日本醸造協会誌
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110 巻, 1 号
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解説
研究
  • 佐無田 隆, 谷山 健弘, 岡村 壮一郎, 廣 あおい
    2015 年110 巻1 号 p. 37-47
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/12
    ジャーナル フリー
    1.黒糖焼酎(タンク5年以下貯蔵,常圧及び減圧蒸留)及び泡盛(カメ10年及びタンク15年貯蔵)の動粘度を測定した結果,貯蔵年数が長いほど動粘度が大きい傾向が認められ,また,貯蔵年数が長いほどTBA価が高い傾向が認められた。
    2.製造後約5~30年間経過した黒糖焼酎及び泡盛を蒸留処理(試料を蒸留して約70%留出させ,留出液と蒸留残液を混合する)しても動粘度に変化は認められず,蒸留処理による貯蔵効果の測定はできなかった。
    3.エタノール(試薬特級,99.5%)に蒸留水を加え5.4年間保存されたエタノール水溶液(25.05%v/v)の動粘度は,同等の試薬エタノールを蒸留水により希釈した直後の溶液(25.05%v/v)の動粘度と差が認められなかった。
    4.以上のことから黒糖焼酎の貯蔵による動粘度の増加にはエタノール-水クラスターの変化は影響しておらず,化学反応による組成変化が影響していると推察された。
  • 高尾 佳史, 高橋 俊成, 藤田 晃子, 松丸 克己, 溝口 晴彦
    2015 年110 巻1 号 p. 48-55
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/12
    ジャーナル フリー
    1)官能評価結果から,対照酒に比べて樽酒を摂取した場合,食品の旨味を強く,長く感じさせる効果があることが示された。
    2)清酒と料理を組み合わせたときの旨味後味を,味認識装置を用いて評価する方法を設定した。そばつゆやシーフードを食品サンプルとした場合には,対照酒に比べて樽酒では,旨味後味値が強くなっていた。
    3)食品の旨味後味に及ぼす樽酒の効果は,杉樽から抽出される物質に起因しており,比較的極性が高く,揮発しにくい成分と考えられた。杉樽から溶出するポリフェノールや多糖類の可能性が考えられるが,樽酒ではポリフェノール濃度が高いものの,多糖類の濃度には差が見られず,ポリフェノールやその配糖体の可能性が考えられる。
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