システム農学
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27 巻 , 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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研究論文
  • 江口 研太郎, 澤井 晃, 佐藤 哲生
    27 巻 (2011) 3 号 p. 69-74
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    トウモロコシは、高栄養価の長大型飼料作物として認知されている。一方、紫トウモロコシは、穂軸、子実および茎葉に、アントシアニン色素を蓄積しているため、抗酸化作用等の付加価値を有する機能性飼料作物として活用できる可能性がある。本試験では、近赤外分光分析装置を用いて、アントシアニン含量および抗酸化作用に関する検量線を、重回帰分析、PLS 回帰分析および主成分回帰分析を用いて、穂軸、子実および茎葉それぞれについて作成した。子実中のアントシアニン含量および抗酸化作用についての検量線の精度は低いものの、穂軸と茎葉中のアントシアニン含量および抗酸化作用についての検量線はRPD 値(≥2.4)、相関係数(≥0.81)と精度が高く、事業育種に応用できると判断された。
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  • 長命 洋佑, 呉 金虎
    27 巻 (2011) 3 号 p. 75-90
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、中国内モンゴルでは、急速な経済発展により、畜産物の消費が増加するとともに農業生産構造の変化がみられるようになった。そうした変化は、農牧民所得における所得格差を拡大させることとなった。本研究では、(1)2000 年および2007 年における内モンゴルの農業生産構造の変化を明らかにする。(2)農業生産構造が農牧民所得に及ぼす影響を明らかにする。(3)これらの結果をもとに、今後の展望について言及する。分析対象地域として、牧区(33 地域)および半農半牧区(37 地域)の2 地域を取り上げた。分析では、土地、労働、資本および農畜産物の生産力に関する44 変数からなる4 つの概念を用いて、それぞれに対し主成分分析を行った。次に、主成分分析により産出された主成分得点を用いて、パス解析を行い、農牧民所得に対する影響を明らかにした。パス解析では、土地、労働、資本に関する主成分は説明変数として、農畜産物生産力に関する主成分は媒介変数として用い、農牧民所得に対する影響を明らかにした。分析の結果、2000 年から2007 年にかけて、農牧民所得の増加がみられたものの、所得増加は所得格差の拡大をもたらしていた。第二に、半農半牧区において、経済性の高い穀物や家畜の生産が農牧民所得に影響を与えていた。特に、農牧民所得に対する影響は、山羊や綿羊などの小家畜から肉用牛や乳用牛などの大家畜へと変化していた。第三に、牧区では、2000年から2007年にかけて農業生産構造がより複雑化していた。この結果は、「生態移民」政策や「退耕還林・還草」政策に関する補助金など、農業生産以外の要因の重要性を示唆している。
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  • SUWANDANA Endan, 川村 健介, 作野 裕司, RAHARJO Prihatma
    27 巻 (2011) 3 号 p. 91-102
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    インドネシアの首都ジャカルタ市では、近年の急激な都市化の影響で、河川および地下水の水質汚染が深刻な問題となっている。これまで河川については、水質汚濁指数(WPI, Water Pollution Index)を用いたジャカルタ市流域の水質汚染に関する多くの研究が進められてきた。その一方で、現在も飲み水として利用される地下水については、降雨(雨季と乾季)や地質、地形等の複雑な影響で空間的な分布を評価することが困難なことから、その研究例は少ない。そこで本研究では、ジャカルタ市における地下水の水質汚染について、雨季と乾季におけるWPI の空間的分布の違いについて明らかにすることを目的とした。河川および地下水の調査は、Jakarta Environmental Management Board(BPLHD)によって、2007 年7 月(乾季)、2007 年11 月(雨季)と2008 年8 月(乾季)の三時期に行われた。調査は、67 地点の河川水と市内75地点で地下水をサンプリングし、実験室で水質32項目について分析した。以上で得られた水質調査データを用いて、各地点におけるWPI を算出した。以上で得られた雨季と乾季における河川と地下水のWPI から、ジャカルタ市内における空間分布パターンを比較した。その結果、流域上流の南地区から下流にあたる北地区に向けて汚染が進んでおり、その傾向は降雨量の少ない乾季に顕著に現れていることが明らかとなった。以上より、ジャカルタ市北地区の住民においては、特に乾季の地下水の利用に注意が必要であることが示唆された。
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  • ゴ ドゥク トゥン, 酒井 徹朗, 守屋 和幸, 水野 啓
    27 巻 (2011) 3 号 p. 103-113
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    コミュニティフォレスト管理モデル(以下、CFM)はベトナムにおいて、公式に認められた森林資源管理モデルとして2000 年代初頭に登場した。その結果、ベトナム国内で法的な枠組みと共に多様なモデルが導入され、政策や方法論の開発及び改善が行われている。しかし、具体的な政策的指標の評価の多くは国家レベルで十分調査されていない。それらの中でも、コミュニティが享受する木材の潜在的利益を推定することは最優先事項の一つである。そこで、本研究は、地元住民の参加にかかる費用と木材純利益の適切なバランスを明らかにすることを目的とした。ベトナム中部のCFM における木材純利益に関連する問題を調査し、システムダイナミクスを用いて、異なる時間的スケールで分析を行った。その結果、コミュニティに対する現在と将来に期待される木材純利益に著しく影響を及ぼす7つの主要因を明らかにした。7つの主要因のうち、最も影響を及ぼす要因は木材価格であり、次に利益率、木材容積、そして立木損傷率である。最も影響が少ない要因は収穫条件であり、次に森林管理活動、そして収穫率である。異なるシナリオで実行したシミュレーションでは、地元のコミュニティは、現状の資源量が乏しい森林では収穫可能な状態になるまで25 年間、実際よりも好ましい資源状況の森林では15 年間、現状より資源状況が悪い森林では50 年以上待たなければならないことを明らかにした。資源備蓄が乏しい森林と中程度の森林が割り当てられた場合は、上記3つ全ての状況で、CFMを5年間実行すると合計純利益は正の値を示した。現実の状況またはそれよりも好ましい状況では、50 年後には木材純利益はそれぞれ、約607,068米ドル、約660,351 米ドルという大きな値を示した。一方で、実際よりも好ましくない状況では木材純利益は約52,666 米ドルしか示さなかった。現実には、地元コミュニティに利益を還元し、その利益を最大化するには、収穫条件や利益率に加え、配分される森林条件が大きく関与しているので、関連した政策における調整が必要である。同時に、コミュニティは森林保全と育成により大きな努力を注がなければならない。そうでなければ、割り当てられた森林から、ごくわずかな利益しか得られない。さらに、資源の質と量が乏しい森林が配分される場合は、そのようなコミュニティを支えるために、技術的支援や金銭的支援だけでなく、関連する様々な行政的援助が必要不可欠である。
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  • SOCHEA Sar
    27 巻 (2011) 3 号 p. 115-124
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    1989年の土地私有化後、カンボジアにおける土地所有は開墾・交換・売買などによって変化してきた。本稿では、先行研究をふまえて歴史的な土地所有の経過を考察した上で、2008年および2009年のコンポート県サムローンルー区での実地調査にもとづいて土地所有の現状と1989年の土地私有化後の変化を明らかにした。また先行研究をふまえ、調査地域の土地無所有者の出現とその原因を検討した。調査の結果、調査世帯の内、87世帯(14.3%)は土地を所有していないこと、土地無所有の原因は病気・生活・借金の返済であることを明らかにした。また借金の状況をみると、借金している209世帯の内、月3~5%の利子率で銀行から借金している世帯は185世帯であること、親戚または知り合いから借金している世帯は20世帯(9.6%)であること、高利子でインフォーマル金融から借金している世帯はわずか2世帯(1%)しかないことを明らかにした。この結果は土地無所有の原因はインフォーマルな金融の利用だとした先行研究とは異なり、フォーマルな金融を利用した場合でも経済状態によっては土地無所有となること、そして階層分化が起こりうることを示唆している。
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