日本醸造協会誌
Online ISSN : 2186-4012
Print ISSN : 0914-7314
109 巻 , 6 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
解説
  • 髙橋 仁
    2014 年 109 巻 6 号 p. 401
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
  • 有山 薫
    2014 年 109 巻 6 号 p. 402-409
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    昨年の秋ごろレストランにおける食材の誤表示が発覚し,食品の原材料,産地の表示問題が改めて注目を集めた,酒類については地理的表示に関する表示基準により,本格焼酎の「壱岐」,「球磨」,「琉球」,「薩摩」,清酒の「白山」が保護されているところであるが,平成25年7月,ワインの「山梨」も新たに国税庁長官から指定されている。また,果実酒の平成24年度の課税移出数量は約35万kLとなっており,ワインがかなり普及してきている。しかしながら,本稿には日本産ブドウ原料との表示がある市販ワインの原料が外国産である可能性が示されている。ワイン製造に携る方々には本稿をよくお読みいただき,もう一度自社製品の表示について消費者の視点に立って見直して頂きたい。
  • 野口 明徳
    2014 年 109 巻 6 号 p. 410-416
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    微生物を取り巻く環境を検討しようとすると,物理的な条件としては温度,圧力あるいは撹拌混合などの限られたものになる。食品加工分野では,ジュール熱などの材料自体の発熱を利用する通電加熱の技術に関心が集まっており,その際の条件(直流,交流・周波数,電圧,連続またはパルスなど)によって、発熱に限らず,電気穿孔,電気浸透などの現象の組合せ応用が始まっている。通電加熱ではその原理と温度制御が容易であり,容器等への放熱を低下させれば省エネ的でもある。精密な温度管理が求められる培養に適しているように思えるが,実際にどのような効果が期待できるのであろうか。また,食品の分野では抽出・分散の効果を利用される超音波は,見かけ上は常温・常圧でありながら,局所的には高温・高圧の環境を生み出すことも知られている。では,微弱なエネルギーレベルの超音波は微生物の培養時にどのような効果を示すのだろうか。こうした物理的条件での効果をいくつか紹介いただいた。
  • 金田 弘挙
    2014 年 109 巻 6 号 p. 417-425
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    ビールの香味は,従来,官能評価により行っており,その美味しさを表現する言葉として,「こく」「きれ」「のどごし」などあるが,これらを定量的に分析値として示すことは困難であった。筆者らは,「味覚センサー」や「脳波」「筋肉の動き」などを測定することで,ビールの美味しさとの相関を発見し,さらにはお客様の気分との関係を明らかにしてきた。これらビールの美味しさを解明する一連の取組みについて解説いただいた。
  • 加藤 寛之
    2014 年 109 巻 6 号 p. 426-432
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    ワインのコルク臭や清酒のカビ臭の原因物質であるTCA (トリクロロアニソール) は、極低濃度で異臭として感じられることが知られている。コルク臭やカビ臭はワインや清酒の品質を大きく損ねてしまうが、TCAには「異臭」だけでなく、他の香りを感じなくさせてしまう強力なマスキング効果があるという興味深い結果が筆者らによって明らかにされた。運悪くコルク臭ワインやカビ臭清酒に当たってしまったら、他の香りがマスクされるか試してみてはいかがだろう。
  • 穂坂 賢, 吉田 宗弘, 堤 和弘, 舘 博
    2014 年 109 巻 6 号 p. 433-440
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    食品に含まれるポリフェノール類は強い抗酸化性を有することから,広範な生理機能を示すことが知られており,健康機能をもつ食品成分として注目されている。近年,地域特産品として黒大豆の品種開発や加工技術の開発が進みつつあり,黒大豆は発酵原料としての利用が期待されている。本解説の著者らは黒大豆と焼酎麹を原料としてクエン酸の爽やかな酸味をもつ新規のクエン酸健康飲料を開発した。本解説ではこのクエン酸健康飲料の開発における研究の経過と本飲料の生理機能についてラットを用いた動物実験での結果をまとめて簡潔かつ詳細に示していただいた。醸造の技術を活用した製品開発例として,新規製品の開発に向けて大変に参考となる事例である。
  • 編集部
    2014 年 109 巻 6 号 p. 441-447
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    平成25年度における味噌の研究業績としては,関連する微生物の新規酵素,遺伝子機能,発酵微生物のゲノムを活用した研究などがあげられる。原料大豆,麦等の研究は基盤研究として実施されており,味噌原料大豆の育種が着実に行われている。また大豆ゲノム研究成果は今後の育種などに期待される。本年も機能性,おいしさに関する研究報告が比重を増す傾向にあり。味噌製品の加工技術については,韓国等の海外の研究者による日本味噌類似の発酵食品の開発についての特許取得が見られた。おいしさや食育からの味噌利用に関する研究は,年々研究報告数の増加みられ,日本型食生活への回帰,若年層の健康を考えた発酵食品の重要性があらためて認識されている。機能性研究においてはヒト介入試験や疫学研究が求められ,次第に研究成果が現れてきている。日本食が世界文化遺産に登録されることに伴って,味噌の役割は,健康と食品機能のみならず,調理の観点からも極めて重要であり,新たな展開に向けて製造技術,微生物研究の更なる進展が期待される。
  • 大森 大陸
    2014 年 109 巻 6 号 p. 455-458
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
研究
  • 古川 幸子, 鈴木 啓太郎, 増村 威宏, 田中 國介, 若井 芳則
    2014 年 109 巻 6 号 p. 463-475
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/03/14
    ジャーナル フリー
    (1)2007-2009年産の酒造好適米と良食味米を含む11品種12点について,試験米の理化学的特性と酒造適性との関係を検討した。
    (2)テンシプレッサーにより測定した試験米の物性には,酒造好適米品種と良食味米品種で有意な差異が見られ,良食味米品種は粘りや付着性が強く,粘りと硬さのバランスが良い結果となった。
     また,米飯表層と全体の物性に多少の違いはあるものの,産年間差異も見られた。2008年産米は,2007年産米および2009年産米と比較して米飯表層と全体のどちらの付着性も低かった。
    (3)RVAにより測定した糊化粘度特性にも,酒造好適米品種と良食味米品種とで明確な差異が認められた。酒造好適米品種は最終粘度が高いことから,老化しやすくさばけの良い性質であると確認された。一方で,良食味米品種は最高粘度が高く,セットバックが低いことから,粘りが強く,食味が良い性質であることが確認された。
    (4)試料米の酒造適性と物性および糊化粘度特性の相関解析結果から,良食味米品種は清酒醸造における原料利用率が高く,吟醸香の主要成分のひとつであるカプロン酸エチルを多く含む良質な製成酒を醸造することが可能となることが推察された。
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