システム農学
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24 巻 , 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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研究論文
  • 内田 論
    24 巻 (2008) 4 号 p. 207-215
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
    中国における代表的な水稲作地域の1つである黒龍江省全域を対象として、水田分布とその近年の変化を把握するため、TerraおよびAqua衛星のMODISデータを用いた水田面積算定手法を開発した。対象地域において、水稲移植直後に当たる6月上旬において、水田は湛水状態にあり、畑作地が裸地状態にあるが、MODISのバンド1とバンド2から得られる正規化植生指数(NDVI)とバンド1とバンド7から得られる正規化裸地指数(NDBSI)の2次元散布図上での位置と画素内水田面積率との間に一定の関係があることを見出した。そこで、散布図の形状から得られる1個の指標値を導入し、画素毎に水田面積率を算出し、黒龍江省内の水田分布を示した。Landsatデータを用いた水田の抽出値と比較した結果、県単位とする集計値に十分な整合が認められた。また、算定に用いる指標値と画素内水田面積率とは、異なる年度に対しても同様の振る舞いを持つ安定した関係であることが示された。本手法を適用し、2003年から2007年の黒龍江省の水田分布を分析し、変化傾向を調べたところ、東部に位置する三江平原において、2006年以降水田の急激な増加があったことが判り、本手法が広域の土地利用の変化を迅速に捉える技術として有効であることが示された。
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  • 清野 伸孝, 安積 大治, 福原 道一, 丹羽 勝久, 西宗 昭
    24 巻 (2008) 4 号 p. 217-222
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
    北海道の玉ねぎ畑を対象に、SPOT衛星データとグランドトゥルースから得た分光反射特性を基に、その畑面積を調査した。その結果、玉ねぎは茎葉が細い管状、葉姿が開平型で栽培期間中に土壌全面を被覆することがなく、収穫の20~30日前から茎葉が倒伏するので、他作物に比べて赤域と近赤外域で共に強い分光反射特性があることを明らかにした。この玉ねぎと他作物との分光反射特性の違いを利用し、衛星データを最尤法による教師つき画像分類を行った。これから玉ねぎと判読された画素を抽出し、画素数から面積を集計した結果、実面積63.1haに対して推定面積は53.5haであり、推定率は84.8%となった。実面積に比べ16.2%の過小評価となった原因は、主に圃場境界付近のミクセルが誤分類されるためであった。そこでこのような誤差要因を軽減するため、圃場の輪郭を示す圃場区画データに分類結果を重ね、それぞれの区画がその内側にある多数を占める作物ですべて占有されていると仮定して面積を集計した。その結果、推定面積は61.7ha、推定率は97.8%となり、高い精度で推定することができた。
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  • 後藤 誠二朗, 巳嘎那 , 河合 洋人, 張 福平, 渡辺 修, 西條 好廸, 秋山 侃
    24 巻 (2008) 4 号 p. 223-232
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
    1970年代以降、経営難等の理由により管理放棄された竹林が日本各地で増加し、周辺植生への竹林の拡大による生態系の撹乱や竹林内部における倒竹、枯竹による景観の悪化等が社会問題となっている。竹林拡大に関する研究は多く見られるが、放棄竹林内部の構造(立竹密度、枯竹率、地上部現存量)については明らかにされていない。そこで、放棄竹林におけるモウソウチク、マダケ、ハチク、それぞれの地上部各部の乾物重を推定するためのアロメトリー式の作成、適合性の検証を行った。次に、放棄竹林の林分調査を行い、アロメトリー式から推定した地上部現存量と合わせて放棄竹林の構造について明らかにし、考察を行った。解析により、胸高直径(DBH)を用いたアロメトリー式から稈の乾物重を高い精度(モウソウチク:R2=0.9912、マダケ:R2=0.9621)で推定することが可能であることを検証した。しかし、枝葉は周囲の環境によってその発生量が異なるため、DBH を用いて乾物重を推定するアロメトリー式の検証精度(モウソウチク葉:R2=0.8755、モウソウチク枝:R2=0.8468、マダケ枝葉:R2=0.4863)はあまり高くなかった。放棄竹林の構造は管理竹林のように単一の種によって構成された均一なものではなく、構成する種やその割合において様々であった。立竹密度はいずれの林分においても管理竹林よりも非常に高かったが、地上部現存量は管理竹林よりも低い林分も見られた。枯竹率は立竹密度や地上部現存量と相関はなく0~30%の間が多かった。管理竹林とは異なる林分構成や存在しない枯竹によって放棄竹林内の環境が悪化した状態を荒廃しているとし、本来管理竹林には存在しない枯竹の割合が30%前後と高い林分では、その立竹密度や地上部現存量に関わらず荒廃した竹林と考えられる。枯竹率が低い場合、モウソウチク主体の放棄竹林では、地上部現存量が多い程竹林の荒廃が進んでいる。マダケ主体の放棄竹林では、立竹密度が高くなる程竹林の荒廃が進んでいると考えられる。
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  • 河内 惇, 新藤 純子, 岡本 勝男, 川島 博之
    24 巻 (2008) 4 号 p. 233-242
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
    東南アジアで最大の国土面積を有するインドネシアを対象とし、食料と競合することなく、森林面積を減少することなく生産可能なエネルギー作物の潜在量を推計した。東南アジア各国では、経済成長による食の欧米化に伴い、一人当たりコメ消費量の低下が起こり始めている。一方、コメ単収は着実に増加し続けており、今後はエネルギー作物生産が可能な余剰水田の発生が期待される。近年インドネシアにおいても、一人当たりコメ消費量が飽和に達したが、それと同時に地域間格差が深刻化しており、生活水準によって食料消費量にも顕著な差が現れている。そこで推計に当たっては、支出階層別の食料消費形態を考慮した上で、余剰水田の発生とエネルギー作物生産の可能性を検討した。2030年のインドネシアにおけるコメと動物性食品の一人当たり消費量は、それぞれ現在の0.9倍と1.8倍になった。また、コメと穀物飼料の単収増加により、2030年には53万haの余剰水田が生じ、そこからサトウキビ4,600万トンが生産されると推計された。これより製造されるエタノールは、日本のガソリン消費量の3.8%分を賄える値となる。
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  • 後藤 誠二朗, 巳嘎那 , 河合 洋人, 張 福平, 賈 書剛, 西條 好廸, 秋山 侃
    24 巻 (2008) 4 号 p. 243-252
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
    近年、管理放棄された竹林が周囲の森林へ侵入し竹林面積が増加していると報告されている。森林が竹林に変わると、森林の機能の一つである森林生態系への炭素の貯留にも影響があると推測される。しかし、竹林生態系における炭素貯留量に関する研究はほとんどなく、特に、長期間管理が放棄された竹林生態系の現存量や炭素貯留量に関する研究は行われていない。そこで、本研究では岐阜県内3ヶ所の放棄竹林生態系における現存量および炭素貯留量の推定を行い、森林の竹林化による炭素貯留量の変化ついて考察を行った。本研究における放棄竹林の地上部現存量は42.1t/ha~83.5t/haであり、既存の研究結果よりもやや少ないものの範囲内であった。枯死脱落部の大部分を占める落葉落枝量はモウソウチク林で4.68t/ha、マダケ林では5.75t/haであり、立竹密度に影響されることがわかった。地下部の現存量は約90t/haであったが、立竹密度よりも土壌の影響を大きく受け、A層の最も厚い場所で現存量が最も大きくなった。放棄竹林の地上部炭素貯留量は他の植生の森林の半分程度であった。細根の炭素貯留量には大きな違いは見られなかった。地下茎の炭素貯留量を含めても、土壌を除く竹林生態系の炭素貯留量は他の森林よりもかなり少ないことが判明した。放棄竹林が周辺の森林に侵入し生育範囲を拡大した場合、新しく形成された竹林の炭素貯留量は元の植生の半分以下に留まる可能性があることが判明した。
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  • 金 宗煥, 全 炳徳, 杉山 和一, 佐藤 吉昭, 安井 利昭, 諸富 保司
    24 巻 (2008) 4 号 p. 253-262
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
    近年、コンピューターの発達と高性能のイメージセンサーの開発に伴い精密農業への活用が注目されている。著者らは安価で手軽に使えるデジタルカメラを植生観測センサーとして改良し、現場適用の可能性について検討を行ってきた。本研究では、大分県内の水田を研究対象とし、最高分げつ期と糊熟期に分けて葉緑素計によるSPAD(Soil Plant Analyzer Development、以下SPAD)値と正規化植生指標(Normalized Difference Vegetation Index、以下NDVI)及び玄米タンパク質含有率(以下タンパク質含有率)とNDVIの関係について検討した。その結果、最高分げつ期のSPAD値とNDVI(場内試験、R2=0.96)、糊熟期のタンパク質含有率とNDVI(現地試験、撮影条件が異なった圃場1を除けば、R2=0.88)にはそれぞれ正の相関が認められ、デジタルカメラを用いたオンサイト・リモートセンシング技術による水稲の生育診断やタンパク質含有率推定が可能であると判断した。
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技術論文
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