日本醸造協会誌
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102 巻, 6 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 五明 紀春
    2007 年 102 巻 6 号 p. 421
    発行日: 2007/06/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 河辺 達也
    2007 年 102 巻 6 号 p. 422-431
    発行日: 2007/06/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    日本醸造協会が関係する醤油, 味噌, 清酒, みりん, 酢は, 和食の「うまみ」を支え合う仲間といえる。麹を使用しアミノ酸が多いことが, これらの相性の良さにつながっていると考えられている。
    さて, みりんや清酒を使うと, 料理がおいしくなることは経験的に知られていたが, 科学的解明が行われるようになったのは最近のことである。筆者らは, 本みりん・清酒の調理効果について, 客観的なデータを基に検証を進め, また, 新たな効果や機能を見いだしている。若い人たちや海外の日本食レストランの方々にも, これらの調理効果をより一層PRしたいものである。
  • 西脇 俊和
    2007 年 102 巻 6 号 p. 432-440
    発行日: 2007/06/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    江戸初期の禅僧沢庵和尚が発明したとされる沢庵漬は, どんなに食文化が進んでも日本人の食生活には欠かせない格別の食べ物である。暖房の効いた電車内で, あの特有の臭いがどこからともなく漂ってきたときには, すぐに鼻をつまみたくもなるが, 一方である種の郷愁を覚えるのも事実である。筆者は, この沢庵臭を低減する方法に取り組まれ, 最終的に酵母の利用により沢庵臭の少ない現代向きの漬物に加工する技術を確立されたもので, その経緯を解説していただいた。消臭メカニズムも極めて明解である。
  • 第3回国際サワードウシンポジウムに参加して
    森 治彦
    2007 年 102 巻 6 号 p. 441-446
    発行日: 2007/06/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    サワードウは乳酸菌を利用した酸味のある小麦粉又はライ麦粉のパン生地であり, サワードウブレッドは欧米で古くから食されている。筆者らは, サワードウも醸造物の一種, とのコンセプトに基づいて, 生もと由来の乳酸菌Lactobacillus sakeiを利用した, ユニークなサワードウとサワードウブレッドの開発に成功している。その筆者がこのたび, イタリア南部のバーリ市で開催された第3回国際サワードウシンポジウムに参加されたので, 本シンポジウムの発足以来の経緯を含め, 今回のシンポジウムの内容や雰囲気を報告していただいた。近年, サワードウの解釈が広がりを見せているという。その具体例も示されており, 新しいサワードウを開発する上でのヒントともなるであろう。シンポジウム終了後に訪問されたベーカリーの見学記事等も興味深い。
  • 編集部
    2007 年 102 巻 6 号 p. 447-467
    発行日: 2007/06/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    世界の調味料となりつつある, 醤油にかかわる研究の平成18年度の成果を見ると, 醤油研究から派生する基礎的な研究への努力がややおろそかになっているように感じられる。しかし, 僅かでも着実に進展していることがうかがわれ喜ばしい。その中にあってノウハウとして保持されてきたであろう技術に注目した技術研究には興味深いものがある。地球上に無尽蔵にある窒素ガスの有効な利用もそのひとつである。この観点から, 醤油とその醸造に関わる微生物の関係をより詳細に検討することにより, 古くて新しい醤油の品質保持技術のみならず, 注目の古代の遺跡の望ましい状態での保持に関わる知見や技術さえも生み出すのではと期待している。
  • 鈴木 康司, 浅野 静, 飯島 和丸, 栗山 英俊, 北川 泰
    2007 年 102 巻 6 号 p. 499-506
    発行日: 2007/06/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    Beer spoilage Lactobacillus paracollinoides and L. lindneri strains were repeatedly subcultured in degassed beer and the culturability of these Lactobacillus strains was periodically examined on MRS agar. As a consequence, L. paracollinoides JCM 11969T and LA 4 progressively exhibited diminished culturability on MRS agar, and after the 70 th and 60 th subcultures, respectively, most of the viable cells were no longer detectable on the agar. Similarly, L. lindneri DSM 20692 and HC 92 gradually lost culturability, and after the 70 th and 40 th subcultures, respectively, these strains exhibited viable but nonculturable (VNC) characteristics on the agar. These results suggested that the prolonged adaptation to beer and related environments reduces the culturability of beer spoilage Lactobacillus strains on detection media, posing a threat to the brewing industry. Strikingly, the majority of nonculturable cells, as counted by esterase staining, showed beer spoilage ability, suggesting that microbiological incidents can occur without the detection of beer spoilage lactic acid bacteria on culture media. Taken collectively, these findings indicate that the risk presented by these microorganisms should be nullified by the use of sufficiently robust quality assurance approaches to ensure product stability.
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