対象として
山本 留光, 高橋 直己, 大内 紀知
セッションID: PR0080
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
ブランド拡張に関して多くの研究がされているが、ポイント経済圏におけるブランド拡張に関しては十分な議論がされていない。そこで本研究では、QRコード決済アプリのPayPayと楽天ペイを対象とし、ポイント経済圏内のブランド拡張に関して、拡張サービスの評価に影響を与える要因が経済圏の利用者・未利用者でどのように異なるのかを比較した。拡張サービスの評価モデルを構築し、アンケート結果を用いて、多母集団同時分析を行った。分析の結果、PayPayと楽天ペイで経済圏の利用者・未利用者間で、拡張サービスの品質に影響を与える要因の違いを明らかにし、ポイント経済圏におけるブランド拡張に関して有効な示唆を得た。
抄録全体を表示
-
買い手の特徴に注目して
高橋 由衣, 高橋 直己, 大内 紀知
セッションID: PR0081
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
フリマアプリでは、特定の特徴を持つ買い手グループのみに商品を出品することはできない。しかし、これまでの研究では、中古市場での販売価格に、売り手の商品への愛着や買い手の購入意向が影響することが指摘されている。さらに、社会的つながりを感じる買い手に販売したいと考えるユーザーがいる可能性もある。本研究は、特定の特徴を持つ買い手に対する売り手の効用、さらに、特定の特徴を持つ買い手グループのみに商品を出品できる機能がフリマアプリに導入された場合、売り手のアプリに対する効用にどのような影響を与えるか、またその影響が売り手の商品への愛着により異なるのかを検証する枠組みを検討する。
抄録全体を表示
-
日出間 健, 岡田 公治
セッションID: PR0048
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
企業はサステナブルな社会に向けたビジネスモデルに変革し長期的な価値創造プロセスを説明することが求められている.そこで本稿では長期的な変革・価値創造が記載されている統合報告書に着目し価値創造プロセスを考察する表現方法を検討した.更にゼネコン業界の統合報告書から430個のKPI (Key Performance Indicator) を抽出し22個の企業活動に分類した後,提案方法による記述を行った.その結果,人的資本,社会・関係資本,自然資本の強化への投資を回収するプロセスの記載がなくストーリーが明確でないこと,自然資本について記載がないまたはインパクトと混同していることが課題であることを示した.
抄録全体を表示
-
Woo Sejun, 八木 真理奈, 樋口 暁世, 辛 郷孝, 高橋 大志
セッションID: PR0085
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、顧客の時間感度が異なる状況における配送戦略と顧客満足度の関係を分析した。分析の結果、特定の顧客を優先しすぎることで、全体の経済効率性を損なう可能性があることを見出した。UAVと車両のハイブリッド配送システム研究に関し、興味深い結果を示したものである。
抄録全体を表示
-
-日本の空港の効率性に関する実証研究-
濵崎 亮多, 大江 秋津
セッションID: PR0089
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、組織の能力が組織の効率性に与える影響は何かという問いをもつ。目的は、組織の感知能力が組織の効率性に与える影響とその阻害要因を実証することである。2014から2018年の日本の18空港の時系列データ90件を用いて重回帰分析を行う。感知能力を測定可能なアーカイバルデータで測定した点に新規性があり、感知能力に関する文献への理論的貢献がある。
抄録全体を表示
-
池ケ谷 健太, 生田目 崇
セッションID: PR0061
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本発表では、経済産業省による健康経営度調査データを用いて、離職の関連するアンケート項目に対して因子の抽出と要因分析を共分散構造分析により行った。さらに、従業員の人数や上場有無を基にして多母集団同時分析により行った。そして、企業規模で離職率低下に対して具体的に何に注力して取り組むべきかについて論じる。
抄録全体を表示
-
―開封されやすい配信方法と開封しやすい顧客の特徴―
熊走 怜大, 生田目 崇
セッションID: PR0041
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
プロモーションの効果測定をする本研究では,ある家電量販店のメールマガジン配信データと購買データを用いて,開封の有無を予測する機械学習モデルの構築と,その予測結果の解釈を行う.そして,開封されやすい配信方法と開封しやすい顧客の特徴について考察する.また,今後の配信方法についても提案する.
抄録全体を表示
-
平尾 陸登, 生田目 崇
セッションID: PR0044
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本稿では,ヘアサロンを対象に施術に対するクチコミレビューデータを用いて満足度に対する特徴を分析 した.具体的には,クチコミをベクトル化しクラスター分析によって分類することで,各店舗のクラスター別ク チコミ所有割合を算出した.そして,この所有割合を説明変数に店舗の施術に対する平均満足度を目的変数とし て,予測を行いモデルの特徴量重要度を確認した.分析の結果,カットやカラーといった施術の出来栄えよりも, ヘアサロンを通じた体験そのものの評価が満足度に影響を及ぼしている可能性がある.また,2 回目,3 回目の来店 といった継続顧客になりつつある顧客に対してもアプローチをする必要がある.
抄録全体を表示
-
田邊 宏海, 生田目 崇
セッションID: PR0063
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本発表では、子育てサイト内で検索された単語のデータを用いて、登録初期の行動とサイトの利用継続性の関係について分析した。特にテキストデータの分散表現の次元削減手法において三つの手法を用いてクラスタリング結果を比較し、継続性について論じる。
抄録全体を表示
-
四方 大輔, 永吉 実武
セッションID: PR0075
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
日本の観光地において,労働力不足が課題である.労働力不足を解決する手段の一つとして観光需要予測があるが,日本の多くの観光地では観光需要予測を勘と経験に頼っている.そこで本研究では,日毎に観光需要予測精度を向上させる目的で仮説的に観光情報収集・発信モデルを構築し,定量的に検証した.その結果,当該モデルを十分に説明できる結果は得られなかった.一方で,仮説モデルが完全に当てはまらないとも言い切れず,今後,分析対象Webサイトの追加・変更や観光客へのインタビューを通じたモデルの再構築を通じて,検証を行う.
抄録全体を表示
-
村上 始, 中村 暁子, 齊藤 拓男, 鈴木 香奈恵, 佐藤 大輔
セッションID: PR0019
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では,キャリア形成の初期段階にいる大学生と,すでに社会人経験のある就業者との相互作用により,自身のキャリアや働くことに対する語りがどのように変化するのかを検討した。分析では学生と社会人が相互に関わることによる,キャリアに対する学生と社会人の捉え方(フレーム)の変化を調べることを目的として,構造的トピックモデルを実施した。分析の結果,学生と社会人のキャリアに対するフレームとして,客観的な企業の良さ,企業文化,仕事のモチベーションという観点については授業回を経るごとに乖離する傾向があり,職場でのつながり,企業の魅力を伝えることの難しさについては接近する傾向が認められた。
抄録全体を表示
-
増田 浩通
セッションID: PR0045
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
生成AIは、様々な分野で急速に活用されており、大学でも教育や研究の現場で幅広く利用されている。教育分野では、学生に最適な学習環境が提供されているほか、論文執筆やプレゼン資料の作成など、業務の効率化にも寄与してくる。このような技術の進展により、大学教育や研究の在り方が大きく変わることが期待される。本研究発表では、バーチャル大学「タマ大学経営情報学部ChatGPT学科」をWeb上に作成し、生成AIで作成した画像や動画を公開した。
抄録全体を表示
-
西川 浩平
セッションID: PR0066
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
デジタル技術の普及につれ、インターンシップや就業体験の受け入れ企業は大学の教育に期待している。デジタル技術を扱う科目の改善には、企業の意見は教員や学生からのフィードバックと同様に重要である。本稿では企業視点による情報系科目のシラバス評価の指標として 10 項目を検討し、主成分分析から第1主成分では指標が役立つ可能性を確認し、第2主成分ではキャリア形成関連の取り組みを重視する傾向が明らかになった。主成分回帰分析から2つの主成分得点が指標の必要性に影響していることが示唆された。現在試作中のシラバス評価システムに反映することで、講義改善に取り組む教員の一助になる可能性がある。
抄録全体を表示
-
田邉 美由紀
セッションID: PR0023
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
専門的な知識を効率的に共有するメカニズムであるトランザクティブ・メモリー・システム(TMS)は主にグループを対象として研究されているが、範囲を拡張して組織全体を対象とすることの重要性が指摘されている。本研究は、従業員が所属するグループを越えたTMSをグループ外TMSとし、その先行要因を検証することで組織内で従業員が行う知識共有の特徴を明らかにすることを目的とする。分析の結果、ソーシャルメディアの利用によって知識の在りかと情報を得る必要があるが、実際にグループ外の専門知識にアクセスするには従業員が意思決定できる環境にあることが重要だと示唆された。
抄録全体を表示
-
清水 たくみ, 平野 雅章
セッションID: PR0090
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、生成AIの活用が日本企業において重要な経営課題となっている背景を受けて、東証上場企業を対象に独自サーベイ調査を実施した。東証上場企業全体の7.1%に当たる273社からの回答を得て、生成AIの活用状況と組織内デジタル文化形成の関係を分析した。生成AIの活用度合いは全体として低調で、特に自社カスタマイズや成果測定の分野での取り組みが遅れていることが示された。また、生成AI活用と組織内デジタル文化の間には一定の相関が示され、今後の研究では更なる分析の可能性が示唆された。
抄録全体を表示
-
デザイン科学の視点から
古賀 広志, 柳原 佐智子
セッションID: PR0038
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
世界を震撼させたCOVID-19を契機に、わが国では在宅勤務が一気に普及・拡大することになった。われわれが実施した生活時間調査の結果から、在宅勤務日であっても出勤するケースや在宅勤務だけで業務を遂行するケースなど多様な勤務形態が存在することを明らかにしてきた。本研究の目的は、在宅勤務者の実態について、オンラインによる半構造化インタビュー調査を実施し、その結果をグラウンデッド・セオリーの手法を用いて、その特徴を抽出することにある。
抄録全体を表示
-
元谷 崇, 吉田 博一
セッションID: PR0021
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
人口減少社会に備えて、行政におけるITシステムにおいてもクラウドの共同化やDPIを活用した共通化が進み始めている.
しかしながら,共同化や共通化を進めようとしてもITシステムごとに導入時期や切替時期が異なる。そのため、関係者間でITシステムのライフサイクルおよび共同化・共通化の検討時期について合意形成が取れているとは必ずしも言えない.
そこで、行政機関が導入しているシステム群と費用対効果について、抽出して分析を行い、ライフサイクルを取り入れたデジタルの費用対効果について、関係者間で合意形成が可能となる方策について論ずる.
抄録全体を表示
-
マイナンバー制度の理解と納得を中心として
吉田 健一郎
セッションID: PR0072
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究は、デジタル技術とガバメントに対する信頼形成を分析し、特にマイナンバー制度に焦点を当てる。マイナンバーカードの普及が進む中、国民の理解と納得がどのように信頼の形成に影響を与えるかを探ることを目的としている。2016年から2023年にかけてのデータを比較し、マイナンバーカードの申請が増えたと同時に政府・自治体に対する信頼感も増えているのかを検証した。今以上に政府・自治体がデジタル化を推進していくためには、マイナンバーカードの申請を増加させたようなインセンティブ施策のみでは限界があり、トラストの形成が不可欠なことを改めて問うていく。
抄録全体を表示
-
有馬 昌宏, 川向 肇
セッションID: PR0013
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
被災者を支援するための自治体の情報システムとして,被災者支援システムが地方公共団体情報システム機構や東日本電信電話会社などから提供されている.これらのシステムは,発災後の罹災証明書発行や被災者台帳の作成の機能を備えているが,被災者を生み出さないという避災を支援するための機能は組み込まれてはいない.しかし,被災者支援システムの機能を活用することで,居宅の耐震化,転居,警戒レベル3での早期避難を個別に呼びかけて避難行動を支援することで,被災者の発生を抑えることが可能である.本発表では,被災者支援システムを避災者支援システムに拡張する意義と防災AISASモデルによる避災の方策の可能性を示す.
抄録全体を表示
-
―海外子会社の吸収能力に影響する変革型リーダーシップ―
程 炳輝, 渡邉 万里子
セッションID: PR0084
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
多国籍企業は本社から世界中に分散する海外子会社への知識移転を通じて競争力を構築することができる。しかし、知識の受け手である海外子会社の吸収能力なくして組織間の知識移転は効果的に実行されない。本研究は海外子会社の吸収能力を高め、本社から海外子会社への知識移転を効果的に促進する組織要因として海外子会社・管理職の変革型リーダーシップに着目する。多国籍企業の在中国海外子会社マネージャー106人にアンケート調査データに基づいて、変革型リーダーシップ、吸収能力、知識移転の関係性を回帰分析で分析する。分析結果から変革型リーダーシップが吸収能力に、吸収能力が知識移転に直接的に正の影響を及ぼすことが明らかにされた。
抄録全体を表示
-
樋口 暁世, 村上 英治, 高橋 大志
セッションID: PR0086
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本研究では、会話の継続性に焦点を当てて、大規模言語モデルを取り込んだフレイル予防の方法を検討する。フレイルをもつ高齢者は要支援・要介護になるリスクが約 2 倍になると知られている。個人の人生の質を左右するフレイルに対して予防的に取り組む重要性は高い。本分析では大規模言語モデル(LLM)を活用し、複数のプロンプトから実現可能性と課題を確認した。
抄録全体を表示
-
能瀬 京香, 喜多村 正仁
セッションID: PR0070
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
本論文では、マッチング理論とコンフリクト解決のためのグラフモデル(GMCR)を組み合わせる新たな理論を構築する。具体的には、3人の選手と3つのチームを即時受入方式によりマッチングさせるモデルに基づき、GMCRを構成し、Nash、GMR、SMR、SEQに関する各状態の安定性をプログラムにより計算した。全216状態の内、学生1は92状態、学生2は128状態、学生3は128状態において4つ全ての安定性概念に関する均衡となった。全学生がNashとなるのは32通りであった。
抄録全体を表示
-
森脇 健太, 高橋 真吾
セッションID: PR0030
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
日本が急速に変化する国際社会に対応するためには,健全なベンチャーエコシステム(VES)をデザインし,持続的にユニコーン企業(企業評価額が10億ドル以上,設立10年未満の未上場企業)が生まれる環境を創出することが必要である.創出に成功している国々を比較した結果,VESの成り立ちには共通する5つの段階(「変革」「展開」「進展」「拡大」「持続的成長」)があり,段階ごとで重要な事象がVESに影響を与えている.日本は文化的交流による価値観の変化とイノベーションの創出が行われる「進展」期が弱く,VESの成長が鈍化している.本研究は,起業に対するリスク受容度の観点から,文化や価値観の変化がVESの発展に与える影響について明らかにする.
抄録全体を表示
-
遠藤 祐菜, 大江 秋津
セッションID: PR0092
発行日: 2025/01/31
公開日: 2025/01/31
会議録・要旨集
フリー
義務教育課程における教員の修士・博士号保有が、生徒と地域にどのような影響を与えるのであろうか。本研究は、義務教育において修士・博士号保有教員が、生徒の学力や幸福度、地域の幸福度に与える影響を実証するための研究計画である。データは文部科学省が提供する「全国学力調査の報告書・集計結果」等を用い、重回帰分析を行う。本研究は、教員の学位が生徒に与える影響を国のデータにより、学力的観点と心理的観点から実証する点に新規性があり、教育学や心理学の分野横断的な貢献がある。
抄録全体を表示