(1)
W.beijerinekii IFO 0941は, 酢酸イソアミルをYPD培地, イソアミルアルコールを添加した同培地, ロイシンを添加した同培地で各々100ppm, 152ppm, 153ppm生成した。
(2) 酢酸の添加試験とWickerharn合成培地での結果から本菌株は, 主に酢酸エチルを生成する機構と酢酸エステル類を生成する機構の二つの機構が存在することが推察された。
(3) 本菌株は,
S.cerevisiae K 701,
P.anomalaNCYC435と
C.cladosporioides No.9と同様にアルコール類から酢酸エステル類を生成した。また, アルコール類はEhrlich経路でアミノ酸から生成し, 酢酸からは酢酸エチル以外の酢酸エステル類の生成は認められなかった。
(4) 本菌株は,
C.cladosporioides No.9とは, 酢酸エチルの生成量とWickerham合成培地での酢酸エステル類の生成量で違いを見せた。また,
S.cerevissae K 701とは基本的な酢酸エステル類の生成量に大きな差があること, 好気的条件でより酢酸エステル類を生成すること, 不飽和脂肪酸により阻害されないことなどに関して違いが認められた。さらに,
P.anomala NCYC 435とは, 酢酸エチルの生成では共通点があるものの酢酸イソアミルの生成量には大きな差があった。
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