市販の芋焼酎64点について一般成分5項目および一般香気成分27項目の相関関係を検討し,次の結果を得た。
1.吟醸酒の報告
2)と比較すると,共通の生成経路をもつ高級アルコール間では芋焼酎と吟醸酒は同じ傾向を示した。酢酸エチルと中鎖脂肪酸エチルにおいて芋焼酎は正の相関を示し吟醸酒は負の相関を示す,などの異なる傾向も多く見られた。
2.イソブチルアルコールとイソアミルアルコールは酢酸に対して負の相関にあった。
3.フルフラールのほかに紫外部を吸収する未知物質の存在が示唆された。
4.TBA価と正の相関にあるアセトアルデヒド,アセタール,フルフラールがTBAと反応しないこと
8)を確認するとともに,カプリル酸エチル,カプロン酸エチル,カプリン酸エチルも,それぞれ単独ではTBAと反応しないことを明らかにした。
5.油臭の原因物質ではないアセトアルデヒドとフルフラールが共存するとTBA価が著しく増加した。
6.上記4.5.の事実は,西谷と菅間
13)が問題提起した油臭指摘率とTBA価の相関が低い点を検討するうえで参考になるものである。
7.TBAと反応しないアセタールや中鎖脂肪酸エチルは,これら成分と相関関係にあるアセトアルデヒドを介してTBA価と見かけ上の正の相関を示すと推察した。
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