日本風工学会年次研究発表会・梗概集
平成19年度日本風工学会年次研究発表会
選択された号の論文の83件中1~50を表示しています
  • 丸山 敬
    セッションID: 099-100
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    ラージエディシミュレーションを用いた数値計算により、竜巻状の渦を再現することの可能性を示した。計算例として、上空の対流域が地面に対して動かない場合と、動く場合の計算結果を示し、親雲とともに移動する場合に、渦の軸が傾く結果を得た。
  • 飯島 遼太, 田村 哲郎, 竹見 哲也
    セッションID: 101-102
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    自然対流時に生じる鉛直旋回流の時空間構造のLES解析
  • 栗田 剛, 大場 正昭
    セッションID: 103-104
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    都市の温熱環境は改善が急務であるが,温熱環境の悪化の一因として都市の高密化が挙げられる。そこで,暑熱化された都市空間を想定し,建物を立方体模型の均等配置形態に単純化し,建蔽率と熱的乱流性状の関係について検討したので報告する。風洞は東京工芸大学所有の温度成層風洞を用いた。街区のグロス建蔽率は,11,15,20,25,31%の5種類とした。実験の結果,次のことが明らかになった。(1)建蔽率によるスペクトルの変化はほとんど見られなかった。(2)u成分,θ成分のパワースペクトル密度は高さによってピーク周波数が変化した。(3)均一な都市街区が温度,風速に影響を及ぼす高さは建物高さの1.5倍程度までである。
  • 服部 康男, 田中 伸和, 須藤 仁
    セッションID: 105-106
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    アクティブ乱流格子により風洞内に生成された大規模境界層の乱流特性を実験的に調べた.x型熱線を用いた風速測定を行い,高次のモーメントを含めた乱流統計量を取得した.そして,ATGにより生成された乱流境界層は通常の壁乱流と比べて,レイノルズ応力の絶対値が2倍以上になることを明らかにした.また,変動風速のスキューネスおよびフラットネスファクターの挙動から,境界層内には,高速流体塊の外層から壁近くへの侵入が存在することを明らかにした.
  • 福原 隆彰, 今井 俊昭
    セッションID: 107-108
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    強風時の運転規制方法を変更する場合には,それまで運用されている規制方法と比較して安全性が同等もしくはそれ以上となることを確認する必要が生じる。そのためには,列車が運行されている時間帯に車両の輪重抜けが生じることがありうる風速(転覆限界風速)以上の強風が吹く確率を量的に評価することになる。この場合,風速の発生確率のみならず,風速の時間変動も考慮に入れる必要がある。そこで,風速ならびに風速の時間変化量の相対出現頻度を関数で近似し,それらの関数を用いて,列車が運行されている時間帯に転覆限界風速以上の強風が発生する確率を求めた。沿線での観測結果を用い,典型的なモデル線区を想定し,車両の転覆限界風速や運転規制方法を変えた場合の強風発生確率の違いを示した。
  • 豊田 邦弘, 高倉 和也, 木村 吉郎, 久保 喜延, 加藤 九州男
    セッションID: 109-110
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    山などの局所地形周辺の風の変動特性は,空間的に一様な境界層乱流とは大きく異なったものとなる.このような場所に長大構造物を建設する際には,通常のガスト応答解析では説明できないような大きな応答が生じる可能性があるため,周辺地形の影響を十分に考慮した耐風性の検討が必要となる.局所地形周りの風が,構造物の応答に及ぼす影響を解明するための第一段階として,本研究では,山の後流中の片持ち梁橋梁模型に大きな水平応答を生じさせる,変動風速の特性把握を試みた結果について述べる.
  • 野村 卓史, 加藤 啓介, 大工原 健雄
    セッションID: 111-112
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    風が音の伝播に与える影響に関する野外測定を実施した.360度広指向性スピーカーを音源とし,スピーカーから直線状に2台の騒音計を60mあるいは100m離して設置した.また,スピーカーのすぐ近くに風向風速計を設置した.音源周波数を100Hz, 400Hz, 1000Hz, 4000Hzとして風向風速と音圧を同時に計測した.その結果,風速が大きくなると風上側と風下側の音圧差が大きくなること,騒音計が遠くなると音圧レベルは低下して音圧差が大きくなること,風速増加に伴う音圧差の拡大傾向は高周波数ほど大きくなること,の結果を得た.
  • 種本 勝二, 小美濃 幸司, 白戸 宏明, 遠藤 広晴, 石井 圭介
    セッションID: 113-114
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    駅のプラットホーム上の乗客が受ける列車風の影響を研究するために現地試験を実施しました。 列車風はプラットホーム上で待っている乗客が静止した風の状態から通過列車時に受ける一過性の変動風です。 そこで列車風の一過性の風と、心理評価及び姿勢動揺との関係を調べる試験を行った結果を述べる。
  • 島村 泰介, 福原 隆彰
    セッションID: 115-116
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    強風下における鉄道運行の安全性を確保するために、運転規制用の風速計を適正な箇所に設置することは重要である。本稿では、風速計の設置箇所の検討に資するため、数値シミュレーション手法を取り入れた鉄道沿線の風速再現期待値の算出方法を提案する。はじめに、過去に生じた強風事例を多数再現する気象数値シミュレーションを行い、この結果から3kmメッシュで平均風速の再現期待値分布を求めた。さらに鉄道を含む3km四方の領域を対象に、気流の数値シミュレーションを用いて、より細かい200mメッシュで風速分布を求めた。上記ふたつの計算結果を用いて、詳細に平均風速の再現期待値分布を求めた。この結果は、規制用風速計の設置位置を検討する際の、客観的な根拠の一つとなる。
  • その1 風速比とガストファクターの関係、及びその近似式
    西村 宏昭, 義江 龍一郎, 富永 禎秀, 岡田 創, 片岡 浩人, 佐々木 澄, 野田 博, 林田 宏二, 宮下 康一, 吉川 優, 伊藤 ...
    セッションID: 117-118
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    風環境評価手法として現在わが国で広く用いられている「日最大瞬間風速の超過確率による評価尺度」には,その適用にガストファクターの設定の任意性の問題がある。ガストファクターは平均風速の増加とともに減少する傾向があることが知られており,日本風工学会「都市の風影響評価研究会」では,統一した合理的な風環境方法の確立を目指して研究している。 連続する2編の論文のうち,その1では152観測点の実測データを収集し,ガストファクターを風速比の関数で表した。また,得られたガストファクターのモデル式の有用性を確認するための風環境評価への適用精度を検証する方法について述べている。
  • その2 実測結果から得られたGF近似式を用いた風環境評価の予測精度の検討
    富永 禎秀, 義江 龍一郎, 西村 宏昭, 岡田 創, 片岡 浩人, 佐々木 澄, 野田 博, 林田 宏二, 宮下 康一, 吉川 優, 伊藤 ...
    セッションID: 119-120
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    連続する2編の論文のうち,その2では,その1で求めた実測データから得られたガストファクターのモデル式の有用性を確認するために,次の2つの方法で実測場所における風環境評価を行なった。方法1は観測地点で観測された日最大瞬間風速とガストファクターのモデル式を用いた日最大瞬間風速の超過確率と風環境評価ランクの比較,方法2は風速比とガストファクターのモデル式による値および基準点の風速ワイブルパラメータから得られる日最大瞬間風速予測値の超過確率と風環境評価ランクの比較である。検討結果は,ガストファクターのばらつきを考慮したガストファクターの平均値+標準偏差のモデル式が実際の観測結果を最もよく反映している。
  • 義江 龍一郎, 田中 英之, 白澤 多一
    セッションID: 121-122
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    狭い土地に人口が集中し、高層ビルが密集して建ち並ぶ香港では、風通しの悪さやエネルギー消費の急速な増大なども相まって、汚染質の滞留やヒートアイランド化が深刻な問題となっている。こうした問題を解決すべく、香港政府都市計画局では「都市通風換気アセスメントシステム:Air Ventilation Assessment System(AVAS)」の制定を目指している。本研究ではAVAS制定のための基礎情報を提供するために、(1)高層密集市街地での風通しの現状、(2)建蔽率と建物高さの変化が街区内の風通しと温度場に与える影響、以上を明らかにするために、高層密集市街地をモデル化した風洞実験を行った。その結果、高層密集市街地であっても、その風速比はグロス建蔽率で整理できることが確認された。また、建物高さの変化を利用することで、都市空間の風通しが改善され、建蔽率を小さくするよりも効率よく温度場が改善されることが明らかになった。
  • 有限体積領域の換気性能基準の超過確率の定義と計算法
    石田 義洋, 加藤 信介, ト  震, 黄 弘
    セッションID: 123-124
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
     筆者らは、これまでに直方体形状に単純化した建物モデルで密集市街地モデルを構成して、2次元的な形態(建物高さ、道路幅)と風速性状の相関を算出・検討し、また幾何学的周期性を有する3次元密集市街地モデルの風速性状が周期性を示すことを確認した。さらに、3次元密集市街地モデル内の道路の換気性状に及ぼす密集度合いの影響を検討した。本報では、地表面下に設定した単純な形状を持った空堀の通風・換気性状を、上空風の年間の変動を統計的に考慮した形で検討する。道路を挟む3階建ての建物を想定した空堀モデルを使用して、空堀幅と道路上の1階の高さまでを想定した領域の換気性能の相関を検討する。
  • 局所排出換気回数および平均運動エネルギーに基づく超過確率の計算例
    ト 震, 加藤 信介, 石田 義洋, 黄 弘
    セッションID: 125-126
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    前報(その1)では空堀の換気性能に対する超過確率を定義し、またCFDによる計算法を示した。本報では、前報の空堀モデルを具体的な計算例とし、16風向を考慮した超過確率の計算を行った。空堀モデルの所在地を東京都心と想定し、東京気象台の統計データに基づいたワイブル分布係数及び風配を使用して、局所排出換気回数0~1000h-1、平均運動エネルギー0~1.0m2/s2に対する空堀の方位及び空堀の幅による超過確率分布の変化を検討した。それぞれの計算結果から、今回のケースに対し、超過確率の最大空堀方位はともにE(W)であり、最小空堀方位はともにS(N)である。また、幅が4mを超えると、超過確率はほぼ飽和した状態になることを示した。
  • 田中 英之, 義江 龍一郎, 白澤 多一, 小林 剛
    セッションID: 127-128
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    数値流体力学(Computational Fluid Dynamics: CFD)を大気汚染やヒートアイランド現象の緩和を目的とした環境アセスメントに適用していくためには、浮力の影響を受ける非等温流れ場を対象とした検証事例を積み重ねていくことが重要である。しかしながら、数値計算の検証に堪えうる熱フラックスや濃度フラックスまで備えた詳細な風洞実験データベースは少ない。そこで、筆者らはスプリットフィルムと冷線,水素炎式高速炭化水素計を組み合わせた測定システムを構築し、今回、CFDの検証を目的として等温および非等温流れ場における建物周りの風速、温度、濃度の同時測定を行ったのでその測定結果について報告する。
  • 日野 雄太, 岸田 岳士, 田村 哲郎, 竹見 哲也, 中村 修, 奥田 泰雄
    セッションID: 129-130
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    実在都市での風環境評価のための最大瞬間風速空間構造LES解析
  • 田畑 侑一, 幡谷 尚子, 菊池 文, 持田 灯, 吉野 博
    セッションID: 131-132
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、街路空間内に存在する大小様々な物体の乱流拡散過び温熱環境への影響を予測するためのシミュレーションモデルの開発を目的とする。 本研究では、これまで開発、研究されてきた樹木の流体力学的効果を記述する樹木Canopyモデルを移動物体に適用可能な形に拡張し、街路空間内を走行する自動車群が周辺の気流分布や乱流拡散に及ぼす影響を適切に予測するための新たなシミュレーションモデルを定式化し、更にこれを組み込んだ試計算を行った。その結果、自動車の影響を組み込む前のケースでは、乱流エネルギーkの値が実測結果と比較して小さい値を示したが、自動車の影響を組み込んだケースではkの予測精度が大幅に改善された。
  • 永山 順一, 田村 哲郎, 竹見 哲也, 奥田 泰雄, 三上 岳彦, 田中 博春, 佐藤 充
    セッションID: 133-134
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年,東京臨海部に建設された高層建物群が浸入してきた海風の冷却効果を妨げ,ヒートアイランド現象を増長する可能性があると指摘されている.本研究では,都市形態を再現したモデルによる乱流場・温度場のLES解析を実施し,高層建物群を有する臨海都市域の海風下での熱環境評価を行う.初めに,メソ気象モデルの解析結果と観測データに基づき決定した温度分布を与え,海風を起源とする一様粗度ブロック上の温度成層乱流境界層を流入条件として作成する.次に,実在都市での地表被覆状態(建物配置・地表面温度分布)を具現化した都市モデルを作成し,上記流入条件下でのLESを実施する.汐留高層建物群後流域での流速場,熱環境を解明する.
  • 太田 健一, 中山 浩成, 田村 哲郎
    セッションID: 135-136
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年の危険性物質の大気拡散問題に対し、防災上の観点から短期間暴露評価の予測や瞬間高濃度の出現特性の評価が重要である。しかしながら,実際の大気境界層は地表面からの浮力の影響を受けることが多く,大気の安定度に基づいた議論が不可欠であるものの,特に成層効果によって高濃度状態が発生しやすい夜間の安定境界層での大気拡散特性に関する知見はほとんど得られていない。 そこで,本研究では大気安定境界層での拡散問題を対象とし,平均に加え濃度変動場の構造が捉えられ,瞬間高濃度予測に有効なLES乱流モデルを適用し、検討する。
  • ―その1 風洞実験を対象にした場合―
    辻 美奈子, 古賀 大介, 内田 孝紀, 大屋 裕二
    セッションID: 137-138
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    大気拡散場を評価・予測する方法として数値シミュレーションが研究されており、とりわけ風向変動に伴う拡散場の時間変化に対する評価・予測が期待されている。本研究室では高精度な風況予測を目的としてLES乱流モデルに基づいた非定常・非線形風況シミュレータRIAM-COMPACTを開発してきた。本研究の目的は、(1)RIAM-COMPACTを用いた大気拡散場解析の予測精度を検証すること、(2)風向が時間的に変化する風況場中での拡散場解析法について検討すること、の2点とした。本報では(1)に関して行った単純地形および実地形モデルを対象とする精度検証を報告した。数値解析結果は風洞実験結果と定性的に一致し、RIAM-COMPACTを用いた大気拡散解析の有用性が示された。
  • その2 野外観測を対象にした場合
    小田 雅之, 古賀 大介, 内田 孝紀, 大屋 裕二
    セッションID: 139-140
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では筑波山周辺にて行われた野外拡散試験を対象に,LESモデルに基づく数値解析を用いて拡散場の予測を試みた.解析条件としては一定風向の場合と,風向変動を考慮した場合の計算を行った.また,解析結果と野外拡散試験結果を比較することによって,より現実に近い拡散場の予測法についての検討を行った.その結果,以下の知見が得られた.まず,一定風向の解析結果では拡散場への地形効果の影響は捉えることができるが,高濃度分布の時間変化を再現できないことがわかった.これは野外拡散試験結果と大きく異なる.一方,風向変動を考慮した場合,高濃度分布の時間変化と分布位置,濃度分布の広がりに関して一定風向の解析結果を大きく改善し,野外試験結果を良好に再現できた.
  • 畑村 真一, 竹見 哲也, 田村 哲郎
    セッションID: 141-142
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年深刻化している地球温暖化への有力な対策手段として自然エネルギーの利用が重要となっており、その中のひとつとして風力発電が期待されている。しかし、日本の国土のように周囲を海に囲まれ複雑な地形を有する地域では自然風の変動は大きくなり、風力発電の普及を妨げる要因となっている。風力エネルギーの利活用の観点から、風の局所的な特性を把握することが求められている。本研究では、風速が平均的に大きい半島地域である根室半島を対象とし、地形の微細構造により生じる風況の局所性や変動性を超高解像度の気象シミュレーションによって明らかにする。大規模並列計算を実施することにより、根室半島域を覆うメソスケールの領域を水平格子幅111 mで解像し、地形の微細な構造を表現した。様々な気象状況における風の局所性について詳細に調べた。
  • 中藤 誠二
    セッションID: 143-144
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    3次元NC切削機を用いて地形模型を製作し,風洞実験によって地形による風況特性への影響を調べた.NCプログラムは標高データを編集して直接作成した.伊豆大島南西部の模型を製作して,ある地点の平均風速分布と乱れ強さを調べた.平均傾斜角が約7度と小さいため,地形による影響は見られなかった.
  • 阪田 升, 中山 浩成
    セッションID: 145-146
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年、強風下において鉄道車両やトラックなど、高速走行する車両の横転事故が多く報告されている。 しかし、強風下で高速走行する車両周辺の流れ場の構造や圧力の挙動について解析された研究はほとんど報告されていない。 そこで本報告では、強風の流れ場の中で車両を模した物体が高速で移動する状況を独自の3次元移動境界CFD解析を用いて再現し、車両周辺に発生する流れ場及び圧力場の解明を試みた。 解析は鉄道車両とトラックの2種類について実施し、流れ場及び圧力場の構造を可視化・検討した。
  • 吉田 昭仁, 田村 幸雄
    セッションID: 147-148
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    台風や竜巻などの突風による被害の調査を行う際に、飛散物の飛散方向や構造物の倒壊方向から当時の風向の推定を行い、転倒した自動車や倒壊した看板、墓石、道路標識などから当時の風速推定を行うことが非常に多く行われている。風速推定を行うためには、現地調査の際に形状・寸法などの必要な情報を書き留めておき、調査後に計算を行う必要がある。しかし、被害調査を行っている現地で簡便に風速を推定することが可能であれば、より効果的な現地調査を行うことができると思われる。本報告では、全国共通に設置されている道路標識を用いて、風速の推定を行った。
  • 喜々津 仁密
    セッションID: 149-150
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2004年に発生した強風被害のなかには,屋根ふき材の損傷箇所からの雨水の浸水等によって,大規模な実験施設の機能に支障を生じたり商業用倉庫内部の物品に損害が発生した事例がみられた.これらの事例は,当該建築物の直接被害が屋根ふき材にとどまり安全性に支障がない場合であっても,内部の機能維持や事業の継続等に与える影響が大きいことを示している.ところで近年の動向として,主に地震後の早期復旧を目的とした事業継続計画(BCP)に関する取組みが国内外で行われているが,上記の事例を踏まえれば,強風災害においても同様の観点で被害を受けた後の機能損失の程度又はそれによる復旧費用の評価が必要となる場合があろう.そこで本報では,強風被害後の機能損失を評価するための枠組を考察する.
  • 配電用電柱の損傷度曲線の作成
    石原 孟, 銘苅 壮宏, 高原 景滋, 又吉 聖子, 荒川 洋
    セッションID: 151-152
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では台風0314号の被害データから求めた1km毎の電柱被害率と気流解析から求められた宮古島全体の風速分布より宮古島における配電用電柱の損傷度曲線を求めた。
  • 配電用電柱の最適設計風速の評価
    又吉 聖子, 石原 孟, 銘苅 壮宏, 高原 景滋, 荒川 洋
    セッションID: 153-154
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では台風シミュレーションにより求めた島内電柱毎のハザード曲線と被害データからもとめた設計風速別の損傷度曲線から,期待総建設費最小化原則に基づき電柱毎の最適設計風速を求めた。
  • 小林 文明, 菅原 祐也, 松井 正宏
    セッションID: 155-156
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    1997年から2006年までの10年間に発生した竜巻の調査データを集計して、近年わが国で発生する竜巻の特徴を発生頻度、強度、総観規模の擾乱と発生位置の関係について調べた。竜巻の平均発生数は20.5個であるが、2006年は40個を超えて、他の年より突出していた。Fスケールによる竜巻強度はF0スケールを除き米国の調査と同じ割合であった。台風に伴う竜巻は最大風速半径により規格化すると、殆どがその5倍以内の領域に存在していた。また、温帯低気圧に伴う竜巻は、寒冷前線周辺に多く発生し、寒冷前線近傍のFrontal regionと暖域のPre-frontalの領域での発生割合は4:6であった。
  • 防災・減災の観点から
    丸山 敬, 加茂 正人
    セッションID: 157-158
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2006年には台風や竜巻、突風による建物被害が多発した。とくに、9月の台風13号では八重山諸島や九州において多くの建物が強風被害を受けた。また、同台風は多くの竜巻や突風を伴い、延岡市の竜巻では3名の死者を出し、JR日豊本線の特急“にちりん”が脱線した。続く、11月7日の北海道佐呂間町で発生した竜巻では9名もの死者を出した。本報では、これらの強風による建物被害の特徴を検証し、防災・減災の観点から有効な対策を考える。
  • その1 調査概要と住家被害
    植松 康, 高橋 章弘, 堤 拓哉, 南 慎一, 松井 正宏
    セッションID: 159-160
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2006年11月7日北海道佐呂間町若佐地区で発生したF3の竜巻による様々な被害について、住民に対するアンケート調査を行った。アンケート用紙を151世帯に配布し、131世帯より回答を得た。調査項目は、住家および非住家の被害、竜巻の性状、ライフライン被害とその影響、竜巻発生時および被災後の対応などである。本報では、アンケート調査の全体概要と住家被害に関する分析結果を述べる。
  • その2 住民の行動とライフライン被害について
    堤 拓哉, 植松 康, 高橋 章弘, 南 慎一, 松井 正宏
    セッションID: 161-162
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2006年11月7日に北海道佐呂間町で発生した竜巻は甚大な被害をもたらした。筆者らは,被害地区において,竜巻の性状,竜巻発生時の現象,被害状況,並びに災害復旧に関するアンケート調査を実施した。本報「その2」では,「竜巻発生時の状況」,「竜巻発生時の住民の行動」,「竜巻によるライフライン被害」について報告する。
  • 曹 曙陽, 小林 文明, 吉田 昭仁, 松井 正宏, 菊池 浩利, 佐々 浩司, 田村 幸雄
    セッションID: 163-164
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    平成18年11月7日午後1時過ぎ、国内最大級(藤田スケールF3)の強い竜巻が北海道佐呂間町若佐地区で発生し、死者9名、重傷者6名、軽傷者25名の人的被害及び全壊住家7棟、半壊住家7棟、一部損壊住家25棟、全半壊非住家40棟の被害をもたらした。当該竜巻被害の実態を正確に把握することを目的として、我々は被害発生翌日から、航空機からの上空視察と地上での被害状況調査を実施し、建物被害状況データベースを作成した。ここでは、建築物などの被害状況についてまとめた。
  • ―空撮からわかること―
    小林 文明, 曹 曙陽, 吉田 昭仁
    セッションID: 165-166
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2006年11月7日、北海道佐呂間町で発生した突風災害について,翌朝から現地調査を行った。地上被害調査と併せて上空からの観測を実施することができたので、空撮から明らかになった点を中心に、2日間の現地調査から把握した被害特性を述べる。竜巻は若佐地区南の丘陵地で形成され、若佐地区をほぼ直進し、住宅地南端プレハブから北端の全壊した住宅までの被害経路はほぼ直線であり、被害の長さ約400 m、幅約100 m程度の領域に顕著な被害が集中した。竜巻の経路は住宅地の北側で屈曲するとともに,別の被害経路も確認された。
  • 大塚 清敏
    セッションID: 167-168
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    台風0423号に伴って、佐賀県小城市周辺で強風被害の密度が高かった。これについて、友清等(九大)は同市北方の天山によるおろし風の可能性を示した。ここでは、福岡の高層観測および熊本のウィンドプロファイラを参照して流入気流を設定し気象モデルによる数値実験を行った。その結果、小城市周辺の天山南麓に強風域が得られ、鉛直断面内の風速分布から、その強風はおろし風の特徴を有していることが示された。さらに、条件を変えた数値実験を例行いおろし風が発生した可能性について検討した。
  • 網代 義文, 友清 衣利子, 前田 潤滋
    セッションID: 169-170
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    NeWMeKデータを用いて,台風0613号通過時の九州地方の強風分布特性について検討を行った。九州地方で発生した竜巻および突風の強風特性を強風被害箇所から最寄りのNeWMeK観測点のデータから検討し,強風被害発生の状況を整理した。また,長崎地方に設置している2箇所のNeWMeKに着目し,NeWMeK観測点の風速データを比較し,地形により風速が全く異なることを確認した。
  • 池内 淳子, 奥田 泰雄, 谷口 徹郎, 谷池 義人
    セッションID: 171-172
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    竜巻を含む突風災害は一般的に認知度が低いが、その瞬間風速は非常に大きく甚大な被害に繋がる。本編では、竜巻を含む突風災害の認知度向上の必要性を示すことを目的として、2004年に佐賀県で発生した竜巻災害時を事例として災害対策に関する考察を行った。その結果、_丸1_竜巻を含む突風災害では、被害原因不明のまま災害応急対応が進められることが特徴で、突風災害の被害軽減には、一般通報などから「突風災害発生」を推測する技術開発が必要であると考えられる。_丸2_竜巻を含む突風災害では、公的施設が災害対応拠点として大きな役割を果たすことから「災害時の公共施設無被害」を念頭に、耐風性能強化を再認識する必要がある。
  • 奥田 泰雄
    セッションID: 173-174
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    災害で建築物が被災した場合、全壊、半壊、一部損壊等の評価なされる。これは、総理府の通知により、自然災害で発生した被害を災害の種別によらず統一された尺度で評価するものであり、現在はこの評価に基づいて各種の被害支援制度が適用される仕組みになっている。そのため、自治体は被災直後から地域の被災世帯を訪問し1世帯ごとに被害の評価を行い、その結果を内閣府に報告することになっている。しかし、この評価基準が地震被害を主に想定したものになっているため、実際の強風被害状況と評価結果との間に乖離が見られる場合があることが指摘されている1,2)。延岡竜巻の場合でも、被害の評価を行った延岡市は被害の現状に合うようにこの評価基準を適用する際に運用上の工夫を行っている。本報告は、延岡竜巻の建築物等の被害を対象として、上記の評価基準による評価結果を比較検討したものである。
  • 佐々 浩司, 福原 弘之, 太田 衣美, 村田 文絵
    セッションID: 175-176
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2006年11月26日15時40分頃、低気圧の通過に伴い高知県土佐清水市竜串・三崎地区で竜巻被害が発生した。現地調査の結果、Fujita-PearsonスケールはF1-PL0-PL2であることがわかった。竜巻の移動速度は遅く、4m/s程度であった。また、竜巻の経路は後半で南へ屈曲しており、これは北側で発生したダウンバーストにより押されたものと推測される。
  • 田村 幸雄, 須田 健一, 吉田 昭仁, 松井 正宏
    セッションID: 177-178
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2005年12月25日,JR羽越本線特急いなほ14号が寒冷前線の通過中の山形県酒田市付近において,突風に煽られて脱線し,死者5名,負傷者32名の痛ましい惨事が発生した。運転手や乗客の証言や当時の気象状況等から判断して,脱線に突風が大きく絡んでいたであろうことは明白である。しかし,事故から1年以上経過した現在(2007年2月)においても,突風が竜巻によるものかダウンバーストによるものか,あるいは他の原因によるものかを,気象庁は一切明らかにしていない。また,最近の一連の突風災害に対して社会が大きな関心を持つようになった最大の要因である当該脱線事故をもたらしたこの突風について,気象庁のHPに公開されている「災害をもたらした竜巻一覧(1971~2006)」にも「災害をもたらした気象事例(平成元~17年)」にも収録されておらず,まるで何事もなかったかの如き様子である。本報告は,脱線現場の直ぐ西側にあり,突風によって破壊した農機具小屋に作用する風力実験結果,および基礎,壁面,屋根面などの飛散状況の詳細な調査に基づいて,破壊と飛散のシナリオを検討し,当時の風況を推定したものである。
  • 松井 正宏, 田村 幸雄, 曹 曙陽
    セッションID: 179-180
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    2005年11月8日12:00頃,秋田県大潟村から琴丘町にかけて突風が発生し,農業施設,建築物等に被害が発生した。被害は直線状に約8 kmにわたっている。また,農業倉庫の全壊や,仮設の休憩室が14m飛散し,室内にいた人が負傷するなど,人的被害も出ている。さらに,防雪フェンスの飛散など,同年12月25日の突風による羽越線事故[1]の際に被害地域付近で見られたものと同様の現象が発生している。この突風について,その被害状況と被害から推定される限界風速を明らかにした。防雪フェンスは同型の物が羽越線事故地域付近の国道沿いにも使用されており,これらの地域で発生した突風の風速の下限値を抑えることができる。
  • 松本 勝, 伊藤 靖晃, 松宮 央登, 藤原 慎也, 金 起男
    セッションID: 181-182
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    長大橋梁桁断面に生じるフラッター現象は発散型の振動現象であり,その発現は構造物の破壊を意味するため,フラッター安定化のための研究が従来から進められてきた.近年の研究で,連成フラッターの発生メカニズムに基づいた解析手法であるStep-by-Step解析を用いて,分枝のスイッチング特性及び,各非定常空気力係数の寄与が明らかにされている.しかし,Step-by-Step解析の解と,複素固有値解析の解には差が見られ,重要な検討項目とされてきた.そこで本研究では,減衰の観点からStep-by-Step解析に検討を加え新たに提案するStep-by-StepII解析を用いてフラッター発生機構,安定化機構に関して考察を行う.
  • 松本 勝, 白土 博通, 古川 拓郎, レ タイ ホア, 角倉 佑哉, ド バン バオ
    セッションID: 183-184
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    ガスト応答は乱れた風が構造物に作用した際に生じる強制振動のことを指し,主として大気乱流に起因する.ガスト応答解析では多くの入力パラメータを必要とし,その一つ一つの精度が解析精度を左右するが,その定式化についての確定した知見は必ずしも得られているとは言えない.空力アドミッタンスやジョイントモードアクセプタンスの正確な評価は構造物のガスト応答解析において不可欠であり,これらは断面周りの流れ場,構造物の断面形状に大きく依存する.本研究では矩形断面を対象に風洞実験を行い,ガスト応答解析の入力パラメータの一つであるジョイントモードアクセプタンスについて周波数領域・時間領域から検討し,矩形断面に作用する変動空気力の空間相関特性と関連付けた評価を試みる.
  • 松本 勝, 白土 博通, 八木 知己, 島村 誠, 前田 達夫, 川島 由紀, 橋本 三智雄
    セッションID: 185-186
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    Bluffな構造基本断面(B/D=0.5, 1.0, 2.0, 2.75, 4.0,円柱)を対象に,主風速がステップ状に変化するような非定常気流が作用した場合の抗力の時間過渡特性を明らかにし,各断面における不安定特性及び幾何学形状への依存性を考察する.全断面において,風速急変後,非常に短時間ながら抗力は定常値を越すovershoot現象が見られ,overshoot時においてStrouhal数に関連する非定常な周波数成分が確認された.また,これらの時間過渡応答特性と周期変動気流中で実験的に得られた周波数伝達関数との対応関係について考察を加える.
  • 山田 均, 勝地 弘, 高岡 泰弘
    セッションID: 187-188
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
     構造物の空力振動を評価する際に気流の乱れの影響を適確に考慮する必要があるが,一般には乱れ強さを相似した気流を用いて風洞実験を行う場合が多い.  一方,剥離せん断層の形成には気流の風速変動成分のうち,小スケール渦の影響が大きいと言われており,Irwinは小スケール渦領域のスペクトル強度を相似することで,気流の乱れが構造物の空力振動に与える効果をより適確に再現できるとしている.  本研究では,小スケール渦成分が物体まわりの流れ状況に与える影響を背圧係数によって調べ,風洞実験における乱流シミュレーション法に関して検討を行った.その結果,乱れ強さの一致よりも小スケール渦領域でのスペクトル強度を相似させた乱流間で,背圧係数の一致がよいことが確認できた.
  • 樽川 智一, 平野 廣和, 佐藤 尚次
    セッションID: 189-190
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    本報では,有限要素法を用いて亜臨界域における円柱まわり流れの3次元数値流体解析を行う.具体的には,抗力係数やStrouhal数,剥離点の位置などに着目し,流れの3次元性を考慮することによって実験結果との乖離をどの程度低減できるかを検討する.なお、本報では研究の第一段階であるので、解析を行うに際しては、乱流モデル等を用いない直接法を採用した。
  • 佐藤 亮, 樽川 智一, 平野 廣和, 佐藤 尚次
    セッションID: 191-192
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年、斜張橋に採用されることが多い並列ケーブルは、2本のケーブルが干渉してウェークギャロッピング現象と呼ばれる複雑な振動現象を起こすことがある。これらの振動現象は、大きな振幅の振動であり、ケーブルとタワーや桁との定着部での疲労破壊を招く要因ともなり得る。本研究では、並列円柱まわりの流れで発生する振動現象に着目し、これらの現象の空力特性を把握することを有限要素法に基づく数値流体解析を用いて行うものとする。また、既存の風洞実験結果との比較により、本解析手法の適用性の検討を行う。本報において、円柱間隔,迎角をパラメータとして行った2次元静的解析により、並列円柱まわりの流れのメカニズムは把握できることがわかった。
  • 溝田 武人, 山本 和幸, 小倉 聡樹, 大屋 裕二, 岡島 厚
    セッションID: 193-194
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    サッカーボールの無回転ボールがゆらゆら揺れる現象がある。この魔球は、流体力学的には未だ説明が付いていない。この論文では、サッカーボールの自由落下実験、TV画像解析、風洞実験により、ゆらゆら揺れる流体力学的なメカニズムを明らかにした。すなわち、抗力係数を測った浅井の研究によれば、サッカーボールは縫い目の影響などで滑面球の超臨界レイノルズ数領域に相当する流れで飛翔している。種子田の研究によれば、この領域では球背後に馬蹄形渦と二本の直線的な渦が形成されており、この発生位置が不規則に動く。これにともなって横力・揚力が発生する。風洞実験ではこれらの不規則な力が捕えられた。
  • 山本 学, 近藤 宏二
    セッションID: 195-196
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    本報は,翼形M-F073の空力特性について述べている。空力特性は,風洞実験により調査した。実験パラメータは,Re数および乱れの強さである。その結果,揚力係数は,乱れの強さが非常に小さい時,レイノルズ数が100,000から200,000までの範囲において,失速角付近で遷移した。また,乱れの強さはレイノルズ数効果を小さくすることが確認された。
  • 長谷部 寛, 苗木 智久, 渡邉 尚斗, 野村 卓史
    セッションID: 197-198
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/11
    会議録・要旨集 フリー
    タンデム配置構造物周りの流れは,構造物の配置間隔によっては上流側構造物から剥離した流れが下流側構造物に衝突し,その周辺に複雑な流れ場を形成することが知られている.しかし現在,並列ケーブルに代表される円形断面を対象とした研究は広く行われているが,矩形断面を対象とした研究は少ない.そこで本研究では,タンデム配置した正方形角柱の表面圧力と周辺風速を測定することで,角柱配置間隔が流れ場に及ぼす影響の検討を行った.その結果,角柱中心間隔比が3から4の間で流れのパターンが大きく変化することが確認された.
feedback
Top