日本醸造協会誌
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99 巻, 5 号
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  • 森 治彦
    2004 年99 巻5 号 p. 297
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 佐々木 定
    2004 年99 巻5 号 p. 298-307
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    酒類史上の成熟, 総人口の減少による市場への影響など, 酒類業界を取り巻く環境が急速に変化している中で, 特に日本酒の需要減少が懸念されている。そこで著者はさまざまなデータをもとに, 今後の日本酒の消費動向を分析して, 需要回復のための問題点を指摘し, 日本酒業界の進むべき道を提案している。
  • 佐藤 廉也
    2004 年99 巻5 号 p. 308-314
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    アフリカには穀芽を使ったローカルビール (醸造酒) とハチミツを発酵させた酒があるが, 詳細については明らかではない。ここではエチオピアのハチミツ酒の製造法と酒文化について紹介していただいた。先ずもと (スターター) を造り, さらに異なった方法で酒を造っている, その製法は発酵技術の理に適っており, その酒の消費が焼畑農業と関連を持つ酒文化であることに大変興味を引いた。
  • 古くて新しいトピックス
    井上 喬
    2004 年99 巻5 号 p. 315-323
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    古くからジアセチルは発酵飲食品の品質を左右する重要な香気成分である。筆者は長年発酵飲食品中で最も弁別閾値の低いビール中でのジアセチル生成メカニズムとその制御について研究されてきた。ここでは全般的なジアセチル問題と新しい技術を駆使した制御問題を取り上げて貰った。
  • 編集部
    2004 年99 巻5 号 p. 324-349
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    平成15年度の味噌に関する研究業績を見るに, 特に, 味噌研究に関する懐旧談やまとめの報告が多く, 研究の進捗は残念ながら-服状態に近い。ただ, これは味噌研究の新展開への温故知新の過程と考えたい。この業績集をじっくり読めば, 新商品開発や新しい研究テーマの2, 3はすぐに提案され得るのではないかと思われる。新しい視点, 新しい技法での味噌研究のさらなる展開を期待したい。
    昨年度の食酢に関する研究は多方面に亘っている。原料・原料処理では柿やソバを使用した製品, アルコール発酵後蒸留し, その後酢酸発酵し風味の少ない製品, 酢酸発酵では酵母の酢酸発酵能を直接利用する方法が考えられている。菌では分類が少なく, その代謝産物に関する研究が多く, 遺伝子関連では耐性株のそれがクローニングされ, 分析ではバルサミコ食酢の成分が明らかにされ, 食酢の血圧降下の効果が検討されている。
  • 米性質の品種間比較
    伊藤 彰敏, 深谷 伊和男, 西田 淑男, 鳥居 貴佳, 工藤 悟, 杉浦 和彦, 井上 正勝
    2004 年99 巻5 号 p. 355-364
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    愛知県産酒造好適米「夢山水」の品種特性について, 他の酒造好適米品種との比較検討を行い, 以下のことが判明した。
    (1) 玄米の性質
    「夢山水」の千粒重は平均27gとやや大粒で,「山田錦」とほぼ同様の値を示した。「夢山水」の粒重量分布は「山田錦」に類似した分布を示した。また, SEMで観察した米粒の胚乳内部構造において, 心白構造は「山田錦」に類似していた。
    (2) 精米特性
    見掛精米歩合50%における砕米率は,「夢山水」は12.3%で「山田錦」に次いで低い値を示した。この結果から,「夢山水」は, 吟醸レベルの高精白に耐える米質であることが確認された。
    (3) 白米の性質
    「夢山水」は吸水速度が緩やかであるという特徴が確認された。消化性試験では,「夢山水」及び「山田錦」の間に有意差は認められなかった。白米成分について, 粗たんぱく質含量では,「夢山水」は「山田錦」に次いで低い値を示した。見掛けアミロース含量について,「夢山水」は「美山錦」と同レベルの数値を示し,「山田錦」より高い値を示した。
    (4) 統計結果
    「夢山水」と「山田錦」の問には心白率, 20分吸水性及び20分吸水性/120分吸水性比の3項目で有意差が認められた。「美山錦」とは7項目で,「若水」とは6項目で有意差が認められた。
  • 小金丸 和義, 墨 利久, 神田 康三, 加藤 富民雄, 田代 康介, 久原 哲
    2004 年99 巻5 号 p. 365-373
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    トリコセシン耐性株の中からリンゴ酸高生産酵母 (M7-14) のエチルアルコール生成能が改善された株 (M 7 T 65) を取得し, 清酒の小仕込み試験を行った。このM 7 T 65のエチルアルコールの生成に関する酵素活性や遺伝子の発現量を調べ以下の結果を得た。
    1) トリコセシン耐性株87株の中からエチルアルコール生成能が高くなった7株を得た。
    2) 清酒の小仕込み試験の結果, リンゴ酸の生成はM7-14の約90%で, エチルアルコールの生成がK-7と同程度の株M 7 T 65を取得した。
    3) エチルアルコール耐性はM7-14より低下し, エチルアルコール耐性は認められなかった。
    4) アルコールデヒドロゲナーゼ活性やピルベートデカルボキシラーゼ活性は, K-7と同程度までに増強されていた。
    5) M 7 T 65のADH1, ADH2 は2.0倍, ADH5は1.2倍にM7-14より発現量が増加していた。
    6) M 7 T 65のMDH1, MDE2の発現量はK-7より多く, リンゴ酸高生産能は保持されていた。
    7) M 7 T 65のエチルアルコール生成能の改善は, アルコールデヒドロゲナーゼの遺伝子が高発現し, それに伴い, 酵素活性も増強されたためと結論した。
  • 磯谷 敦子, 宇都宮 仁, 岩田 博
    2004 年99 巻5 号 p. 374-380
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    清酒の熟成香に対するソトロンおよびフルフラールの寄与について検討した。これらの化合物はGC-01-factometryにより熟成酒から強く検出された。また, これらの化合物の定量を溶媒抽出およびGC-MS分析により行った。ソトロンについては, 内部標準物質として3-オクタノールの代わりに13C標識したソトロンを用いることで, 変動係数が10%以下に減少した。熟成酒中のソトロンの濃度は認知閾値を超えていたが, フルフラールは超えていなかった。26年貯蔵酒におけるソトロンのオダーユニットは61であった。したがって清酒の熟成香にはソトロンが大きく寄与していると考えられた。また, ソトロンの前駆物質と考えられているα-ケト酪酸およびアセトアルデヒドとソトロンとの間には相関がみられたが, 他の生成経路の関与の可能性も示唆された。
  • 穂坂 賢, 小室 友香理, 中田 久保
    2004 年99 巻5 号 p. 381-387
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    分離したND酵母の発酵特性および香気特性について, 比較対照に焼酎酵母SHす株, 清酒酵母K-7株を用い, 合成培地および焼酎もろみで170Cから300Cの発酵温度でのアルコール発酵能および香気生成を検討した。合成培地でのND酵母は, 発酵温度17℃ から300Cとなるにしたがい10.0%から8.8%と, 1.2%のアルコール生成の減少があった。一方比較対照のSH-4株およびK-7株は, 0.6%のアルコール生成の減少であった。香気生成においてND酵母は, 17℃ (1.3ppm) から25℃ (0.2ppm) までの発酵温度でもカプロン酸エチルの生成が見られた。しかし比較対照に用いたSH-4株およびK-7株では, 0.2ppmから不検出であった。
    ND酵母は, 25℃でカプロン酸エチルの生成が見られたので, カプロン酸エチル生成能を利用することにより, 焼酎の香気改善につながるものと考え, 米焼酎および麦焼酎の小仕込みを実施した。その結果, ND酵母は, 合成培地同様25℃ の発酵温度で, 米焼酎および麦焼酎もろみいずれにおいてもカプロン酸エチルの生成が見られ, 吟醸香を有する華やかな焼酎ができることが分かった。
    さらにND酵母による実地醸造を行い, 製品焼酎の香気分析を行ったところ, 発酵温度16℃ での米焼酎のカプロン酸エチル濃度は15.6ppm (アルコール濃度20%) から18.5ppm (アルコール濃度25%) と高い含有量であった。また発酵温度27℃での麦焼酎のカプロン酸エチル濃度は5.9ppmであった。またアルコール収得の点からも, 十分焼酎醸造に利用できる結果であった。
    以上のごとく花から分離したND酵母は, 焼酎の香気改善に十分利用できると思われた。
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