日本醸造協会誌
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119 巻, 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 村井 裕一郎
    2024 年119 巻5 号 p. 225
    発行日: 2024年
    公開日: 2026/06/19
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  • 木下 菜月, 戸所 健彦, 石田 博樹, 西方 敬人, 川内 敬子
    2024 年119 巻5 号 p. 226-231
    発行日: 2024年
    公開日: 2026/06/19
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    日本酒の醸造過程において麴菌Aspergillus oryzaeから生産されるデフェリフェリクリシン(Deferri­ferrichrysin:Dfcy)は,これまでに健康増強効果をもつ安全性の高い物質であることが証明されている。今回,著者らは初めてDfcyによる抗がん効果を証明し,その作用機序を解き明かした。これにより日本酒製造において邪魔者扱いされてきたDfcyががん治療分野において注目されることは間違いない。

  • 橋爪 克己
    2024 年119 巻5 号 p. 232-238
    発行日: 2024年
    公開日: 2026/06/19
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    清酒もろみで生成する苦味ペプチドからC末端がエチルエステル化された美味しい味わいのペプチドができる。このエチルエステル化は米麹のペプチダーゼによって生じることが明らかになった。また清酒の呈味性ピログルタミルオリゴペプチドと原料米の関係やエチルエステル化を行うペプチダーゼの利用についても知見を得たので紹介したい。

  • 編集部
    2024 年119 巻5 号 p. 239-248
    発行日: 2024年
    公開日: 2026/06/19
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    令和4年における味噌の研究業績としては,原料大豆の育種,微生物の遺伝子機能,機能性物質,味噌や成分に関する医科学,疫学,調理科学や食育学等の研究が実施された。

    原料穀類の育種は基盤研究として着実に実施されており,大豆品種が開発され,品種登録がなされた。開発品種について味噌原料としての加工適性が検討された。

    味噌の機能性については,科学的根拠に基づいた評価や基礎研究が実施されている。より具体的にペプチドなどの成分に焦点を絞った研究が行われた。また,機能性研究においては疫学研究が行われ,着実に研究成果が報告されている。

    味噌の役割は,健康と食品機能にくわえて,調理科学や食育の面からの研究に注目される。おいしさや食育からの味噌利用に関する研究は,単年度で完結するものではなく,継続して着実に実践研究が行われ,日本型食生活への回帰,食育や若年層の健康を考えた発酵食品の重要性が求められている。

  • 小笠原 佳美
    2024 年119 巻5 号 p. 249-253
    発行日: 2024年
    公開日: 2026/06/19
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  • 岸本 徹, 久常 有里
    2024 年119 巻5 号 p. 257-266
    発行日: 2024年
    公開日: 2026/06/19
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    これまで酒類と食との相性について語られる中で,魚料理と共に飲む酒の種類によっては生臭さが感じられるが,清酒ではその生臭さが少なく,食との相性が良いことが報告されていた。本研究では,まず官能評価にてビールとスルメを食べ合わせた際には魚由来の金属臭が感じられるが,清酒とスルメを食べ合わせた際にはその金属臭が低いことを確認した。その金属臭への寄与物質は既報の(Z)-1,5-octadien-3-oneであることを確認した。そして,酒類中に1 ng/L(ppt)以下で含まれる(Z)-1,5-octadien-3-oneの定量方法について検討し,SBSE法を用いた抽出,PFBOAによる誘導体化,NCIによるイオン化,GC/MS/MSを用いた分析を組み合わせることによって極めて高感度の,省力化された定量方法を確立した。そしてビール10点,清酒7点とスルメを混合した際の(Z)-1,5-octadien-3-oneの生成量を測定した結果,清酒中ではスルメと混合しても(Z)-1,5-octadien-3-oneの生成量が低く,清酒7点中での生成量平均値は,ビール10点中での生成量平均値に比べて7.1倍低い値であった。このようにしてビールと比較して清酒中では,魚の生臭さの要因の一つともされる「金属臭」の生成が低いということを初めて示し,「食との相性」の一端を物質の観点から示すことができた。今後,他の飲料と魚介料理の組合せによって生成する(Z)-1,5-octadien-3-oneの濃度測定を進め,金属臭を生成しない飲料の製造方法の検討へと繋げていく。

  • 高堂 泰輔, 藤原 久志, 若井 芳則
    2024 年119 巻5 号 p. 267-277
    発行日: 2024年
    公開日: 2026/06/19
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    一般米を用いた麹について,一粒単位で破精の画像解析とグルコアミラーゼ(GA)活性の分析の両者を実施する方法を開発し,破精とGA活性値の相関関係の把握を試みた。その結果,各製麹バッチに含まれる麹は一粒単位では多様なGA活性を有していることがわかり,その混合比率などからGA活性平均値が決定されていることが明らかとなった。破精には品種間差があり,コシヒカリでは破精込みが強く,京の輝きでは弱かった。また,破精とGA活性の関係性は品種間差が明確であり,コシヒカリでは麹全体の破精の強度,京の輝きでは腹側の破精の強度がGA活性値と関係していた。加えて,麹切片の面積に占める破精領域の比率は品種毎にGA活性値と正の相関があることがわかり,精米歩合による差はほとんどなかった。このような品種間差は製麹条件と関係があり,コシヒカリでは盛前の品温が高い場合,京の輝きでは出麹時の水分が低い場合にGA活性値が高くなった。本研究で得られた知見は一般米麹の品質改良や製麹現場における簡易的GA予測手法の開発などに活用できると考えられる。

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