看護教育学研究
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特別寄稿論文
  • ―学術集会、基調講演のテーマに見る看護教育学の発展―
    中山 登志子, 舟島 なをみ, 杉森 みど里
    2021 年 30 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2021/08/06
    ジャーナル フリー
    日本看護教育学学会は、1986年2月に発足した看護教育学研究会を「日本看護教育学学会」と改称し、1991年4月に発足した。発足以来、本会の主な活動である年1回の学術集会と月1回の定例会を今日まで継続してきた。第1回学術集会から第29回学術集会までのメインテーマを分析した結果、【第Ⅰ期(1991年から1998年):看護教育学の体系化と研究方法論の開発】、【第Ⅱ期(1997年から2004年):看護職者の職業的自律と専門職性の確立】、【第Ⅲ期(1994年から2009年・2019年):実践への研究成果活用】、【第Ⅳ期(2010年から2018年):看護職者の発達を導く教育と研究】の4期に分類された。また、「看護教育学」という一つの学問が、30年という年月をかけて、看護教育学の定義、研究領域の明確化、研究方法論の開発と看護教育学研究の体系化という過程を経て確立、発展してきたことを確認した。さらに、これらの歩みが、看護教育学の理念「実践への研究成果の活用」の実現、看護教育学の目的「看護職者の職業的発達の支援」の達成に確実に結びついていることを確認した。
論著
  • 山下 暢子
    2021 年 30 巻 1 号 p. 9-15
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2021/08/06
    ジャーナル フリー
    ライフワークは、一生かけて成しとげる仕事や事業という意味を持つ用語である。筆者は、約20年前、看護学実習中に直面していた、自らの実習指導上の課題を克服したいという思いをきっかけに、実習指導の対象である学生の理解を目ざし、学生行動の概念化に取り組んだ。これ以降も、少しずつ切り口を変えながら、学生に対する理解に役立てられるよう、「学生理解に資する研究」を継続している。この研究の継続過程を経て、「学生理解に資する研究」は、筆者のライフワークへと変化してきた。本稿では、筆者の取り組んだ研究3件を取り上げ、その継続過程を振り返り、「学生理解に資する研究」が筆者のライフワークになるまでに影響していた要因を提示する。
原著
  • 服部 美香, 舟島 なをみ
    2021 年 30 巻 1 号 p. 17-31
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2021/08/06
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、病院に就業するスタッフ看護師が職業上直面する問題を明らかにすることである。全国の病院のうち研究協力に承諾の得られた46施設に就業するスタッフ看護師1,129名を対象に郵送法による質問紙調査を行った。質問紙は、スタッフ看護師が職業上直面する問題の有無とその内容を問う自由回答式質問、対象者の特性を問う質問から構成された。回収された質問紙は、637部(56.4%)であった。職業上直面する問題が「ある」と回答し、具体的な記述のあった236名の記述をBerelson, B.の方法論を参考にした看護教育学における内容分析を用いて分析した。結果は、【看護専門職者と家族構成員の役割遂行対立】【時間内業務処理不可による就業時間遷延】【看護師不足による労働条件悪化】【変則交代勤務と業務多重負担による疲労蓄積】【指導に必要な知識・技術不足によるスタッフ指導難渋】など、スタッフ看護師が職業上直面する問題51種類を明らかにした。Scott, W. A.の式によるカテゴリへの分類の一致率は80%以上であり、カテゴリが信頼性を確保していることを示した。また、考察の結果、51種類の問題からその解決を支援するための示唆を得た。
  • ―学生の実習目標達成と患者の療養生活の質保証に向けて―
    伊勢根 尚美, 中山 登志子, 舟島 なをみ
    2021 年 30 巻 1 号 p. 33-47
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2021/08/06
    ジャーナル フリー
    研究目的は、実習指導に携わる病棟看護師が、実習指導に必要な役割遂行の質を自己評価するための尺度を開発することである。尺度開発は、次の4段階を経た。①質的研究の成果に基づく質問項目の作成と尺度化、②専門家会議とパイロットスタディによる尺度の内容的側面からの証拠の確保、③調査による質問項目の分析と選定、④尺度の信頼性と妥当性の検証である。調査には、実習指導に携わる病棟看護師の行動を表す19概念に基づき作成した8下位尺度56質問項目から成る5段階リカート尺度を用いた。無作為抽出した96病院に就業する実習指導に携わる看護師910名を対象に1次調査を実施し、有効回答415部を分析した。項目分析により32質問項目を選定した。因子分析の結果、8下位尺度に対応する8因子が抽出された。尺度のクロンバックα信頼性係数は、尺度全体が.944、各下位尺度が.723から.835であった。既知グループ技法により、全ての仮説が支持された。また、尺度得点と「教育ニードアセスメントツール―実習指導者用―」の尺度得点の間に有意な相関を認めた。13病院に就業する実習指導に携わる看護師178名を対象に2次調査を実施した。有効回答52部を分析した結果、第1回と第2回の総得点の相関係数は、.917であった。以上は、8下位尺度32質問項目により構成される病棟看護師の実習指導役割自己評価尺度が、信頼性と妥当性を確保していることを示す。
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