システム農学
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25 巻 , 1 号
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研究論文
  • 立花 潤三, 中村 龍, 白木 達朗, 姥浦 道生, 後藤 尚弘, 藤江 幸一
    25 巻 (2009) 1 号 p. 9-16
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、観光地で使用している食材の生産エネルギーと輸送エネルギー消費量を定量化すると共に、地産地消・旬産旬消によるエネルギー削減効果を算出した。まず、静岡県舘山寺温泉の宿泊施設及び飲食店を対象とし使用食材の産地、量を詳しく調査し、産地から舘山寺温泉までの各食材の量や距離から生産及び輸送エネルギーを算出した。各食材の産地を出来るだけ舘山寺温泉から近い産地に変換することで、地産地消による輸送エネルギーの削減効果を明らかにし、また、旬でない食材を旬の時期に変換することで旬産旬消による生産エネルギー削減効果を明らかにした。その結果、輸入率の高い果物類以外は生産エネルギーの方が大きく、全体的に生産エネルギーと輸送エネルギー比は20:3となった。旬産旬消による生産エネルギー削減効果は全体の0.2%、地産地消による輸送エネルギー削減効果は全体の8.0%となった。本研究において、地産地消及び旬産旬消による環境負荷低減効果を同時に定量化出来た事により、持続的観光地に向けた今後の取り組みの方向性を示すことが出来る。また、低環境負荷型観光地という観光客の新しいニーズに対し地産地消・旬産旬消が有効であることが示せた。
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  • P.K.S.C. Jayasinghe, 町田 武美, 吉田 正夫
    25 巻 (2009) 1 号 p. 17-26
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究はスリランカ中央部におけるするビートルート(Beta Vulgaris)の栽培適地判定について正規化重み付けオーバレイ法を用いたGISを使用して行ったものである。スリランカ中央部はビートルートを含む野菜生産地帯である。ビートルートの栽培適地判定にはFAOの適地判定基準を基に、スリランカ農務省の適地判定基準と各種資料データを使用し、ビートルート栽培適地判定図を作成した。適地判定の要因としては、気象・地形・土壌要因が重要である。気象要因として雨量・気温(1961から1990までの年間平均気温)、地形要因として斜度、土壌要因として土壌pH・土性・排水性・土壌陽イオン交換容量・土壌有機物含量を使用した。ただし、雨量はビートルートの生育には十分であり、栽培適地判定の要因とならなかった。既存の地形図および土地利用図をラスター化した主題図を作成し、茶園・ココナッツ園・密な森林・岩石地帯・氾濫原の場所を確定して、それらの地帯をビートルート栽培制限地帯とした。適地判定の要因として、重要度の高いものから、気温・排水性・斜度・土壌pH・土性・土壌有機物含量・土壌陽イオン交換容量の順とし、正規化重み法により各要因の重み付けを行った。最終的な判定基準は、大変良好、ほぼ良好、栽培可能、不適の4段階に分類し、ビートルート栽培適地判定図を作成した。研究対象地域の49.96%は栽培制限地、7.47%は大変良好、31.55%の土地はほぼ良好、11.02%は栽培可能地と分級された。作成された適地判定図には、不適地はなかった。
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  • 高田 英治, 井上 晃宏, 芝山 道郎, 坂本 利弘, 守田 和弘, 木村 昭彦, 高橋 渉
    25 巻 (2009) 1 号 p. 27-34
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、日本では農業従事者人口の減少と高齢化が進む一方、都会からの定年帰農(U ターン)や新規就農により比較的経験の浅い農業従事者が増加することも予想される。本研究においては、圃場に設置した定点カメラによるリモートセンシングを通じて効率よく稲の生育状況を把握し、農業従事者へ情報を堤供するシステムを開発することを目的とした。 測定システムは近赤外バンド(中心波長860nm)及び赤バンド(中心波長650nm)の2 つのバンドでデジタル画像を撮影するカメラと太陽光の分光放射強度監視のためのセンサからなり、富山県農林水産総合技術センター内の水田圃場を対象として移植後から収穫期まで継続的に測定した。分光反射率に変換した画像からNDVI の季節変化を計算し、併行して実施した人手による調査データと比較した。カメラ設置方法として太陽を背にし、斜め下方を撮影するかたちとしたため、定点カメラから測定されたNDVI は、実測の草丈×SPAD 値よりも生育の初期段階においては、より速く増加する傾向が見られた。今後、カメラの観測方向および照明条件についてさらに検討する必要がある。一方、同じく分光反射率に変換した定点カメラ画像を二次元高速フーリエ変換(FFT)処理した結果と調査データとを比較したところ、FFT 処理後の画像中の特定の周波数領域における平均画素値の推移が、最高分げつ期前までの草丈の推移とよく一致していた。定点カメラ測定は、NDVI のような分光学的指標の推定に加えて、画像パターンの特徴変化から生育状況を推定する手段として有効であると推察された。
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  • 劉 晨, 王 勤学, 雷 阿林, 楊 永輝, 欧陽 竹, 林 躍明, 李 彦, 王 克林
    25 巻 (2009) 1 号 p. 35-44
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    人間活動(食物消費、排泄物の排出、農作など)が窒素フローに及ぼす影響を明らかにするため、現地調査を行って中国の6 つの典型的生態系における地域窒素収支モデルに関わる諸パラメータ(人間が各食物から摂取する窒素の量、人間が排泄物として土壌や河川への排出する窒素量、農作で主に使われている窒素化学肥料の種類及び割合、農副生産物および家畜糞尿に含まれる窒素の流出ルートなど)を同定した。1 日1 人当たり各食物から摂取する蛋白質量の総平均値は107g/人/日であった。各生態系間の蛋白質摂取総量については有意な差がなかったが、各食物からの蛋白質摂取量については、卵類を除き、有意な差が見られた。その差異は経済の格差以外に、地域の特性、風土、習慣などの違いを反映していることが示された。また、都市化の進行によって、人間排泄物の土壌還元率が減る一方、水域排出率が増加していることが分かった。人間の排泄物の環境への潜在窒素負荷量としては、都市部では年間1 人当たりおよそ1.02 kg-N が土壌へ、5.49 kg-N が水域へ、農村部では年間1 人当たりおよそ4.33 kg-N が土壌へ、1.60 kg-N が水域へ排出されることとなり、都市部と農村部の間に大きな差があることがわかった。さらに、化学肥料の中、最も使われているのは尿素と複合肥料となり、広範囲の灌漑畑農業システムと平野水田農業システムでは、肥料種類の多様化が見られた。水田農業システムとオアシス農業システムでは、わらなどの農副生産物の多くは、燃やす、あるいは元肥と一緒に混ぜて土壌に還元する場合が多く、灌漑畑農業システムにおいては麦わらなどの農副生産物の7 割以上は回収され、家畜の肥料として利用されていた。家畜の糞尿のほとんどは耕地や牧草地に還元されているが、飼養規模が大きくなると、放棄されるケースもあった。
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  • 板野 志郎, 下田 勝久, 冨松 元, 堤 道生
    25 巻 (2009) 1 号 p. 45-54
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    草地の適正な利用と維持を目的として、無作為に調査順序を変更させる種数面積曲線の草地植生の種多様性の評価への適用を検討した。まず、疑似乱数を複数回発生させ調査順序を並べ替えて複数の種数面積関係を作成し、その平均から代表的な種数面積関係を得た。次にべき則モデルを当てはめ、モデル由来の3 つ多様性評価指標:最小面積指標Aa、種豊度指標Sa、出現様式指標zを提案した。シバ優占草地の植生データに本手法を適用し、シミュレーション試験を行った。結果は、無作為順序法により精度の高い種数面積曲線を作成でき、種数面積関係や評価指標に与える調査面積や枠面積の影響が低いことを示した。これらの点に関して、本手法は他の代表的な多様性指標より利点が認められ、草地の多様性評価に有用であることが示唆された。
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  • 望月 康平
    25 巻 (2009) 1 号 p. 55-62
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    畜産経営由来の環境負荷低減と家畜排せつ物の有効利用促進のために、1999 年に「家畜排せつ物の管理の適正化及び有効利用に関する法律」が成立し、2004 年に本格施行された。この結果、急速に堆肥化施設の設置が進んだが、本法施行前後において堆肥の流通がどのように変化したのかは明らかにされていない。そこで本論では畜産が盛んな兵庫県を分析対象として、1995年から2005年にかけての堆肥流通の変化を統計資料によって推計した。この結果、本法施行前後で多くの地域のリサイクル率に上昇が見られ、兵庫県全体ではリサイクル率が37%から52%に上昇していると推計できた。しかし畜産が特に盛んな地域におけるリサイクル率の上昇は25%から35%にとどまっており、農地への過剰施用が続いていることが示唆された。このような地域において、今後さらなる政策的対応が必要であると考えられる。
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  • 吉迫 宏, 小川 茂男
    25 巻 (2009) 1 号 p. 63-70
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    広島県東広島市の六道池において、2004~2006 年度にかけて貯水位の連続観測を行い、利水容量の一部転用による洪水調節容量創出の可能性を検討した。まず、観測した貯水位から貯水率を算出する方法を示した上で貯水率を求め、貯水率と降水量の関係を検討した。この結果、取水期間の前半が小雨であった2005 年においては、50%近くまで貯水率が低下した期間が見られたものの、3 ヶ年を通じた取水期間総日数の86%は貯水率70%以上であり、受益面積内の水稲作付面積の減少によって利水容量に余裕が生じていることが明らかになった。利水転用による洪水調節容量の創出は、梅雨期以降を対象として洪水調節容量の設定期間始期を6 月1 日とし、取水期間終期である8 月12 日までの73 日間を検討期間とした。検討においては、ため池貯水量を直接解析の対象とし、取水に伴う貯水率の減少度合を求め、検討期間中の貯水率変化のシミュレーションを行い、検討期間始期の要貯水率を求めた。また、1/10 確率の渇水年における検討期間中の降雨による貯水率回復量を求めた。これらの結果から、六道池においては、将来的に受益水田内の水稲作付面積が拡大した場合においても、水田の水源計画で定める計画用水量に相当する利水容量を確保した上で、下流河川に対して洪水緩和機能を発揮するために必要な洪水調節容量を確保し得ることが明らかになった。
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  • 岡本 侑樹, 田中 樹, 水野 啓, NGUYEN Phi Nam
    25 巻 (2009) 1 号 p. 71-78
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    ベトナム中部Sam - An Truyenラグーンに位置する漁村において、1)漁場利用の変遷と漁場管理の状況を把握すること、2)沿岸域の漁場環境を把握することを目標に、聞き取り調査と底質の酸揮発性硫化物量(AVS)により、空間的、季節的な漁場環境の変化を調査した。現在利用されている養殖漁場は元来、水田とエリ網漁場として利用されていた。内陸及びラグーンの水辺に位置する水田は養殖用のアースポンドに転換され、エリ網は、さらにその周囲に網を設置した囲い込み網養殖場となった。養殖漁場用地の獲得形態は、コミューンからの割り当て、家族・親戚等からの相続、他の所有者からの購入、借地利用等多様であった。養殖漁場や周辺のラグーンの底質環境は、養殖の始まりと共にAVS量が増加し、養殖後期には養殖個体にとって危険なレベルの値が観測された。また、ラグーン内の養殖場の位置によりAVS量の違いが見られ、潮通しの良いところでは、底質表層でAVS量が低いことが見出された。また、聞き取り調査より、近年養殖種における病気の発生頻度が上昇していることが明らかになった。
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