日本気管食道科学会会報
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72 巻, 2 号
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セミナー(1)咽喉系「音声障害に対する治療」
  • 平野 滋, 齋藤 康一郎
    2021 年72 巻2 号 p. 69
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/25
    ジャーナル 認証あり
  • 渡邉 格
    2021 年72 巻2 号 p. 70-74
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/25
    ジャーナル 認証あり

    喉頭乳頭腫は特に多発性で再発傾向の強い症例では,頻回の手術を要し,治療に難渋する症例も少なくない。決定的な治療法はいまだ存在せず,現在も外科的治療が標準的な治療である。喉頭乳頭腫の手術概念としては,病変の除去を最小限に留めることで,喉頭の形態・機能を温存しながら,腫瘍を制御することである。全身麻酔下の手術では,主にCO2レーザー,マイクロデブリッター,KTPレーザー,cold instrumentsといった器具が本邦では使用されているが,いまだ決まった治療プロトコルは存在しないため,慣れた手技・器具を複数組み合わせて行うことが望ましい。日帰り局所麻酔下レーザー手術は,易再発性の喉頭乳頭腫の治療において,患者の時間的・経済的負担を減らすことができる点で有用である。本稿では当院で行っている外科的治療の実際について,症例を交えて提示する。

  • 松﨑 洋海
    2021 年72 巻2 号 p. 75-79
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/25
    ジャーナル 認証あり

    声帯嚢胞をはじめとした声帯粘膜固有層浅層に病変がある疾患に対して,マイクロフラップ法を用いた手術が行われて久しい。本方法を端的に表現すれば,声帯粘膜上皮を切開し,声帯粘膜固有層浅層内の病変のみを切除・摘出するにとどめ,粘膜上皮の欠損および声帯靭帯の損傷を可及的に避けるというものである。その目的を達するためには,声帯粘膜上皮下が明視される必要がある。したがって,片手では病変周囲を操作しつつも,反対手で上皮を把持・翻転しておくことが本術式の要点といえる。使用する器具・実際の操作手順には,施設・術者間で差異はあると考えられるが,この要点は共通する。本稿は,主にこれから音声外科を志す方や関心のある方に向けて,当施設で行っている方法を通してマイクロフラップ法を概説する。

  • 松島 康二
    2021 年72 巻2 号 p. 80-83
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/25
    ジャーナル 認証あり

    喉頭枠組み手術は声帯そのものには操作を加えずに,病態に合わせて喉頭枠組み軟骨に手術操作を加えることで,内部に存在する声帯の位置や緊張度を変化させ症状を改善させる手術である。その中で声帯麻痺に対しては,披裂軟骨内転術と甲状軟骨形成術I型が行われている。披裂軟骨内転術において従来処理されることが多かった外喉頭筋群と咽頭収縮筋は内喉頭筋群と協調して呼吸・嚥下・発声時の声帯や喉頭の動きに関与している。特に咽頭収縮筋と筋に沿って走行している上喉頭神経外枝は,声帯麻痺を生じた喉頭の発声に補助的そして代償的な働きをしているため可能な限り温存が望ましい。甲状軟骨形成術I型を行うにあたり軟骨開窓の位置が一番重要なポイントであり,内方移動の調節はGRBAS尺度のS1程度が好ましい。

セミナー(2)食道系「食道癌治療における新しい展開」
  • 神宮 啓一, 梅澤 玲, 山本 貴也, 石川 陽二郎, 高橋 紀善, 武田 一也, 鈴木 友, 寺村 聡司, 尾股 聡
    2021 年72 巻2 号 p. 84-87
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/25
    ジャーナル 認証あり

    放射線治療は1990年以降劇的に医療機器の進化に伴い発展してきている。その技術的進化は今も日進月歩である。この恩恵は食道癌においても認められ,治療成績は改善している。また免疫療法をはじめ全身療法の発展はmicrometastasesを更に制御できる可能性があり,局所療法としての放射線治療の役割は大きくなっている。本稿では近年の食道癌放射線治療の状況と今後について述べている。

  • 平澤 大
    2021 年72 巻2 号 p. 88-92
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/25
    ジャーナル 認証あり

    早期食道癌の治療は外科切除時代を経て,1990年頃からEMR(Endoscopic mucosal resection:内視鏡的粘膜切除術)時代,2000年頃からESD(Endoscopic submucosal dissection:内視鏡的粘膜下層剥離術)時代になった。ESDは内視鏡を用いて狙った範囲の粘膜および粘膜下層を正確に切除できる治療法である。2008年に保険収載がされ,現在は多くの食道表在癌の治療がなされている。本稿ではESDが誕生した時代的変遷,食道ESDの適応,実際のESD治療法,ESDの問題点(偶発症)に関して解説する。

  • 高橋 雅信
    2021 年72 巻2 号 p. 93-96
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/25
    ジャーナル 認証あり

    食道癌の治療では,外科手術,放射線療法,そして化学療法を組み合わせた集学的治療がこれまで行われ,治療成績は近年益々向上しつつある。本稿では,化学療法について,現在の標準療法に関して概説する。術前あるいは術後補助化学療法として,術前シスプラチン+5-FU療法が現在の標準療法である。切除不能・再発食道癌での化学療法として,1次治療ではシスプラチン+5-FU療法が標準療法である。2次療法ではこれまでタキサンが用いられてきたが,2020年にニボルマブ,ペムブロリズマブなどの抗PD-1抗体が食道癌に適応追加となり標準療法の1つとなった。切除可能食道癌における集学的治療,切除不能・再発食道癌における化学療法について,近年種々の臨床試験が実施されており,従来標準療法として用いられてきた殺細胞性抗癌薬に加えて,免疫チェックポイント阻害薬,さらにその他の分子標的薬との併用,あるいは新薬の導入が今後益々期待される。

セミナー(3)気道系「新型コロナウイルス感染症とCOPD・喘息」
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