硫安をN源とした基礎培地にパントテン酸又はB1を単独に添加した培地に清酒酵母を培養し, その培養液のEh (volt) の変化を測定し検討を行なった。
1) 糖濃度10%の場合: Ehは接種後低下するが, そのこ一時上昇し再び低下を示す。この上昇は酵母の増殖と呼吸によるT.C.A.cycle系の酸化作用によるものと思われる。そしてパントテン酸only培地の方がより高く上昇を示した。
2) 糖濃度2%の場合: Ehは接種後低下し, そのこ上昇する一方であった。これは糖が呼吸作用にほとんど消費され, アルコール醸酵が強く行なわれなかったためと思われる。
3) 酸の生成はパントテン酸only培地の方が多い。
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