醪及び火入後の清酒に亜硫酸を添加し酸化還元電位の変化を測定した。
1. 醪の仕込時に汲水に対して150ppmの亜硫酸を添加した場合, 無添加の醪より初期に著しくrHが低いが醪の後半にはほとんど同様のrHの価を示した。上槽後の俐酒の結果, 亜硫酸添加醪の方が色調が薄く, 亜硫酸臭は消失し, 風味も良好であつた。
2. 火入後の清酒に亜硫酸を添加して貯蔵した場合, 急激なrHの上昇を示し, 変香味をきたした。
3. 貯蔵温度の相違による清酒の酸化還元電位の変化は, 低温 (5℃, 10℃~15℃) で貯蔵したものは, 火入後rHが低下し, そのこ上昇を示すが, 一方高温 (30℃) で貯蔵したものはrHの低下はなく火入後上昇する一方である。
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