システム農学
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41 巻, 2 号
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技術論文
  • -GNDVIから読み取れる情報について-
    柴谷 一弘, 齋藤 毅, 藤井 雄一, 藤代 一朗, 逢坂 良樹, 本多 泰啓, 岩本 剛志, 金谷 寛子, 前田 周平, 妹尾 知憲
    2025 年41 巻2 号 p. 11-19
    発行日: 2025/08/30
    公開日: 2025/10/10
    ジャーナル フリー

    ドローンを用いたリモートセンシングを水稲の生育調査に適用することを検討している。従来の生育調査は、地上計測で行う方法であり、煩雑で手間のかかる作業である。ドローンリモートセンシングにより、生育調査の作業を省力化・効率化することが筆者らの目的である。リモートセンシングで得られる指標には、正規化植生指標(Normalized Difference Vegetation Index : NDVI)や緑正規化植生指標(Green Normalized Difference Vegetation Index : GNDVI)などがある。コニカミノルタ株式会社に所属する筆者らは、地上計測との相関が強いと言われるGNDVIを得るための解析システムを開発した。GNDVIを生産現場に普及させるために、GNDVIと地上計測との関係を2020年から2022年の3年間で調査した結果を報告する。供試材料は水稲品種の“きぬむすめ”である。地上計測の項目は、草丈、葉色、茎数、葉面積指数(Leaf Area Index : LAI)、窒素吸収量の5項目である。“GNDVIと草丈”、“GNDVIと(草丈×葉色)”、“GNDVIとLAI”、“GNDVIと窒素吸収量”において、相関係数が0.8以上の強い相関が認められた。“GNDVIと茎数”は、年によって相関の現れ方が異なった。“GNDVIと(草丈×葉色×茎数)”は、単年においては強い相関が認められたが、茎数の影響による年次間差が生じた。また、GNDVIを直感的にイメージするために、稲体を(草丈×植被率×葉色)の立体として表すことを提案する。

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