日本醸造協会誌
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111 巻, 9 号
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解説
研究
  • 福田 央, 周 延, 韓 錦順
    2016 年111 巻9 号 p. 611-624
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/08/03
    ジャーナル フリー
     ワイン酵母及び清酒酵母を用いて焼酎小仕込試験を行い,発酵力と揮発性成分組成を検討した。供試菌株の内,14株は発酵力が弱かった。揮発性成分の相関性を検討したところ,19の成分対に絶対値0.6以上の相関性が認められた。揮発性成分の特徴から18株を選択し,その特徴を確認するため,再度,焼酎小仕込試験を行ったところ,揮発性成分組成の傾向は,各々の株においてほぼ変わっていなかった。これらの結果から,選択された18株は,揮発性成分の特徴を有する焼酎製造に有用であることが確認された。
  • 武藤 貴史, 稲橋 正明, 万膳 博幸, 木崎 康造, 岡崎 直人, 石川 雄章, 佐藤 和夫
    2016 年111 巻9 号 p. 625-632
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/08/03
    ジャーナル フリー
    1)官能特性について,米製,麦製,甘藷製いずれの焼酎においても「華やか」がS2よりも高く,より華やかであったが,甘藷製焼酎についてはS2との差が小さく,甘藷製焼酎の特徴香によりカプロン酸エチルがマスクされたものと推察した。
    2)清酒酵母K1601と焼酎酵母S2との細胞-胞子接合法によって育種されたNS2-16による焼酎製造試験を行った結果,カプロン酸エチルおよびアルコール分を高く,オフフレーバーを低くするためには,醪の発酵温度は20℃から25℃が適していた。
    3)常圧蒸留法を用いることにより,減圧蒸留に比べてカプロン酸エチルなどのエステル含有量がより高い焼酎を製造できることが示唆された。
    4)NS2-16とS2との混合仕込みを行ったところ,NS2-16の比率が高まるとカプロン酸エチルが高くなり,香気成分含量の調節が可能であった。
    5)実製造試験の結果,米製焼酎および麦製焼酎ではNS2-16はS2と比較してアルコール生成能が優れていた。一方,甘藷製焼酎については発酵温度が高かったために,アルコール生成がS2よりも低かった。カプロン酸エチルはS2に比較して高く,カプロン酸が蒸留によってほとんど留出しないため,焼酎ではカプロン酸による脂肪酸臭の影響を軽減することができた。
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