日本醸造協会誌
Online ISSN : 2186-4012
Print ISSN : 0914-7314
ISSN-L : 0914-7314
115 巻, 8 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 一島 英治
    2020 年115 巻8 号 p. 443
    発行日: 2020年
    公開日: 2024/02/28
    ジャーナル フリー
  • 日本酒造組合中央会 , 日本蒸留酒酒造組合 , 日本洋酒酒造組合 , 日本ワイナリー協会 , 全国地ビール醸造者協議会 , 全国味淋協会 , ...
    2020 年115 巻8 号 p. 444-450
    発行日: 2020年
    公開日: 2024/02/28
    ジャーナル フリー
    HACCPとは何か。日本語に訳すと危害分析重要管理点といいますが,食品の衛生管理の手法の1つです。食品衛生法の改正により,原則として,すべての食品等事業者はこのHACCPに沿った衛生管理を実施しなければならなくなりました。一方で,小規模事業者には,業種ごとに簡略化された方法が認められており,酒類では,酒類業の中央団体が一体となってその手引き書を策定しました。その解説書です。これから導入する酒類事業者では,ぜひ,読まれることをおすすめします。
  • 西尾 昭
    2020 年115 巻8 号 p. 451-457
    発行日: 2020年
    公開日: 2024/02/28
    ジャーナル フリー
    健康意識の高まりなどから,糖質をカットした酒類が相次いで商品化されている。筆者らは,糖質ゼロかつ低アルコールの清酒の製造条件を検討したところ,乳酸菌を添加すると機能性アミノ酸であるオルニチンが大きく増加することを見出した。本稿では,オルニチンを高含有する低アルコール清酒の製造条件について解説いただいた。
  • 土屋 友理, 太田 拓
    2020 年115 巻8 号 p. 458-468
    発行日: 2020年
    公開日: 2024/02/28
    ジャーナル フリー
    ホップはビールにその特徴的な香りと苦味を付与する。近年では,多数の新品種ホップが開発されるとともに,ホップの特徴をより効果的に付与するために,多くのホップの添加方法が検討されている。本項は,著者らが開発した「ディップホップ製法」というホップ添加法,およびその製法がもたらす「発酵への効果」を説明した,大変興味深い内容である。本功績は,著者が2020年度日本農芸化学会「農芸化学女性企業研究者賞」を受賞するに至った,大変画期的な研究内容である。
  • 大森 大陸
    2020 年115 巻8 号 p. 471-473
    発行日: 2020年
    公開日: 2024/02/28
    ジャーナル フリー
  • 瀬戸口 智子, 神渡 巧
    2020 年115 巻8 号 p. 479-492
    発行日: 2020年
    公開日: 2024/02/28
    ジャーナル フリー
    芋焼酎の常圧蒸留において留出液を分画することで,一般成分と57種の揮発性成分の留出曲線を明らかにした。また,今回のもろみ条件・蒸留条件においては,揮発性成分を9種類の留出パターンに分類できた。
    1.1分当たりの留出量は,蒸留の初期に最も多く蒸留が進むにつれて減少した。
    2.急減型を示したものはcis-,trans-ローズオキサイドやエステル類など11成分あり,画分1で最高濃度を示したことからもろみ中に存在していたこと,一般的な蒸留の終点である画分8までにほとんどの成分の留出が完了したことから,生じる全量を焼酎に回収していることが推察された。
    3.漸減型を示したものは高級アルコール類などの10成分であり,画分8までに濃度がゼロ近くまで低下したことから,もろみ中に存在していた量の100%近くを焼酎に回収していることが示唆された。
    4.急落型を示したものはラウリン酸エチルとミリスリン酸エチルの2成分であった。
    5.初留区分頂点型を示したものは長鎖脂肪酸エチルエステルのパルミチン酸エチル,オレイン酸エチル,およびリノール酸エチルやモノテルペンアルコール類であるシトロネロールとネロールなどの11成分であった。
    5.1 焼酎の濁りの原因とされる長鎖脂肪酸エチルエステルが初留区分において高濃度であるにも関わらず濁度がゼロであった理由は,高濃度のエタノールにこれら長鎖脂肪酸エチルエステルが完全に溶解していたためと考えられた。
    5.2 原料不良臭の原因物質であるシトロネロールとネロールはどちらもエタノールと同様な留出挙動を示したことから,蒸留時にエタノールを回収しつつそれらを除外することは困難と判断した。
    6.中留区分頂点型を示したものは芋焼酎の甘い香りに関与するβ-ダマセノンや芋焼酎の特徴香成分であるリナロールなどの7成分であり,これら成分の生成には加熱が関与していると考えられた。
    7.後留区分頂点型を示したものはバニラ様の香りがするバニリンなどの3成分であった。
    8.後留後区分頂点型を示したものはβ-フェネチルアルコールやアセトインなどの4成分であった。アセトインの留出曲線には2つのピークが見られた。1つ目の頂点は中留区分にあり,その約2倍高い濃度を示す2つ目の頂点は後留後区分にあった。
    9.漸増後一定型を示したものは酢酸などの4成分であり,この4成分は最大濃度を示した画分以降の濃度が低下しないことから,焼酎粕への残留分が多いと推測される。
    10.漸増型を示したものはフルフラール類やチオフェン類などの5成分であった。これらの成分は加熱によって生じるために,留出液濃度の上昇が最終画分まで続いたと考えられた。フルフラールは紫外部吸収と相関があるが,フルフラールが検出されない画分に紫外部の吸収が見られることから,フルフラール以外に紫外部を吸収する成分の存在が示唆された。
    11.官能評価では,初留区分はエステル類などの華やかな香り,中留区分~後留区分は蒸した芋の甘い香り,後留後区分は末垂れ臭や加熱臭と表現された。
    12.これらのデータは,芋焼酎の酒質の向上や製品の多様化などにつながると考えられる。
feedback
Top