日本醸造協会誌
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101 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 平松 順一
    2006 年 101 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 石山 斉
    2006 年 101 巻 1 号 p. 2-9
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    米が田圃にある時からそのタンパク含量や稲の倒伏状況, 病害虫の被害状況, 施肥むらなどが航空機や人工衛星を使って計測されている。この方法は, 当然のことながら酒米にも応用できる技術であり, その状況を紹介していただいた。
  • 武部 実
    2006 年 101 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    古くから, わが国には大豆を素材にした伝統食品が多く, 体に良いと言うことは, 誰もが当り前のように感じているが, 米国では1990年代になってはじめて大豆が健康に良いと認識されるようになり, 大豆の蛋白質やイソフラボンが高く評価され, サプリメントなどに取り入れられている。著者は, 麹菌の発酵で得られる抗酸化性に着目され, 大豆に麹菌を利用した抗酸化性の機能性食品, 大豆胚芽を原料とした効率的なアグリコン型イソフラボンの生成方法を開発された。また, 大豆発酵食品のなかでも, 味噌はメラノイジンの抗酸化性, 植物性乳酸菌の免疫賦活機能など多くの優れた機能性を有することを明らかにされた。これらについて, 詳細に解説, 紹介いただいた。
  • 吉田 元
    2006 年 101 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    世界中にその品質の良さが認知されている日本のりんご。そのりんごの最大生産地である青森県の津軽地方。りんごを原料として醸成されたシードルは, まさに飲むりんごそのものである。筆者は, 本稿で津軽におけるリンゴ酒の歴史 (日本のシードルの歴史とも言える) を膨大な資料をもとに纏められた。先人のリンゴ酒への思い, 開発魂が今に伝わってくる貴重な資料である。
  • 齋藤 富男
    2006 年 101 巻 1 号 p. 23-26
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 2006 年 101 巻 1 号 p. 35-50
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 中村 洋二郎, 下飯 仁, 伊藤 清
    2006 年 101 巻 1 号 p. 53-60
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    白麹菌から細胞表層タンパク質の候補 (CwpA) を得たが, 本遺伝子のコードするタンパク質はN末端とC末端の双方に疎水性領域をもち, GPIアンカータンパク質の特徴的な構造を示した。
    本タンパク質は膜画分に存在し, PI-PLC処理を行わない場合には界面活性剤層に抽出され, PI-PLC処理を行いリン脂質の部分を切断除去すると水層に移行した。また, GPI付加シグナルの直前にストップコドンを人工的に導入すると, 細胞に保持されず, 分泌された。以上の結果より, CwpAはGPIアンカータンパク質であることが示された。
    GFPを付加したCwpAは細胞表層に蛍光を示したので, 細胞膜にGPIを介してアンカリングされていることが示された。
  • 清酒醪の発酵温度と酒質の関係 (第3報)
    進藤 斉, 矢部 修平, 角田 潔和, 小泉 武夫
    2006 年 101 巻 1 号 p. 61-68
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    低温醪において液部のMet濃度が増加せず, 低濃度で一定推移し, 酵母菌体内にSAMを高蓄積する現象に対して, 低温が及ぼす影響を個別に検討した。
    1. 単発酵培地では, 糖が同濃度条件でY, Pまたは麹エキス由来成分が低濃度条件であってもMATFase活性は高くならなかった。また10℃の低温培養でも同様であった。MATFase活性は, 低温における菌体内SAM高蓄積との直接的な関連は薄いと推察した。
    2. 醪ではSAMを菌体内に高蓄積している10℃発酵条件下でも必ずしもMATFase活性が高くならなかった。さらにMet添加でMATFase活性が高く, かつ10℃でもSAMは高蓄積されないことが示された。このため, 本酵素活性と低温醪でのSAM蓄積の関連性は低いこと明らかとなった。
    3. 10℃醪では, SAM量が228~242mg/醪1kgと15℃の180mgに比べて多かった。しかし両温度条件でもSAMの90%は菌体内に存在し粕へ移行したことより, 低温醪でSAM生成量が多くても末期管理が適切ならば酒質への悪影響はないと推察した。
    4. 糖とアミノ酸が連続的に供給され並行複発酵するモデル培地として固液共存培地を作成した。グルコースは順調に消費され, 培養終了時のアルコールが約15%, アミノ酸度も徐々に増加し最大4mlとモデル培地として妥当な経時変化であった。
    5. 固液共存培地では, 10℃, 15℃両条件で総アミノ酸量及び各アミノ酸組成でも大部分は増加したが, Metは10℃で低濃度のまま一定推移する特徴的な動向を示した。また培養終了時の菌体内SAM量は, 10℃では19.6mg/1010cells, 15℃では同7.0mgと固液共存培地においても醪と同様に低温で高蓄積された。並行複発酵かつ低温での液部Metの低濃度推移と酵母菌体内SAM高蓄積現象は, 米, 米麹を用いずに再現可能であった。またMetが低濃度で徐々に供給されることが, 低温での酵母のMetの選択的取り込みに影響していると推察された。
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