日本醸造協会誌
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94 巻, 2 号
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  • 石井 茂孝
    1999 年94 巻2 号 p. 89
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 山田 和男
    1999 年94 巻2 号 p. 90-94
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    清酒製造業界にも週休制の導入が徐々に浸透してきているが日曜日を休日とするためには従来の三段の仕込方法を変更する必要があり, 種々の取り組みがなされている。その中で, 二段式は有望な選択肢の一つでありすでに採用している酒造場もあるが, 本稿は実験室規模から工場規模までの試験結果により, 二段仕込みの長所及び短所から将来性についてまで解説していただいた。
  • 荒木 茂樹
    1999 年94 巻2 号 p. 95-101
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    酒類は保存に伴い様々な化学変化によって好ましい香味を有するようになったり, 逆に好ましくない香味を有するようになる。この中でビールは新しいほどおいしいと鮮度にこだわるビ-ル愛飲者が急増している。ビールの好ましくない香味の生成は主に酸化反応による生成物に起因すると言われている.本稿では, より鮮度の高い抗酸化製造システムの構築とその工程管理について解説していただいた。他の酒類の製造においても大いに参考になると思われる。
  • 白甘味噌・江戸甘味噌
    川野 一之, 岸野 洋
    1999 年94 巻2 号 p. 102-108
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    調理用として甘味噌には白・赤の別があり, 共に生産量は少ないが, 白甘は西京味噌, 府中味噌, 讃岐味噌が代表的銘柄である。赤甘は江戸甘味噌のみが現存する。それぞれの甘味噌作りに永年携わってこられた筆者に詳しく解説いただいた。
  • 今安 聰
    1999 年94 巻2 号 p. 110-115
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    食物と健康に関する情報は, 誰もが興味を持つ話題である。醸造物は健康機能を有する食晶として科学的に裏付けされているものが多く, その一つである酒類でも健康機能を有する成分が見い出され, アルコールによる弊害よりも, 機能性の面から論じられることが多くなってきている。以後3回にわたって清酒に関連する機能性について, 解説していただいた。
  • 門間 敬子, 橋本 渉, 村田 幸作
    1999 年94 巻2 号 p. 116-121
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    とかく近頃, 遺伝子組換え食品の安全性が話題になっている。特に消費者は組換え食品に対しアレルギーを抱いているようである。
    ここでは, 遺伝子組換え作物の安全性について, ジャガイモとコメに大豆の貯蔵タンパク質であるグリシニンの遺伝子を挿入した組換え作物をつくり, 非組換え体と比較し, その成分組成や動物飼育実験結果からの安全性評価を解説していただいた。また, 組換え体の容易な判別法 (モニタリング) を使用して遺伝子組換え大豆の検出法をも紹介していただいた。
  • 春日 正史
    1999 年94 巻2 号 p. 122-125
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    醤油醸造の製麹工程において麹の菌体量の測定は, プロテアーゼ等の酵素と原料利用率と高い相関があり重要な醸造指標である。筆者らは主に米麹の測定に開発された市販の麹菌菌体量測定キットを用いて醤油麹の菌体量を精度良く, 短時間に測定する方法を見出した。その菌体量と各種酵素活性の関係について詳しく解説していただいた。
  • 堀家 静子, 赤星 亮一
    1999 年94 巻2 号 p. 133-140
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    25年間樽貯蔵した二種類のシェリービネガー (A, B) の融解温度, 融解熱をDSCを用いて測定した。また, シェリービネガーと同一酸度の酢酸水溶液およびシェリービネガーの同一化学成分を含むモデルビネガーとの比較検討を行った。
    (1) 熟成シェリービネガー (A, B) のピーク1の融解温度および融解熱を各々のモデルビネガーAm, Bmと比較すると, その差異は僅かであった。ピーク2の融解温度はシェリービネガーA, BともにモデルビネガーAm, Bmよりも低温に出現した。シェリービネガーA, Bの融解熱はそれぞれ2.5J/g, 2.1J/g, モデルビネガーAm, Bmの融解熱はそれぞれ10.9J/g, 6.7J/gであり, 二種類の熟成シェリービネガーの融解熱は何れも, そのモデルビネガーよりも低い値を示した。
    (2) 熟成シェリービネガーA, Bと同一酢酸濃度の酢酸水溶液にシェリービネガー中の主要微量成分, エタノール, 酢酸エチル, 不揮発性エキス分を種々の量加え, これらの成分が酢酸水溶液の融解温度と融解熱に及ぼす影響について調べた。エタノールおよびエキス分のピーク1にたいする影響は僅かであったが, ピーク2においては出現温度を低下させ, 融解熱の減少がみられた。酢酸エチルの影響は僅少であった。
    (3) 長期間熟成のシェリービネガーのピーク2の融解熱はモデルビネガーに比べてはるかに小さい。このように融解熱が小さいと言うことは, 熟成シェリービネガーの分子集合状態のエネルギーが固体の分子集合状態のエネルギーとの差が小さいと言うことである。
    本研究に用いた貴重な実験試料ボデガレセルバのシェリービネガーを提供された中埜生化学研究所に謝意を表します。
  • 小杉 昭彦, 小泉 幸道, 柳田 藤治, 鵜高 重三
    1999 年94 巻2 号 p. 141-149
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    1.清酒醪中における酵母のアミノ酸透過酵素が, 生育や発酵能等におよぼす影響を検討するため, 11の透過酵素遺伝子 (CAN1, HIP1, LVP1, MUP1, BAP2, GNP1, TAT1, SCM2, DIP5, PUT4, GAP1) について各破壊株を造成し, 清酒小仕込み試験を行った。その結果, 発酵経過や一般成分において多くの破壊株が親株と同様な傾向を示し, 大きな影響は認められなかった。しかしLYP1破壊株を用いた清酒小仕込み試験では, エタノール生成が悪く, また糖濃度や酸度, アミノ酸度も増加を示し, 清酒醸造における酵母のリジン透過酵素遺伝子の重要性が示唆された。
    2.酵母の各アミノ酸透過酵素遺伝子破壊により, 清酒中のアミノ酸組成にどのような変化を示すかを親株とGAP1破壊株と比較した。その結果, アルギニン, ヒスチジン, リジン, メチオニンはそれぞれの透過酵素遺伝子破壊により約2-4倍量増加した。従ってこれらのアミノ酸は, 清酒醪中においてそれぞれCAN1, HIP1, LYP1, MUP1が直接的に関与しており, GAPによる取り込みは非常に少ないと考えられた。
    3.各アミノ酸透過酵素破壊により, 清酒の香味にどのような変化を与えるかを検討するため, 官能試験を行った。その結果, 多くの破壊株において総合的評価に影響は認められなかったがLYP1破壊株を用いた製成酒は負の影響を与えた。これはLYP1破壊株の発酵能低下に起因した成分変化によるものと考えられた。また香りに対する印象ではいくつかの製成酒に変化が認められ, 特にDIP5GNP1破壊株を用いた製成酒では, 香りの爽快さを示す結果が得られた。
    なお, 本報告の内容については, 1998年度日本農芸化学大会 (名古屋) において発表した。
  • 岡田 俊樹, 前田 安彦, 角田 潔和, 鈴木 昌治, 小泉 武夫
    1999 年94 巻2 号 p. 150-157
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    伊豆諸島の青ヶ島で芋焼酎の製造に用いられている粉状麹の製麹法について現地調査を行うとともに, 粉状麹の製麹過程中の麹の状貌変化や主要糸状菌の検索とその諸性質を調べた。
    (1) 粉状麹の製麹法の特徴は, 原料大麦を妙こう処理してから粉状にして用い, 種麹などのスターターを使わずに自然種付によって行うことから製麹に約1週間を費やすことにあった。また, 製麹時に, タニワタリの葉が用いられていた。
    (2) 青ヶ島には7カ所の製麹場があり, そのうち一醸造場の製麹過程中の糸状菌の動態を調査した。引込みから24時問目にはピンク色の胞子と黄色の胞子が混在していたが, 41日目までに黄色の胞子を持った菌株が急激に増殖し, その後も穏やかな増殖が続き, 出麹まで7目間を要した。出麹時の麹は黄色の胞子が2.7×1011個/g・麹, 黒色の胞子は3.1×1010個/g・麹で, 黄色の菌株がセ体の粉状麹であった。
    (3) 製麹過程中の培養物および出麹時の麹より分離した菌株の同定を行った結果, 粉状麹に優勢して着生する糸状菌はA. oryzae groupに属する菌種であり, 他にA. niger groupがわずかに混在する菌相であった。
    (4) A. oryzae groupの生理学的牲質を調べた結果, 生酸性においては, 多酸性の株が多く, 麹酸は, 全ての株で高い生産性が認められた。また, 酵素力価は, α-アミラーゼと中性プロテアーゼ活性において菌株間に大きな違いがみられ, さまざまな性質の菌が混在していた。
    (5) A. niger groupの生理学的性質を調べた結果, 生酸性は, A. oryzae groupより高く, 酵素力価は, α-アミラーゼ, 中性プロテアーとも低かった。
    本研究を行うにあたりご協力いただきました青ヶ島酒造合資会社奥山喜久一氏ならびに青ヶ島役場の方々に深謝いたします。
  • 福田 典雄, 平松 幹雄, 産本 弘之, 福崎 智司
    1999 年94 巻2 号 p. 158-162
    発行日: 1999/02/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    大麦を原料としてリンゴ酸含量の高い酒類の開発を試みた。リンゴ酸は, 液化酵素の存在下, 50℃ で水浸漬することにより, 大麦より効率的に150mg/100g-大麦抽出された。大麦は50~80℃ までの段階的昇温法により液化し, さらに50℃ で糖化した。得られた糖化液のリンゴ酸濃度は, 660ppmであり, リンゴ酸含量に特徴を有する酒類が製造できる可能性が示された。粉末活性炭素添加による溶存炭酸ガス濃度の低下により酵母の増殖が促進され, 付随してリンゴ酸とコハク酸生成量が増加する結果となった。
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