これまで行なわれてきた先行研究の成果によると、女性企業家の経営する企業は、特定の業種に偏り、規模も小さく成長性も低いと言われている。しかし近年の日本において、自ら創業した企業を急成長させ、株式上場させるような女性企業家が輩出するようになった。彼女たちは高い学歴や管理職経験、プロジェクト管理の経験を持っている。男性と同様の職業経験によって、男性と遜色ない企業家活動ができるのではないかと考えられる。そこで本論では、女性企業家(女性創業経営者) 3,000人に対してアンケート調査を行ない、創業前の職業経験、特に管理職経験やプロジェクト管理の経験が創業後の企業経営(企業規模や業績、事業拡大意欲)にどのような影響を与えるのかを分析することにした。303件の有効回答を分析した結果、管理職やプロジェクト管理の経験の有無だけでは、有意な影響はみられなかったものの、これらの経験年数が長いほど、創業した企業の資本金額や従業員数、年商、営業利益率が増大する傾向がみられた。
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