日本醸造協会誌
Online ISSN : 2186-4012
Print ISSN : 0914-7314
ISSN-L : 0914-7314
101 巻, 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 何もしないリスク
    原田 勝二
    2006 年 101 巻 2 号 p. 75
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 久慈 浩介, 原田 勝二, 大西 茂彦, 鈴木 康司
    2006 年 101 巻 2 号 p. 76-80
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    現在, アメリカは日本文化と日本酒を最も高く評価している国であるという。 エンパイアーステートビルから夜景を眺めつつ, この国で日本酒を売ろうと高校二年生のとき考えた若き蔵元の後継者がその夢を実現した. アメリカに幾度となく足を運び, 日本酒の魅力を蔵元が直接伝える努力と情熱が日本酒のファンつくりに欠かせないと自らの体験を説く。
  • 尾張 かおる
    2006 年 101 巻 2 号 p. 81-87
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    各県で実施される味噌・醤油品評会は官能評価によって出品物の優劣を競っている。 また全国のものを一堂に集めて実施される全国品評会も同様な方法で行われている。 筆者は秋田県で過去50年間実施された出品物の成分分析のデータを解析し, 優秀品の品質傾向を見出し, 今後の品質向上の手がかりを示した貴重なものである。 大いに参考になると思われる。
  • 大西 茂彦
    2006 年 101 巻 2 号 p. 88-93
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    平成14年度からアレルギー物質を含む特定原材料5品目の表示を義務化し, 19品目についても表示を推奨している。 醤油は大豆及び小麦を使用していることから, この2品目が表示の対象になっている。 筆者はアレルギー物質を含まない, また表示義務の必要でない原料を使用して醤油風調味料を試作している。 詳細について解説していただいた。
  • 2006 年 101 巻 2 号 p. 93
    発行日: 2006年
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 康司, 飯島 和丸, 坂本 幹太, 佐見 学, 山下 博
    2006 年 101 巻 2 号 p. 94-103
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    乳酸菌の中にビールを濁らせる菌と濁らせない菌が存在し, その形質がホップ耐性の有無と密接に関連することは以前から知られていたが, 筆者らは最新の遺伝子組替え手法を駆使してホップ耐性を司る遺伝子を特定した。これまで不明であったホップ耐性の機構解明のみならず, 現場的な微生物管理にも応用可能であり, 今後の展開が期待される研究である。
  • 吉田 元
    2006 年 101 巻 2 号 p. 104-109
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 谷本 昌太, 藤井 一嘉, 大土井 律之, 下田 満哉
    2006 年 101 巻 2 号 p. 111-116
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    1. 米麹の代替として市販の酵素剤を用いて醸造した生酒の品質および冷蔵貯蔵中における品質変化を調べた。なお, 酵素剤としてIAAOD活性が認められないものを使用した。
    2. 3℃, 6ヶ月間の貯蔵試験の結果, i-Valは, 貯蔵中直線的に増加したが, 酵素剤の使用量が増えるほどその増加は抑制された。
    3. 官能評価の結果, 香り, 味, 総合評価のすべてで, 貯蔵前の生酒の各試験区間に有意差は認められなかった。貯蔵6ヶ月後の官能評価値は, すべての評価項目で, 酵素剤を用いた場合に無使用の場合と比べて有意に小さい値を示した。
    4. 以上の結果から, 米麹の代替としてIAAOD活性が認められない酵素剤を使用することにより, 生酒の貯蔵中におけるi-Valの生成を抑制し, 長期間にわたって品質を保持し得ることが明らかとなった。
  • 上東 治彦, 加藤 麗奈, 杉山 洋, 上神 久典, 中尾 みか, 佐見 学
    2006 年 101 巻 2 号 p. 117-124
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    高知県室戸市では水深320mの海中から海洋深層水(DSW)を取水している。DSWはその清浄性および多くのミネラルを含むことから, 様々な発酵食品に応用されている。今回, 清酒発酵に与えるDSWの影響を調べることを目的として, 小スケールでの清酒発酵試験(1-2L)を行った。従来からDSWを発酵中に添加することにより, 清酒の香気成分すなわち酢酸イソアミル, カプロン酸エチルおよびカプリル酸エチルの生成を亢進することが知られている。この現象のメカニズムを探る目的で, DSWを添加して発酵させた場合の酵母の遺伝子発現をcDNAマイクロアレイを用いて解析した。その結果, DSWの添加により高級アルコーレおよび脂肪酸の代謝, 生合成に関連する遺伝子の発現上昇が認められた。これらの発現上昇が清酒の香気成分の生成量を増加させたものと推察された。また, DSWを添加した清酒の小仕込を行い, 官能検査を実施したところ, NaClやDSWの主要ミネラルを添加した場合に比べて総合評価が有意に高いことが明らかとなった。さらに興味深いことに, NaClを単独添加した場合, ストレスに関連する遺伝子の発現が上昇することが見出された。一方, DSWを添加した場合, このストレス関連遺伝子の発現上昇は抑えられた。以上の結果からDSWを清酒醸造に応用することの重要性が示されたものと思われる。
  • 磯谷 敦子, 宇都宮 仁, 神田 涼子, 岩田 博, 中野 成美
    2006 年 101 巻 2 号 p. 125-131
    発行日: 2006/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    一般の市販酒において生じる老香に関与する香気成分を明らかにするため, 全国市販酒類調査試料より老香を指摘された清酒を選抜して香気成分分析および官能評価を行い, 官能評価に寄与する成分および香気成分組成の特徴(老香のない清酒や長期熟成酒との違い)について検討を行った。
    老香に寄与する成分としては, 老香清酒の65%に閾値以上のDMTSが含まれていたこと, また, DMTS濃度の対数と老香強度との間に相関がみられたことから, DMTSが官能的に老香に大きく寄与していることが示唆された。一方, ソトロンは老香清酒ではほとんどが閾値以下の濃度であり, 官能評価への寄与は小さいと考えられた。
    成分的な特徴としては, 揮発性アルデヒド類, エチルエステル類, ポリスルフィド(DMDS, DMTS), フルフラール, ソトロンといった貯蔵によって増加する香気成分は, 老香なし清酒く老香清酒く長期熟成酒の順に多くなった。主成分分析の結果, 老香清酒はポリスルフィドが相対的に多く, 長期熟成酒で貯蔵期間が特に長いものはソトロンをはじめとするカルボニル化合物およびコハク酸ジエチルが多い傾向がみられ, 両者の香気成分組成の違いが示唆された。
feedback
Top