日本釀造協會雜誌
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38 巻 , 11 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 武藤 始太郎, 室谷 博
    1943 年 38 巻 11 号 p. 65-52
    発行日: 1943/11/15
    公開日: 2011/12/12
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    (1) 清酒原料處理の一方法たる掛流しに就いてその時間と蒸米の性質並その蒸米使用醪の糖化. 醗酵等の關係を實驗室的に研究した.
    (2) 30分乃至3時間の掛流しに於ては浸漬米の吸水歩合, 蒸強歩合に變化なく, 蒸米の外觀並觸感には殆んど特記すべき影響を認めなかつた.
    (3) 蒸米に麹酵素液を作用さすと掛流し處理を行つたものは被糖化性を増し, 比重並糖分の生成量多くなり又米粒が崩れ易く著しく吸水性大となり醪が粘稠になつた. 此等の傾向は掛流し時間に比例して顯著になり特に2-3時間に及ぶと其の傾向が著しくなつた. 而して實驗温度の高低, 仕込濃度の濃薄の如何に拘らず同様の傾向を認めた. 掛流處理による醪が甘くなるのは單に醗酵が緩慢になるためのみならず蒸米の此の性質によつて著しく糖分が集積することも一大原因であると思はれる.
    (4) 蛋白質の分解作用 (アミノ酸の生成) は濃厚仕込以外は時間と一定の關係が認められなかつた.
    (5) 醗酵試驗に於ては醗酵に與へる條件は複雜で掛流の影響は一様でない. 即ち, 温度高からず且つ醗酵力和かな酵母使用等酵母の醗酵力緩慢な時は30分間の掛流しにても普通浸漬のものに較べて醗酵力は稍弱くなり, 處理時間が長くなるに從ひ微弱になつた. 酵母の醗酵力旺盛の場合は低温 (11~14℃) でも掛流し1時間位では醗酵力に影響がなかつた. 而して稍高温の場合 (20~22℃) は濃厚な仕込でも掛流し時間1時間では大なる影響なく, 2時間, 3時間と時間の延長するに從つて加速度的に醗酵が微弱となつた. 更に24~25℃の高温の場合は2時間の掛流しを行つても醗酵は微弱とならなかつた.
  • 1943 年 38 巻 11 号 p. 788-793
    発行日: 1943/11/15
    公開日: 2011/12/12
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  • 齋藤 賢道
    1943 年 38 巻 11 号 p. 794-799
    発行日: 1943/11/15
    公開日: 2011/12/12
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  • 星野 太郎
    1943 年 38 巻 11 号 p. 800-803,799
    発行日: 1943/11/15
    公開日: 2011/12/12
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  • 長谷川 吉郎
    1943 年 38 巻 11 号 p. 804-819
    発行日: 1943/11/15
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    (一) 酒造原料效率は種々の條件によつて増減するが原料米の搗精及醪最高温度により影響が最も著しい。
    (二) 原料效率は搗精の進行に順じで向上し原料米量減少の一部を償ふ。
    搗減歩合〇・二〇前後の經濟精白點に於ては之の補償は殆んど完全に行はれるが、搗減歩合〇・一五前後以下では之の補償割合は著しく低下する。從つて酒造原料米の搗減は經濟精白度迄高めるか或は搗減歩合〇・一五以下に迄低下させるかの二途である。
    (三) 原料效率を左右する各條件は浸米吸水適度に比例する。
    經濟精白度は浸米吸水適度の急増點にある。
    (四) 經濟精白度は粒子厚減歩合 (米粒厚さの三乘比率) の〇・二五前後 (米粒厚さの減少約〇・一に相當する) にある。
    (五) 原型搗精では粒子厚減歩合は重量搗減歩合よりも高率を示すが圓型搗精では之れに及ばない。
    (搗) 精方法は必ず原型搗精でなければならない。圓型搗精では原料效率の増加率が低く且經濟精白點が無い。
    (六) 原料米は約七%前後の酒造不要不適成分を含む。之れは粕量に換算して九粕に相當する。
    粕量を低下させる爲めの操作は原料效率の低下を招き折角の粕量の減少を相殺して向の效果も齎さない場合が多い。殊に品温の高昇によつて之れを望む事は愚策の最なるものである。
    (七) 品温の昇高は原料效率の著しい低下を招く。
    高温經過は蓋打によつて其の損耗の一部を救ふことが出來るが尚低温經過には及ばない。
    (八) 醪品温經過には或る臨界點があり、之れを下るときは急に粕量が増加して清酒收量が低減する。之の臨界點は低精白度原料米では高温にあり、從つて其の爲めの原料效率の低下は免れない。
    (九) 醗酵の急進或は苛沸 (乏糖醗酵) 經過では原料效率の低下する傾向がある。
    (一〇) 醪經過を順調に導き原料效率の低下を防ぐには原料米の實質に相應して汲水の適度がある。本縣に於いては製成酒に原エキス度三八度臺を得る程度の醪仕込濃度が適度である。
  • 芝田 喜三代
    1943 年 38 巻 11 号 p. 820-827
    発行日: 1943/11/15
    公開日: 2011/12/12
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  • 松本 憲次, 齋藤 幸彌
    1943 年 38 巻 11 号 p. 828-834
    発行日: 1943/11/15
    公開日: 2011/12/12
    ジャーナル フリー
    一、醤油粕の水洗篩別せる蛋白質含有量の多き部分のアルカリに可溶性部分はアルカリ濃度により相違があるけれども大體一%位で八五%餘の溶出を見る。又〇・五%に於ても七〇%餘の溶出する。而して溶出蛋白質部の約三割位は酸に依つて沈澱しない。
    一、醤油粕の水洗篩別せる蛋白質部のパパインに依る分解中、原料中の窒素に封し二四時間位作用せしめた場合に三割餘の窒素量が溶出せられ、尚可溶物の成分が消化成分に對しては二六・五〇九%(二四時間の部) 位となる。即ちアルカリ可溶成分より可なり低位にある。
    一、消化作用試驗中試料の粉碎程度が可なり影響する。
    一、醤油粕のアルカリ抽出液中の酒精沈澱物は五〇%以上であるが、水に溶かすと不可溶部分が可なり多い。此の際の沈澱物は、乾燥物として總窒素一一・〇六二七%炭水化物三・四八五% である。
    然しパパイン作用により可溶液の酒精沈澱物は總窒素は無水物百分中七・七六二五、炭水化物は一七・六二二二%と云ふ工合にアルカリ作用せしめた場合より炭水化物が多いと云ふ事が窺はれる。
    一、水洗醤油粕を製麹し後消化せしめペプトン態物質を採取した原料麹に對し五・七四三%位收得したに過ぎない。尚製麹に當り廢糖蜜を添加した場合はペプトン收量は幾分多く尚五四號麹菌よりは二〇八號菌の方は成績良好である。
    一、醤油粕麹を自己消化せし場合、消化の際のPHと時間が影響を及ぼす様である。消化期間は過度になつては却つて酒精沈澱のペプトン態物質が減少する様である。
    一、醤油粕の方はペプトン態物質を得るには落花生粕よりも有利である。即ちアミノ態窒素よリペプトン態窒素が多いのである。
    一、醤油粕麹を五四號菌と二〇八號菌とを使用して自己消化の生産物の様子を檢べたが、二〇八號方はペプトン態物質が多い。尚該麹の酸分解の場合のペプトン態窒素とアミノ態窒素の比は五四號の方が二〇八號菌よりアミノ酸量が高いのである。
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