日本鳥類標識協会誌
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22 巻 , 1_2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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巻頭言
一般論文
  • 深井 宣男, 須川 恒, 千葉 晃, 尾崎 清明
    22 巻 (2010) 1_2 号 p. 8-36
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
    1998~2000年に実施された日露共同標識調査の結果から,優占種,日周変化,再捕獲記録,主な種の渡り時期について解析した.3年間で合計46種5,278羽が標識放鳥され,21種361羽が再捕獲された.優占種は,カシラダカ,コガラ,メボソムシクイ,オジロビタキ,オオジュリンであった.日本での捕獲数との比較から,オジロビタキとアカマシコはカムチャツカ半島からオホーツク海を越えて大陸沿いに南下するものと推定される.種別の日周変化では,シマゴマなどの朝型,マミチャジナイの朝夕型,オオジュリンなどの午前型,オジロビタキなどの平均型の4つに類別された.移動後回収の記録はオオジュリンで18例あり,日本での回収地および放鳥地は宮城県から宮崎県まで広範囲に及んだことから,日本各地で越冬するオオジュリンにとって,カムチャツカ半島が重要な繁殖地の一つであることが再確認された.渡りの時期には,換羽様式などさまざまな要因が関係していると考えられる.成鳥が繁殖地で完全換羽をおこなうオジロビタキ,カシラダカ,オオジュリンでは幼鳥が先に渡り,越冬地で換羽をおこなうアカマシコ,メボソムシクイでは成鳥が先に渡ることがわかった.体重や皮下脂肪量との関係では,成鳥の渡りのピークは脂肪量の増加とほぼ一致していたが,幼鳥の体重と脂肪量の増加はピークから10日ほど遅れていた.成鳥の渡り期間に比べ幼鳥の渡りの期間が長いのは,体重や脂肪量の増加が渡りのピークとずれていることが関係している可能性が考えられた.
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  • 千葉 晃, 小松 吉蔵
    22 巻 (2010) 1_2 号 p. 37-49
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
    日本を含む極東アジアに広く分布するメボソムシクイについては,亜種の帰属を初め未解決の問題が多く残されており,解決には国境を越えた協力と基礎資料の収集が待たれている.この度,カムチャツカ(同半島中南部ビストラーヤ川源流部)における日露共同調査に一員として加わり,本種の渡りや外部形態等について資料を収集する機会を得たので,これまで新潟市で得た未発表資料にこれらを加え,形態形質や渡りを中心に,亜種問題を含めて検討を行った.新潟海岸では例年初夏(5月下旬~6月中旬)に顕著なメボソムシクイの渡りが見られ,これらは,国内で繁殖する亜種メボソムシクイPhylloscopus borealis xanthodryasではなく,極東ロシアなどで繁殖する基亜種コメボソムシクイP. b. borealisと見られてきた.新潟海岸で得られた2例の国内回収事例は,その名称や帰属はともかく,捕獲時期や移動速度から推して,カムチャツカ半島における本種の移動や繁殖時期と軌を一にするものであった.また,新潟とカムチャツカで得た多数の個体について,分子手法による性判定を行った上で体各部の計測データを比較した結果,計測値(初列風切最外側長と初列雨覆最大長の差,翼式,翼帯と関連する大雨覆斑の数など)は,その範囲が大きく重複した.これらの結果と,囀りの相違や最近行われた分子生物学的結果とを合わせて総合的に判断すると,今回新潟とカムチャツカ半島で調べた個体は亜種メボソムシクイP. b. xanthodryasや基亜種コメボソムシクイP. b. borealisではなく,亜種オオムシクイP. b. examinandusに該当する可能性が極めて高いことが明らかになった.
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  • 深井 宣男
    22 巻 (2010) 1_2 号 p. 50-56
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
    カムチャツカで実施された日露共同標識調査で捕獲されたアカマシコについて,亜種アカマシコの換羽様式と,雌型個体の羽色における二型について論じた.ヨーロッパの基亜種では,成鳥は繁殖地では換羽せず,越冬地で完全換羽をおこなう.しかし,カムチャツカで繁殖する亜種アカマシコの成鳥には,基亜種同様に繁殖地では換羽せずに渡りを開始する個体と,繁殖地で完全換羽する個体がいることがわかった.また,雌と同じ羽色の成鳥と幼鳥には,風切や尾羽などの羽縁の色に,オリーブ色と赤色の二型があることがわかった.このうち,赤色型の個体は,雄・幼鳥または発色の悪い雄・成鳥の可能性がありうる.
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  • 深井 宣男
    22 巻 (2010) 1_2 号 p. 57-63
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
    サメビタキMuscicapa sibirica,エゾビタキM. griseisticta,コサメビタキM. dauuricaの幼羽について,既存の情報を整理し,観察結果を加えて識別点をまとめた.これら3種の幼羽では,頭部から背にかけての斑の色と形,大きさが特徴的で,種の識別に役立つ.第1回冬羽に換羽した個体でも,これらの幼羽の一部が残っていれば識別に役立つと考えられる.
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  • 深井 宣男
    22 巻 (2010) 1_2 号 p. 64-86
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
    1998~2000年に実施された日露共同標識調査で捕獲された47種について,種や亜種,性や齢の識別に関する情報を種毎にまとめた.
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資料論文
  • 須川 恒, 三原 学, 磯 清志
    22 巻 (2010) 1_2 号 p. 87-96
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
    カムチャツカにおいて1998年から2000年の3年間,繁殖終了後で秋の時期である8月中旬から9月中旬において日本鳥類標識協会による日露共同鳥類標識調査を行った.この調査によって,47種,5,744個体の鳥類を捕獲し,47種,3,840個体について体の大きさや体重の測定を行った.これらの捕獲および測定値の情報を調査者間で共有し利用することが多数の調査者が参加する共同調査では重要であり,データベースの作成はその手法として有用である.その目的で本報告では本調査において作成したデータベースの構造を説明し,その有用性と明らかになった課題を述べ,今後,同様のデータベースを利用する際の改善点について提案した.また,これらのデータベースに入力した各鳥種の測定値の概要を示した.
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