システム農学
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25 巻 , 3 号
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研究論文
  • 須藤 賢司
    25 巻 (2009) 3 号 p. 137-144
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    放牧営農に際しては飼養頭数、放牧方法、自給飼料の栽培面積等について最適な組み合わせを考える必要があり、実際、放牧酪農経営は多様性に富んでいる。この点を踏まえ、循環型酪農における放牧の役割について考察した。放牧導入には牛舎周辺への草地の集積が前提となるが、ここで生産される放牧草を短い草丈で利用すれば、貯蔵飼料よりも栄養価を高く維持でき、輸入濃厚飼料の給与量を減らせる。放牧では、牛にできることは牛にやらせることが基本であり、粗飼料の収穫調製と牛舎での給与ならびに糞尿処理作業に関わる労力・機械費・燃料が軽減され、従事者のゆとりが増す。北海道十勝地域で実測した値等をもとに行った試算では、放牧草採食量を13-15kg(乾物)確保し、舎飼期も粗飼料を活用する飼養体系を採った場合、以下の点が明らかになった。①圃場面積は経産牛1頭あたり約70aを要すること、②これらの値は環境保全を考慮して算定された経産牛1頭あたりに確保すべき糞尿還元面積とほぼ一致し、物質循環性は保たれること、③輸入飼料価格高騰の影響を緩和でき、持続的農業生産の観点からも有利なこと。放牧地面積が充分でなくとも、放牧時間を短縮することにより放牧導入は可能である。ただし、過放牧や牧区内の不均一な利用による糞尿成分の系外への流出防止に配慮する必要がある。環境保全が重視される点は放牧酪農でも変わりはなく、単位面積あたり放牧頭数と放牧時間の設定に留意すべきである。今後は、放牧の環境への影響をモニタリングし、定量化する技術の研究が望まれよう。
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  • 小川 茂男, 塩野 隆弘, 吉迫 宏, 島 武男
    25 巻 (2009) 3 号 p. 145-155
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    農地の持つ多面的機能の一つである土壌侵食防止機能について、岡山県全域の農地を対象に検討を行った。ここでは衛星データやGIS データをベースとして用い、現在の土壌侵食量を推定するとともに、急傾斜の農地が耕作放棄された場合(傾斜1/20 以上の水田が、耕作放棄地化後長期間を経て、自然傾斜でかつ自然植生に戻った場合)を想定して侵食量を推定し、その差が農地の持つ土壌侵食防止機能量と定義し、算出した。計算を行う上で、USLE(汎土壌侵食量予測式)に基づいて計算することと、棚田で得られた実測値から求めた作物係数、保全係数(CP 値)を用いて、岡山県の農地全体を対象に土壌侵食防止機能量を求めた。その結果、棚田として耕作されている場合は1.4 t・ha-1・y-1 と低い土壌侵食量であるのに対し、棚田が放棄され自然傾斜になったと仮定すると、土壌侵食量が37.7 t・ha-1・y-1 に増加する結果となった。棚田では水平な田面を構築し、畦は急傾斜ではあるが植生管理をしていることにより、営農活動によって土壌侵食量が抑えられ、農地が土壌侵食防止機能を発揮しているといえる。また、ここで提示した評価手法は、日本であれば地域の特性を考慮して適用することが可能である。
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  • 雲 静, 杉本 隆重, 黒川 敦, 高橋 弘, 赤地 耕太郎
    25 巻 (2009) 3 号 p. 157-165
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    畜産農家も資産や生産規模が拡大しており、コンピュータは単に計数管理を行うだけでなく、リスク管理等での有効活用が期待されている。本研究では、12 道県(群馬、新潟、秋田、宮城、静岡、石川、愛知、佐賀、大分、福島、栃木、北海道)にある養豚一貫経営79 農家における1 年間の繁殖および肥育のフィールド・データを用いて、生存産子数、年間種雌豚当たり離乳子豚数(PWSY)など繁殖に関わる13 個の生産指標と肥育期間死亡率および出荷予定頭数など肥育に関わる10 個の生産指標についてアンダーソン・ダーリング検定により適合度のよい確率分布を求めた。これらの確率分布とモンテカルロ・シミュレーションによる生産指標の感度分析では、PWSY に大きく影響する要因に総産子数(29.2%)があり、負の最大要因に種雌豚非生産日数(-28.7%)やほ乳期間死亡率(-28.7%)が大きく影響していることや、死産子豚数(-9.6%)、授乳日数(-3.2%)などの要因も相対的な数値として比較できることを示した。また、出荷頭数や販売額の予測可能性と投資に対するリスク分析では、具体的事例を参考に販売額と信頼度との関係を示し意思決定に活用できるなど、極めて有効な方法であることを示した。
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  • 全 炳徳, 嶋本 麻由, 金 宗煥, 杉山 和一
    25 巻 (2009) 3 号 p. 167-174
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、GPS(全地球測位システム、Global Positioning System)機能付き携帯電話を有効な農作物の生育監視モニタリングツールとして考え、そのカメラ機能(以下、イメージセンサー機能と記す)、GPS 機能、メール送受信機能を利活用する「携帯電話による農作物の生育監視システム」を作成し、WebGIS 上で検証実験を行った。検証実験にはスペクトルフォトメータ(アレイ社製 2703 型)、高機能CCD カメラ(Nikon D-100 をベース)を検証用機器として使用した。検証内容は携帯電話(NTT DoCoMo のSO903i, N904i, N905iµ)に備え付けられているイメージセンサー及びGPS 機能であり、その結果をもって他の類似システムと比較検討した。実験の結果、樹木の植物活性度(NDVI:Normalized Difference Vegetation Index)を測定した場合で、スペクトルフォトメータと高機能イメージセンサー(CCD:Charge Coupled Device)との間にはR2=0.92 という高い相関を示しているのに対して、携帯電話のイメージセンサー(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor)の場合はR2=0.76 という結果を得た。GPS 機能としては、室内外で行った実験結果から、両方ともRMSE 誤差が±5m 以内(最大距離誤差は156.7m 以内)に収まっていることが分かった。また、WebGIS 技術を援用した「農作物の生育監視システム」は、省力かつ効率的に現地の状況を把握しており、現地作業者及び管理者側間の情報共有が可能であることが確認できた。
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