システム農学
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32 巻 , 4 号
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研究論文
  • 李 妍蓉
    32 巻 (2016) 4 号 p. 117-131
    公開日: 2017/07/31
    ジャーナル フリー

    中国政府は農地の担い手不足という構造問題を解決するため、農民専業合作社を通じて農地流動化を活発化させるという発展戦略を推し進めてきた。本稿は農民専業合作社と農地流動化の関係を垂直的組織化という枠組みでまとめ、農地への投資行動という視点から分析したものである。湖南省において収集した事例から垂直的組織化は、(1)完全統合、(2)完全な合作統合、(3)部分的合作統合、(4)契約生産に整理できることが分かった。その上で本稿では特に完全な合作統合と部分的合作統合による農地への投資行動の違いについて分析を試みた。本稿では第1 に、農産物調達制度として、これらの制度が選択された理由を考察した。具体的には農業関連企業による買付調達を主目的とする場合には完全な合作統合が、農業関連企業の直営農場からの調達を主目的とする場合には部分的合作統合が選択されることを明らかにした。第2に、そのような調達制度の違いが、農地への投資の分担の違いをもたらす要因を理論的に示した。完全な合作統合では農業関連企業と農家の両者による分担、部分的合作統合の場合は経済合理的な理由から農家のみによる負担となることを説明した。第3に、これら類型の違いにより、農地への適正投資がもたらされる場合と、過小投資になる場合があることを理論的に示した。適正投資をもたらすのは完全統合だけでなく、完全な合作統合も適正投資を引出すことになることを明らかにしたことは本稿の特色である。本稿の結果からの含意は中国の農村発展のためには農地を適正に利用できる完全な合作統合を戦略とすべきであると言えるだろう。一方で、過少投資となる部分的合作統合をとらざるをえない形態があることも事実である。今後、合作社が成功していくにつれて、完全合作統合への転換を図るというのも一案かもしれないが、これは中国農村発展での鍵と言えるだろう。

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  • BURAPAPOL Kansuma, 長澤 良太
    32 巻 (2016) 4 号 p. 133-145
    公開日: 2017/07/31
    ジャーナル フリー

    タイ北部の森林地域では、毎年火災の発生に瀕している。森林地域における可燃林床葉量(wildfire fuel load)の存在は、火災の発生に影響する重要な要素である。本研究では、可燃林床葉量を推定するために現地踏査と2時期のLandsat 8画像による7つの植生指標(VIs)を比較検討し、可燃林床葉量の空間分布を推定するモデルの検討を行った。これによって、広範囲な地域でさまざまな森林景観に見られる火災発生リスクを評価し、タイ北部の国立公園内における森林火災のネガティブな影響の軽減に寄与することができると考えた。解析の結果、現地観測による葉量と正規化植生指標(NDVI)との間に最も高い正の相関が見いだされ、葉量の空間分布を推定するのに有効であることがわかった。そこで、通常季(雨季直後)と乾季における2時期のNDVIの季節変化からその差分量を求め、火災が頻発する乾季の林内における落葉量の空間分布を推定するモデルを検討した。モデルの精度検証は現地踏査で収集した落葉の乾燥重量を用いて行い、乾燥フタバガキ林において80.43%、落葉広葉樹林では71.36%の精度結果値を得た。さらに、対応あるt検定によるモデル検証の結果はp値0.05示し、両者の間に有意な対応関係があることが実証された。結論として、本研究で採用したモデルを以て森林火災に関与する可燃林床葉量の空間分布を推定できることが明らかになった。

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