日本醸造協会誌
Online ISSN : 2186-4012
Print ISSN : 0914-7314
ISSN-L : 0914-7314
110 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
解説
研究
  • 三木 健夫, 村松 昇, 添川 一寛, 猪狩 信次, 林 幹雄
    2015 年 110 巻 2 号 p. 105-109
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/12
    ジャーナル フリー
    本研究では,実用酵母株の倍数性推定にFCMを用いた方法について検討した。結果,1)本実験で供試した実用酵母株は,対数増殖期においてG1期に留まる細胞数が少なく,FCMを用いた倍数性の推定は困難であった。2)ラパマイシン処理により,各酵母株はG1期に同期する様になり,非処理の場合に比べてFCMによる倍数性の推定が容易かつ明確になった。3)本実験で供した実用酵母KN-94株は3倍体もしくは異数体,KN-35株は2倍体もしくは異数体であると推定された。
  • ヒト大腸癌細胞における細胞増殖抑制及びアポトーシス誘導作用
    章 超, 坂尾 こず枝, 小野 友愛, 髙瀬 良和, 岩井 謙一, 侯 德興
    2015 年 110 巻 2 号 p. 110-116
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/12
    ジャーナル フリー
    サツマイモ焼酎の冬虫夏草スピリッツ(SCS)は,ミリタリス冬虫夏草子実体をサツマイモ焼酎に浸漬させることより作製した。HP20,SephadexG-25,HPLC(C-18)により得られたSCSの画分について,ヒト大腸癌細胞(HCT-116)の増殖抑制能及びアポトーシス誘導能の解析並びにその活性成分の同定を行った。
    ①SCSから分画されたFraction 1C-ⅢがHCT-116細胞の増殖に対して,各画分の中で最大の抑制効果を示し,そのIC50値は1.84 μg/mlであった。
    ②Fraction 1C-Ⅲが4.0 μg/ml,48時間でHCT-116細胞のDNA断片化,カスパーゼ-3の活性化及びPARPの開裂を誘導し,癌細胞のアポトーシスを引き起こした。
    ③HPLC,FT-IR及びNMRの測定によりFraction 1C-Ⅲの主成分はコルジセピンであることを明らかにした。
    以上の結果から,SCS中の主成分コルジセピンは,ヒト大腸癌細胞HCT-116のアポトーシスを誘導し,癌細胞の増殖を抑制することが明らかとなった。
feedback
Top