喉頭肉芽腫は声帯後部,特に披裂軟骨声帯突起部に発生することが多い。原因として挿管性や接触性などがあげられるが,原因が不明のことも少なくない。今回われわれは,当科で治療した非特異的喉頭肉芽腫の臨床像と治療過程について検討した。
2002年7月から2005年11月までに当科を受診し臨床的に喉頭肉芽腫と診断された19症例を対象とした。男性16例,女性3例で平均年齢は53.1歳であった。原因は挿管性が5例,非挿管性が14例であった。
2001年Horiguchiらの報告以来,喉頭肉芽腫に対する当科の治療方針は保存的療法としている。
今回の検討では経過観察のみが7症例,ステロイド・トラニラスト内服,ステロイド吸入,音声治療などの保存的療法が7症例行われていた。外科的療法では悪性腫瘍診断の目的で喉頭微細手術下切除術を施行した症例が5例あり,病理組織検査の結果では全例が肉芽腫であった。
全19症例の中で現在まで経過を確認し得た16例の内訳は,肉芽腫が消失したものが12例,残存が4例であった。喉頭肉芽腫と診断された中で悪性腫瘍が含まれている可能性もあるため適宜生検目的での切除は行うべきであるが,悪性腫瘍が除外された場合は積極的な外科的切除は行わず経過観察すべきと考えている。
抄録全体を表示