職業能力開発研究誌
Online ISSN : 2424-1539
Print ISSN : 2188-7381
31 巻, 1 号
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研究論文
  • 竹下 浩
    2015 年 31 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    Assessment of job performance or managerial (technical and non-technical) skills is important but problematic, since such ratings have many difficulties for standardization and tend to be fairly subjective. Likewise, applying the latest research findings to practices and research is required in order to measure those skills, especially human skills recently, in the Polytechnic Colleges and the Polytechnic University. Thus, this paper reviews recent empirical studies on managerial skills in relevant academic fields (i.e. psychology, business administration, and education), seeking both practical and theoretical implications. Three categories of research interest are emerged through our review process: (a) “rating validity” approach focuses on construct validity of a rating scale; (b) “performance predictivity” approach makes more efforts for improving a model’s predict ability of organizational performance; (c) “process interactivity” approach explores ratees' cognitive differences and interactive processes between raters and ratees. Main findings by prior studies and their implications for practices and further studies in occupational competence development are discussed. Key words: human skills, job performance, demonstrable modeling, occupational competence development
  • 印南 信男
    2015 年 31 巻 1 号 p. 10-14
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    The group organization problem is a combinatorial optimization problem. This paper attempts to explore the solutions to the problems. The following case is treated : Students are to be allocated to groups of which the subjects are shown in advance. The conditions are that they ought to be assigned to their groups as preferable as possible, and that their abilities should be almost in equilibrium among groups. It is a multi-objective problem, which is rather difficult to solve manually. The conception of Pareto optimal solutions is used to treat multi-objective problems. One of the techniques to solve that kind of problems is MOPSO (Multi-Objective Particle Swarm Optimization). This study tries to search the quasi-optimal solutions to the group organization problem, using MOPSO. The effect of applying MOPSO originally intended for continuous optimization problems to the above case is considered.
  • 坪田 光平, 橋本 光男, 星野 実
    2015 年 31 巻 1 号 p. 15-21
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    本研究は、「誰がなぜ、どのように職業訓練指導員になっていくのか」を体系づける職業的社会化研究の確立にむけ、指導員職へと参入する受講生の施設OJT過程を質問紙調査によって描くものである。職業的社会化研究は、職業へと参入する以前の予期的社会化研究と職業へと参入した後の成長過程を読み解く再社会化研究とを通じ、新人層がベテラン層へと成長するライフコースの体系的理解を目指すものである。そのために、本稿ではまず指導員職への新規参入者に焦点を絞り、配属先施設でのOJT経験とそのプロセスが各受講生にもたらした教育的作用を中心に、予期的社会化研究として実施した調査結果の一部を報告する。
  • 四国職業能力開発大学校から編入・進学した15名の事例から
    藤田 紀勝, 高山 雅彦
    2015 年 31 巻 1 号 p. 22-31
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    文部科学省が職業能力開発大学校・短期大学校と大学の単位互換について認める流れにある。その一方で、大学との同質性を強めると、職業訓練機関としての特性が失われることが懸念されている。本論文では職業訓練の特徴を生かしながら、四国職業能力開発大学校から平成12年~平成22年に職業能力開発総合大学校や他大学へ編入・進学した15名(編入7名、研究課程への進学1名、一般大学への進学7名)を事例に、「職業訓練の世界」と「アカデミックな世界」の接続から見えてきた「職業能力開発総合大学校の役割」と「高度職業訓練の社会的意義」を考察する。ここでは、ミクロ的視点からの考察として「職業能力開発総合大学校の役割」は「アカデミックな世界」へ接続する中継地点としての役割があること、また「高度職業訓練の社会的意義」は、技能・技術の力を伝授する複線型の教育訓練制度にあることを述べる。
  • 星野 実, 加藤 朗人, 長谷川 育哉, 長谷川 遼平, 松本 和重, 坪田 光平
    2015 年 31 巻 1 号 p. 32-41
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    学生のサークルである「金型クラブ」は、生産技術者の素養を身につけるため、冶工具の設計製作などについての研究を実施するために設立された。授業で学んだ知識や技能を実際の設計製作に結び付けることを目指している。その過程において、教材開発や教材コンクールへの応募、研究発表や日中韓学生金型グランプリなどの学外活動への参加をした。その結果、職業訓練教材コンクールでは、教材開発をシステム化できたことにより厚生労働大臣賞を受賞した。また、集大成とした日中韓学生金型グランプリでは、多種多様な工程による金型の設計製作システムに取組んだ。その結果、学生たちは、プロジェクト型生産システムを構築することができた。本論文は、サークル活動の一つのあり方を示すとともに教育訓練でのプロジェクト型生産システムを提案する。
  • 原 圭吾
    2015 年 31 巻 1 号 p. 42-47
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    pico-EV・エコチャレンジとは経費や規模の点で適度な、学生による設計の競技大会である。学生自らの力により、最小容量のエネルギ源(単三ニッケル・水素充電池 1.2V,1950mAh相当 6本)を用いて長距離走行を可能にする超小型電気自動車(pico-EV)の設計・開発・製作・評価を行ってその技術を競う。さらにその過程における安全・日程・経費の管理,かつこれらを実現するために必要なチーム体制と、その運営方法などを経験することによって人材の育成を図り、併せて技術者に必要な基礎知識を身につけさせることを目的として実施している。本報では、pico-EV・エコチャレンジへの参加を通じたものづくり指導にスポットを当て、その過程や成果について報告する。また競技会のレギュレーション開発や運営についても報告する。
  • 待鳥 はる代
    2015 年 31 巻 1 号 p. 48-52
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    This is a report of a consideration on the main themes of ‘vocational ethics for engineer.’ They are: technology, relationships between technology and the concerned persons, and the social process in which technology is involved. They are to be studied on three theoretical bases: technological, ethical and sociological theories. About the ethical basis, virtue ethics, utilitarianism, deontology of Kant, and ‘cooperation’ of Hegel are considered in this paper.
  • - 空間イメージ要素の特徴 -
    和田 浩一, 種村 俊昭, 棒田 恵, 斎藤 孝晴
    2015 年 31 巻 1 号 p. 53-58
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    建築設計者は、エスキスを進める際に場面を想像しながら様々な空間のイメージ要素を創り出している。本研究では、この空間イメージ要素に着目し、実務者と学生について設計実験を行った結果、次のことを明らかにした。①実務者と学生の空間イメージ要素の思考数には大きな違いがあり、思考数が設計評価と関係している。②実務者のイメージ要素の思考割合は、実務経験を重ねることで類似するが、学習途上の学生の思考割合は、知識や経験不足から個人差が大きい。③実務者には、「使い方」「空間のつながり」「大きさ」のイメージ要素を連動して増加させている設計プロセスがある。④設計の進め方に1種類のイメージ要素を軸に連続して思考するケースと少ない種類のイメージ要素だけを連続的に思考するケース、多種類のイメージ要素を連続して思考するケースの3つのプロセスタイプがあり、少ない種類のイメージ要素だけを連続的に思考するプロセスにおいて実務者と学生の違いが大きい。
  • 橋本 幸博, 鳥海 吉弘, 中島 優斗
    2015 年 31 巻 1 号 p. 59-67
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    本論文は、ダクト設備診断手法及びダクトクリーニングの離職者訓練及び在職者訓練への適用を提案している。建築設備の物理的劣化診断は、維持管理やリニューアル工事のために不可欠である。建築物の長寿命化を指向する中で、建築設備の物理的劣化診断の重要性はますます高まっている。配管の物理的劣化診断については、方法が確立されているが、ダクトに関しては系統的な物理的劣化診断方法の確立がなされているとは言い難い。そこで、本研究では、既設ダクトの設備診断手法を検討して、ファイバースコープによるダクトの物理的劣化調査及びダクトクリーニングの方法について、教材化の提案を含めて、ビル管理分野などの実践的な職業訓練への適用の提案を行う。
  • 奥 猛文, 入倉 則夫
    2015 年 31 巻 1 号 p. 68-73
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    多能工は技能を習熟するときに複数の技能を同時に習熟する。既に習熟している技能要素や習熟過程の技能要素の影響を受けながら技能の習熟はなされる。本研究の目的は技能の習熟過程で生じる技能要素間の影響を明らかにして、効率的な技能習熟方法を見出すことである。そのためには習熟過程の技能要素を定量的に評価しなければならない。そこで本研究は旋盤技能の習熟過程における技能要素の分解と定量評価を行った。具体的には、技能検定(普通旋盤作業2級)の実技課題に必要な技能を形状と心理面の2つの方策で技能要素に分解して比較した。その結果、心理面の方策の方が良く技能要素に分解できること、さらに、これを技能指導の立場で解釈できることを示した。
  • 池田 知純, 垣本 映, 新家 寿健, 鈴木 重信, 中村 友基
    2015 年 31 巻 1 号 p. 74-78
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    視覚障がい者や打検士は,物体から発生する音が与えられなくても,棒に伝わる振動のみで物体を判別することができる.本論文の目的は,人は棒に伝わる振動のみの情報で材質を判別することが可能であるかを知覚実験によって明らかにすること,ジャイロスコープを用いた力覚生成装置が創り出す仮想的な振動が,利用者に対してどのような情報を与えることができるかを検討することである.振動覚による材質判別実験では,被験者に5種類の材質を提示し,振動のみで材質判別を行わせた結果,高い正答率で材質判別が可能であることを示す.提示物体を叩いたときに生ずる棒の振動を力覚生成装置によって再現する方法を示す.力覚生成装置を用いて行った仮想的な振動に対する評価実験を行い,事前の学習は必要となるが高い正答率で仮想振動が判別可能であることを示す.
  • 花山 英治, 荒木 慎介, 髙野 忠
    2015 年 31 巻 1 号 p. 79-86
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    衛星搭載用反射鏡アンテナの鏡面として、メッシュ面が利用されている。メッシュ面は金属の線を布状に編み合わせたものであり、編み線間の接触状態が、アンテナ反射鏡の反射特性や交さ偏波特性に影響を与える。本研究では、メッシュ面の編み線間の接触状態が電気的特性に与える影響を実験的に示す。編み線間の接触状態は、高周波ワニスを用いて変化させる。 実験の結果、不完全接触状態のメッシュ反射面では、接触状態の場合と異なり、透過損失にメッシュ面の編み方による方向性が現れることを明らかにした。さらに、不完全接触状態のメッシュ面では、交さ偏波レベルが増加し、偏波主軸が回転することを示した。これらの特性は、メッシュ面の編み方や編み線の流れる方向に依存することを明らかにした。これらの結果について理論的検討を行い、実験結果の説明付けを行った。
  • 橋本 幸博, 鳥海 吉弘, 山口 喜之, 林 昇吾
    2015 年 31 巻 1 号 p. 87-93
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    本論文は、職業能力開発総合大学校(以下、職業大)小平キャンパスにおけるエネルギー消費量の分析結果を検討している。既存建築物のZEB化を推進する上で、エネルギー消費量の分析は不可欠である。これによって、効果的な省エネルギー手法及び節電方法を検討することが可能になる。学校施設では、敷地が広く、中低層階の建物が多いことから、エネルギー消費密度が低いため、ZEBの実現可能性が高い。そこで、本研究では、職業大小平キャンパスのZEB化を計画するために、エネルギー消費量の現状分析を行う。夏期と冬期の代表日におけるエネルギー消費量の傾向を変電所系統ごとに調査して、エネルギー消費のあり方を精査する。
  • 川田 吉弘, 松永 紗織, 清水 洋隆
    2015 年 31 巻 1 号 p. 94-99
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    Grounding is necessary for almost all electrical equipment and appliance. The grounding electrode is installed under the ground, therefore which is in the soil for a long time period. The grounding electrode can be damaged by corrosion. There are two kinds of corrosion, i.e., wet corrosion and dry corrosion. The wet corrosion is a primary phenomenon occurring in the soil. An application of woodceramics, which is a carbon material made from woody material, is focused on tolerance to corrosion. Copper and woodceramics electrodes are set in sodium chloride solution or artificial sea water, and then the corrosion potential and current are measured. As a result, the corrosion current was detected at copper electrode. However, with woodceramics electrode, the current with electrolysis for sodium chloride solution was detected, corrosion current was not detected. Hence, it is indicated that woodceramics has resistant to corrosion for sea water as compared with copper.
  • 市川 修, 南川 英樹, 小林 浩昭
    2015 年 31 巻 1 号 p. 100-105
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    旋盤・フライス盤等の機械加工の職業訓練において、受講生が加工状態を定量的に把握することができれば、効果的な技能の習得が期待できる。モータを動力源とする機械は負荷の状態や機械の状態によって消費電力や電流などが変化するため、加工機械の電気入力を測定すれば、加工状態や加工条件の適否を判断する情報が得られる。本研究では、機械加工作業の妨げにならず、取り付けが容易に行える加工機械のモニタリング装置の構成を検討し、その装置の一部である電力測定装置を設計・製作した。本装置はマイコンを用いて小型で安価な構成とした。単相電力と三相電力の両方への対応、ひずみ電流波形への対応を可能とする演算処理方法を提案し、動作確認を行った。
  • 小林 浩昭, 南川 英樹, 市川 修
    2015 年 31 巻 1 号 p. 106-111
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    太陽光発電に対する関心の高まりとともに、その問題点も指摘されている。発電が天候に左右されるために、安定した発電量が得られにくいことに加えて、その発電量が事前に把握しにくい点である。さらに雲の動きに応じて発電出力が数秒~数分の間に大きく変化するという特徴がある。気象情報や気象予測のデータをもとに、発電量を予測するという研究がされているが、これらは、予測時間が長く、また対象とするエリアが広いという点で、特に小エリアでの利用には不十分である。この研究では、太陽電池の発電量を短い時間間隔で測定できる小型で安価な測定装置を開発した。この測定装置を用いることにより、近距離の2地点間における発電量の関係を明らかにできる。複数地点に設置し、データを解析することで天候等による太陽光発電への影響を観測し、予測技術への利用を目的としている。本論文では、新たに開発した発電量測定装置の原理・構造・特徴を示し、本装置を用いた予測手法例について説明する。
研究資料
  • 井島 和麻
    2015 年 31 巻 1 号 p. 113-119
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    私は、家庭の経済状況が厳しく4年制大学への進学を断念し、技術短期大学校(以下、技術短大)に進学した。卒業後は、東京のIT会社、株式会社日本コンピュータ開発へ入社した。その一番の決め手は、地方出身者が首都圏で視野を広げ、一人前になったら社員のままで地元に帰り、インターネットを通じて仕事をするという制度であった。当社に入社して、将来一人前のIT技術者になれば、育ててもらった家族や故郷に恩返しができると考えた。入社後は総務に配属され、仕事の中で会社の基幹業務を学んだ。また、忙しい仕事の合間や終業後に資格試験の勉強をし、一年間で今まで専門分野ではなかった応用情報技術者資格と日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定試験(以下、簿記検定試験)2級を取得することが出来た。これらの私の経験は学生の就職活動や、就職後の能力開発の参考になると考える。
  • ―職業価値観を中心として―
    丸田 美穂子
    2015 年 31 巻 1 号 p. 120-125
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    本研究は、応用課程学生が就職活動を始めるにあたってどのような選択基準をもっているのか職業価値観を中心に調査し、その選択基準ができた経緯や理由から自己理解の要因を探ることを目的とした。職業価値観カードソートと、就職の選択基準とその経緯や理由を記述した作文の分析を行ったところ、安定志向、ライフスタイル重視の価値観と仕事内容によって選択する一般的な傾向が見られたが、プライベートの充実と生活の安定によって仕事での成果が出せると考えられていた。経緯や理由は多様であるが、これまでの経験から感じた自身のモチベーションが要因となって選択基準とされており、経験とモチベーションを中心とした自己分析が、職業価値観を明確にすることが示唆された。
  • 五十嵐 茂
    2015 年 31 巻 1 号 p. 126-133
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    電子系の指導員研修として、超音波応用技術を習得できる研修コースを策定している。その応用技術の1つである通信応用を習得するために、超音波を搬送波としたAM送受信基板を開発した。これは、回路設計、基板組立、波形を観察しながら調整・動作確認して、動作原理を理解し通信応用を習得できるよう考案した教材基板である。 本稿では、開発仕様とブロック図を掲げ、レベルダイヤグラムを使用した設計や考察、アナログ乗算ICを使用したAM変調および復調の原理、各部の動作波形、基板開発過程と工夫等と、実際に実施した指導員研修の内容と訓練効果について報告する。その結果、本教材基板は、受講生からの意見により十分な訓練効果が確認できたものと考えられる。
  • 藤井 享
    2015 年 31 巻 1 号 p. 134-138
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    水素エネルギーは、高いエネルギー効率と環境にやさしい負荷特性により、将来的には二次エネルギーの中心的役割を担うことが期待される。以上のことから、世界の水素インフラ市場規模は2015年で7兆円規模だが、2020年には10兆円、2025年には20兆円、2050年には160兆円規模に伸張すると予想されている。この爆発的な市場拡大の背景には、燃料電池車(FCV)と定置型燃料電池の進行があり、水素エネルギー普及の起爆剤となっている。 本稿では、以上のことを鑑み、将来の水素社会の実現に向けて、今後急激に伸張する水素関連ビジネス市場の概要と動向を紹介する。また、PEST分析を行い、FCV(燃料電池自動車)と水素ステーション導入に向けた水素社会実現に向けた課題点を抽出する。
  • 佐藤 敦, 寺島 周平, 大石 賢, 内山 元, 丹羽 真也, 佐々木 利一, 細田 雅昭, 星野 政博
    2015 年 31 巻 1 号 p. 139-145
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    本校では、機械装置設計やものづくりの世界で働く技術者を養成するために、機械設計製図や加工実習、総合制作実習等のカリキュラムを通して教育している。学生には、勉強して技術を習得したその後のアクションとして、就職において社会生活のスタートラインに立つという試練が待っている。その導入の手助けとして職業社会論等を通して就職活動支援という形で、実際の企業活動における本当に必要な技術は何であるか(技術意識、コミュニケーションスキル等)を考察し教育に当てはめている。この試練を本人の意思で、乗り越え、その後の生産活動、企業活動にすんなりと入って行くことが出来るような就職指導について、昨年著者らが就職担当業務を実施しつつ考察した内容を本報にて報告する。
  • 秦 啓祐, 平野 辰彦, 熊沢 英美, 大木 勇希
    2015 年 31 巻 1 号 p. 146-150
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    墜落・転落、転倒による事故が労働災害の中で多く発生している。これらの事故は特に建設業関係で多く発生しており、居住系の職業訓練を展開する上では、十分な安全対策が施されていなければならない。本報告では、ゼロ災害の環境を目指した当施設居住系における安全対策の取り組みについて、KY訓練、工具類の点検・整理整頓、ヒヤリ・ハット調査、高所作業での指導、服装チェック等から報告する。
  • 辻川 誠
    2015 年 31 巻 1 号 p. 151-156
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    首都直下型地震及び南海トラフ巨大地震の発生が危惧される中、木造住宅の耐震化は喫緊の課題と位置づけられており、木造住宅の耐震診断及び耐震改修に携わる建築技術者の育成は重要と考える。耐震技術者への研修には座学による耐震診断の概要を学ぶもの、耐震診断計算の演習、耐震診断調査の実務訓練などが考えられ、これらを組み合わせることで、実務に必要とされる知識が得られるものと考える。特に建物調査が耐震診断を行う上で非常に重要な位置を占める。このため建物調査を重視した研修の実例を示すこととした。ここでは既存建物を使用した建物の調査実習を取り上げており、座学による講習においても調査で得られる情報を盛り込んでいる。
  • ―5源主義手法による分析とVE手法による新機構アイデアの抽出―
    本間 義章, 吉見 登司一, 佐藤 健一, 小野 大樹
    2015 年 31 巻 1 号 p. 157-163
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    This paper is contents that cooperationed with companies implement. Student is contents that worked as issues of ORDER-MADE-CURRICULUM. The author student teaching basic knowledge of the power supply design. We carry out analysis of factors that affect estimating the Efficiency of the electric power conversion rate characteristics of the switching power supply and efficiency and IQ(improved quality) to the factor. We used the GOGEN-SHUGI in resolve problems. The GOGEN-SHUGI is a method to identify factors from source for production processes by analyzing the actual product. We carried out improvements in function in addition using VE(Value Engineering) method. We applied functions of switching power, and fabricate reform measures and checked effect.
  • 山田 知広, 中山 裕介
    2015 年 31 巻 1 号 p. 164-168
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    近年、3Dプリンタは、マスコミ、技術雑誌等で記事に取り上げられ、技術革新は進められている。3Dプリンタは医療、工業、教育など幅広い分野で活用されている。本校においても3Dプリンタが導入されている。導入された高額の3Dプリンタは精度もよく、技術支援、共同研究やキャンパスの見学会のデモ運転に使用できる。しかし、通常の授業、実習等で手軽に使用するには、ランニングコスト、時間、台数を考えると難しい点がある。これらを解消するため、安価な3Dプリンタを製作し、3Dプリンタをイベント(キャンパス見学会、ものづくり体験)で活用した。本校では、この3Dプリンタを、セミナー、広報、体験学習(キャンパス見学会)等に活用している。この活用事例を報告する。
  • 土屋 陽介, BOSSARD Antoine
    2015 年 31 巻 1 号 p. 169-173
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/09/01
    ジャーナル フリー
    The Advanced Institute of Industrial Technology (AIIT) is a public graduate school established to foster super-professionals by the Tokyo metropolitan government in 2006. We are adopting a Project Based Learning (PBL) methodology in order to provide students with high-level 1) technical knowledge, 2) skills and 3) competencies. Furthermore, as an advanced example of PBL implementation, we are carrying out PBL in the context of global collaboration software development jointly with several abroad universities (Brunei, New Zealand and Vietnam in addition to Japan). In this paper, we first report about the PBL's outline, cases and features as conducted in AIIT's master course of Information Systems Architecture. In addition, we report about global collaboration PBL that was conducted during 2014.
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