システム農学
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28 巻 , 1 号
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研究論文
  • 朴 壽永, 原田 一平, 朴 鍾杰, 原 慶太郎, 金 忠實
    28 巻 (2012) 1 号 p. 1-8
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    森林や畑の植生域からのCH4発生を評価するため、南鳥島、与那国島、綾里の観測地点における10年間のWDCGGデータを用い、各地点の大気中メタン(CH4)濃度変動とCH4発生により生じたと推定されるCH4濃度差を解析した。CH4濃度差の算出のため、既存濃度を設定し観測濃度との差を利用する手法(GEP Method)を考案した。3地点ともにCH4濃度は冬季に高く、夏季に低い傾向が認められたが、各地点におけるCH4濃度の日変動差は認められなかった。与那国島と綾里におけるCH4濃度に対する風速・相対湿度・気温の影響は少なかった。与那国島の年平均CH4濃度1820ppbのうち18ppbがサトウキビを主とした植生域から、綾里では年平均CH4濃度1854ppbのうち24ppbが主に森林の植生域からのCH4発生に由来する濃度であることが計算され、観測地点におけるCH4濃度の増加量のうち7~8割が主に畑と森林の植生域から発生したものと推定された。
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  • 広岡 博之
    28 巻 (2012) 1 号 p. 9-17
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    東京電力福島第1原子力発電所の事故によって放出された放射性セシウムの粗飼料から牛肉への移行と排泄量を予測するためのシミュレーションモデルを開発した。このモデルは、牛肉(枝肉中の筋肉と脂肪量)中の放射性セシウム濃度と生時から出荷までの生涯の累積放射性セシウム排泄量を予測することができる。本研究では、2 種の移行係数(平均値と上限値)を仮定し、子牛期の飼料の放射性セシウム汚染状況や肥育期における粗飼料における放射性セシウム濃度が、牛肉中の放射性セシウム濃度や累積放射性セシウム排泄量に及ぼす影響を調べた。ベース条件として平均1日当たりの増体量を0.7 kg、市場出荷体重700 kgの肥育を想定し、異なる飼養オプション(肥育時の平均1日当たり増体量を0.8kg に増加し、早期650 kg の体重で出荷)についても調べた。分析の結果、日本政府の粗飼料中のセシウム濃度の制限(子牛期は5000 Bq/kg、肥育期は300 Bq/kg)下では、いずれの条件でも市場出荷時(700 kg)の牛肉中の放射性セシウム濃度は規制値(500 Bq/kg)を大きく下回ることが示された。また長期に及ぶ肥育期間のおかげで、子牛期における飼料の放射性セシウム汚染状況は、出荷時の牛肉の放射性セシウム濃度にほとんど影響のないことが明らかになった。しかし、子牛期の許容量に相当する高い放射性セシウム濃度の粗飼料が給与された場合には、移行係数の上限値を仮定した場合、牛肉中の放射性セシウム濃度は400 Bq/kg を超え、暫定規制値の80%以上になることが示唆された。他方、粗飼料中の放射性セシウム濃度が許容値以下であっても、生涯における累積放射性セシウム排泄量は大きく、その取り扱いには十分に注意する必要のあることが示唆された。
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  • 岡本 侑樹, 田中 樹, 水野 啓, NGUYEN Phi Nam, LE Van An
    28 巻 (2012) 1 号 p. 19-27
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は、ベトナム中部汽水潟湖の漁場において底質環境特性の変化を長期モニタリングによって明らかにしたものである。底質の酸揮発性硫化物量(以下AVS)と粒形組成について一定の季節間隔で3年間調査した。前回の報告同様、底質内のAVS 量は養殖時期の進行と同時に増加した。しかしながら、養殖期間終了後の雨季、洪水を経験することにより、多くの漁場でAVS 量の減少が見られ、それらの底質の粒形組成には明らかな変化、置き換わりが見られた。また、いくつかの漁場では、一年を通した底質の変化および雨季洪水により、底質組成が一定になる底質の動的平衡があることが見出された。しかしながら、一部の漁場では、乾季において貧酸素水塊の発生が確認されるなど深刻な事態も確認された。これらの結果から、AVS 量の減少および低AVS 量に留める底質動態機構について3つの仮説モデル: [a]底質の置き換わり、組成変化がなく、硫化水素ガスが水中に放出されるモデル、 [b]雨季洪水による強いかく乱に伴う底質の置き換わりが生じるモデル、[c]適度のかく乱によって経年的に底質組成の変化がおこり底質の動的平衡が見られるモデル、が示された。以上より、いくつかの漁場では雨季・洪水による底質変化によりAVS量を低く保ち、底質回復機能を持つ可能性[b]が示された。一方、養殖期間中に高いAVS 量や貧酸素水塊が確認された漁場および、AVS 量減少における底質動態仮説モデル[a]が起こったと考えられる漁場において、漁業生産へのリスクや影響が懸念される。
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  • 烏云娜 , 岡本 勝男, 川島 博之
    28 巻 (2012) 1 号 p. 29-45
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    科爾沁(Horqin)沙地の典型地区である内モンゴル奈曼(Naiman)旗の3村(M、B、S)の自然環境と農(牧)民生活実態の聞き取り調査を行った。結果は、住民を収入の高・中・低により3段階に分けてまとめた。収入構造と生産投入の関係を解析し、科爾沁沙地の持続可能な土地利用を考察した。さらに、環境経済学的視点から、砂漠化地域の持続的土地利用対策を検討した。収入構造を見ると、M村が牧畜業を主とし、B村は農業が主で、S村は半農半牧であった。生産投入の効果はS村が高く、半農半牧の経営戦略が他村に比べて効果的であること、土地生産力が高いことを示唆していた。当地域の持続的発展を実現するには、社会・経済・自然の複合システムを調和させることが重要である。
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技術論文
  • 平井 康丸, 末永 隆裕, 濱上 邦彦
    28 巻 (2012) 1 号 p. 47-56
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    棚田における水稲生産を対象として、ライフサイクルアセスメント(LCA)手法によるエネルギー消費量、温室効果ガス排出量の評価を行った。福岡県星野村の2戸の農家を調査した結果、農家A、B消費エネルギー量は、それぞれ、29,254 MJ/ha/Year、29,637 MJ/ha/Year であった。燃料使用に伴う消費エネルギー量の割合が最も大きく、その原因として、畦畔法面での長時間の草刈り作業や機械作業の効率低下を伴う、棚田の地形的な条件不利性が示唆された。また、調査農家Aは、山間地の環境条件に応じて肥料の施用量を節減していた。温室効果ガスの排出量については、農家A、Bの二酸化炭素は、それぞれ、1,980 kg/ha/Year、1,998 kg/ha/Year であり、既往の研究報告と同程度の値であった。調査農家Aは窒素肥料の投入量が少なく、一酸化二窒素の排出量を低減していた。温室効果ガスの二酸化炭素等価発生量は、農家Aで6,533 kg CO2/ha/Year、農家Bで6,613 kg CO2/ha/Year であり、既往の研究と同程度であった。メタン、二酸化炭素、一酸化二窒素の割合は、それぞれ約68%、30%、1~2%であり、既往の研究同様、メタンの発生を抑制することの重要性が示された。
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